送迎ドライバー
『横浜介護求人センター』

第31回【ほんとにあった介護現場のほっこりする話】

「綺麗になりたい」

普段から美意識の高い利用者さんがおられました。オシャレな服をたくさん持っておられ、美容院では髪の毛を毎回染めてこられます。
「私はいつでも恋をしたいのよ。彼氏募集中」と笑ってお話されています。そんな利用者さんは、お薬を飲む時でも美を追求されます。「この薬はなんのお薬?綺麗になるお薬?」と聞かれます。
「はい。美は内面からくるものらしいですよ。腸から綺麗になりましょう」と調整剤をお渡しすると、
「私は、すぐに綺麗になりたいのに!」とわざと少し残念そうな顔をして見せて笑っておられました。
気さくな利用者さんにいつも元気をもらっています。笑顔の絶えない明るい方は素敵だなと思います。

「新しいお友達?」

利用者さんと、散歩を兼ねてゴミ拾いに行った時に、近所の公園で子供がお母さんと遊んでいました。
子どもの好きな利用者さんが、その子に近寄り「あなた、いくつ?」と聞くと、子供は恥ずかしそうに、指を『2』にして見せてくれました。
それを見た利用者さんに2歳だということをお伝えすると「2歳なの?私、97」と笑顔で返答されました。
お母さんが「お元気ですねぇ。こんな歳の差のある方と出会う事なんてなかなかないですねぇ」とびっくりしておられました。
「ほんとねぇ。95歳も離れてるのね」と笑っておられました。最後は95歳の歳の差のお二人が、握手して手を振ってお別れしました。
施設に戻ってからも「可愛かったねぇ。また会えるかな。また散歩に行きましょうね」とおっしゃっていました。

「将棋の藤井名人のことが心配」

将棋の藤井名人が高校生の時からのファンで、対局に勝つたびに「若いのにすごいね。まだ学生で、将来が楽しみね」と
自分のことのように喜んでおられました。そんな中、新聞で高校を自主退学をした記事を読み「この子は高校辞めて、大丈夫かな?将棋の道だけにするのは大変かもしれへん。高校だけはちゃんと卒業してからやったらあかんかったんやろか」とそこからは心配されて、藤井名人の対局がある度にソワソワされていました。
将棋が好きなわけでもなければ、ルールも知らないとのことで、対局を見たりはされないのですが「まだ結果出てないか?結果は明日か」と聞いておられました。
次の日に新聞を見て「あーよかった。勝ちやってんなぁ。ドキドキするわ」と目に涙を浮かべながら記事を読んでおられました。
安心されてからは「凄いなぁ。高校辞めるって決断して、あの時はどうなるかと思ったけど」と話されていました。
対局がある度にニュースや新聞を気にしておられます。

「歌手」

いつも歌の本を持ち歩いておられる利用者さん。歌が大好きで、音楽番組を見ていると一緒に歌っておられます。
そんな利用者さんですが、アカペラでも歌えるんです。いつも持ち歩いている歌の本から得意な歌のページを開き「これは〇〇さんの歌でな、私よく歌ってたの」と、近くに座っている利用者さんに話しかけておられました。
「みなさんで歌いましょうか?」と提案すると「そうね。歌いましょう!」と大きな声で歌われます。
最後はみんなで拍手をして終わるのですが、歌が大好きなその利用者さんは、ページをめくり、次の曲を探されます。
そこからは、立ち上がりお一人でフルコーラス歌われます。周りからは「上手ねぇ。これだけ歌えたら気持ちいいだろうねぇ」と拍手を受けると、恥ずかしそうに「汗かくわぁ。恥ずかしい」と言いながら、すぐに席に座られるのですが、また立ち上がりいろんな曲を披露してくださいます。
男性職員とのデュエットでは、腕を組んカップルのように歌っておられます。

「嬉しい冗談」

帰宅欲求や介護拒否のある利用者さんがおられました。衣類汚染をしていても、トイレの声かけには拒否され介入もさせていただけず・・・。
入浴も「家で入るからここでは入らない」と強く拒否されていました。
根気強く関わり、少しずつ施設に馴染まれて、トイレの介入もさせていただけるようになりました。
使用済みのパッド類は新聞紙に包んで捨てるようにしているのですが、そんなある日、その利用者さんのトイレの介入をさせていただけました。
汚染パッドを新聞紙で包んでくださっていました。(新聞紙に包むことで、消臭効果があります。トイレには新聞紙が置いてあり、パッドが汚れて、破棄する際に使っています。基本的には、職員が行うのですが、職員が包んでいるのを見て、ご自身で包んでくださる方もいらっしゃいます。)
お礼を伝え、預かろうとすると「はい。お土産」と悪戯っぽく笑って、手渡してくださいました。入所当初は、なかなか冗談も
言ってくださらず「ほっといて」とおっしゃる事の多い方でしたが、少しずつ心を開いてくださり、冗談を言ってくださるようになりました。
利用者さんが、心を開いてくださったんじゃないかなと感じられる瞬間はとても嬉しいです。

「あんこの威力」

ある日、利用者さんとぜんざいを作ろうと計画していました。昼食後の眠たい時間帯でした。
「何を作るの?」と話している利用者さんもいらっしゃれば、ウトウトと居眠りしている利用者さんもいらっしゃいました。
「今からぜんざいを作りましょう」とお話しすると「あんこ?」と嬉しそうに質問される利用者さんがいらっしゃいました。
その声にピクっと反応される居眠り中の利用者さん。「そうですよ。このあんこを使ってぜんざいを作っていきたいと思います。みなさんご協力お願いします」と声をかけると『あんこ』の言葉に目を覚まされた利用者さんが「私、あんこ大好き。もうお腹が空いてきた」と腕まくりをして参加してくださいました。甘い物の原動力って凄いなと驚きました。
みなさん手慣れておられ、手際がよく、職員は、ほとんど何もすることなく、出来上がってしまいました。
利用者さんが作ってくださったぜんざいは、甘くてとても美味しかったです。

(2024年2月27日)


第30回【介護施設の年末年始あるある 9選】

皆さんは介護施設の年末年始と聞いて何を思い浮かべますか?介護施設に携わっている人であればある程度想像出来ると思います。今回は介護施設の年末年始についてまとめました。こんな事をやっているのかぁと感じて頂けたらと思います。

【1. 大掃除が大変】

介護施設に限らず大掃除は毎年恒例ですよね!介護施設の大掃除は自宅での大掃除に似ているかもしれませんが、通常業務にプラスで行わなくてはいけないため大変な作業になります…。12月から始めようなんて思っていたら終わらないですし、残業しなくては終わらないなんて事になりかねません。

早い段階から計画的に行っていく事をお勧めします。私は11月から始めるようにしていました。掃除する個所としては
・エアコン(フィルター・通気口)
・窓(サッシ・カーテン)
・お風呂場(カビ取り・排水溝)
・換気口
・床掃除(ワックスがけ)
・キッチン周り(汚れ落とし・欠けた食器の破棄)
・ベランダ掃除
等があります。他にも施設によって掃除しない場所や追加で掃除する場所があると思います。こう見るとこれを普段の業務以外に行わないといけないので大変な作業ですよね。

大掃除の時期に一気にこれらを行う事は大変なので普段からちょくちょく掃除をするようにしておくと大掃除の時にはサッと掃除するだけで済むので1年かけて取り組めると良いかと思います。エアコンのフィルターや通気口であれば3か月に1回掃除する。

お風呂場のカビ取りも1か月叉は数か月に1回行うようにしておく。窓やベランダは半年に1回行うようにする等日ごろから掃除をしておくとそこまで頑固な汚れが付く事は無いので掃除の負担も少なくなります。常に綺麗な環境で仕事が出来ると気持ちがいいですよね。

人手が足りずそんなに掃除している暇がないと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、年に数日でも人が多く配置出来る日があればその日のうち数時間を掃除の時間に当てて行う事もいいのではないかと思います。かといってそんな日は利用者様との行事に当てたい気持ちも分かります。匙加減難しいですよね…。

【2. 仕事納めの翌日に出勤】

大晦日に「今年もお世話になりました。よいお年を~。」と挨拶して翌日「あけましておめでとうございます。」という流れ、あるあるですよね!!介護の仕事をしていて年末年始にゆっくり休めたのは転職するタイミングの時以外ありませんでした。今年も年末年始は仕事です。

利用者様と一緒に年越しの雰囲気を楽しめるのはいつもとはまた違った感じでこれもまた楽しみだなぁと感じています。お正月は利用者様に画用紙に印刷した年賀状をお渡ししたり、お正月のイラストをラミネートしてランチョンマットにしてみたり、福笑いを楽しんだりして楽しい時間になるようにしています。

【3. 夜勤中に年越し】

大晦日が夜勤の場合は夜勤中に年越しを迎えます。時間を気にして年越しそばを食べる方や、利用者様の対応に追われてバタバタと動いている中いつの間にか新年を迎えていた方、利用者様と一緒に新年のカウントダウンを行いお祝いする方等思い思いに過ごされます。

滅多に利用者様が年越しまで起きていて一緒に過ごすなんてことは無いですが、一緒に楽しい気持ちを共有出来たら嬉しいですよね。不眠の利用者様に年越しまであと少しですと伝えてそのまま一緒にカウントダウンをして寝て頂くなんてことは数回ありました。

朝、利用者様と一緒に初日の出を拝んで帰宅する事なんて事もしていました。毎日見る太陽ですが、初日の出となるといつもとはまた違った気持ちで朝日を迎える事ができますよね。新年の目標を太陽に向かって宣言する事もいいですよね。

【4. 初詣は職場行事で済ませる】

ユニットケア施設では初詣企画を行うところが多いのではないでしょうか。私もユニットケア施設で働いている時は毎年近くの神社やちょっと遠いけど有名な神社にお参りに行っています。プライベートでも行きたい気持ちはありますが、人混みが苦手なので職場の行事の時に一緒にお参りして終わりにすることもあります。

階段しかない神社や多目的トイレが無い神社では入念に準備をしていかないと大変な事になります。一度階段しかない神社に参拝に行く際、雪が積もっていて、車いすを持ち上げながら移動した事がありますがもぅ大変でした。階段以外の場所でも持ち上げての移動だったのでどっと疲れました。

その時は参拝に来られていた若い男性グループの方々が見かねて手伝ってくださりとても助かりました。さらっと「お手伝いしましょうか?」と声をかけてくださり、本当にありがたかったです。まぁ、可愛い女性職員がいてその職員にだけ声をかけてお手伝いだったというオチがありましたが…(笑)でも、ありがたいですよね…!!

【5. 初詣・初売りによる交通渋滞がキツイ】

大きい神社やお寺・ショッピングモールの近くの施設は出勤が大変!!早番であればまだ混雑に巻き込まれることは少ないですが、日勤や遅番だと交通渋滞に巻き込まれます。普段より1時間も早く出発しているにもかかわらず遅刻しそうになると焦ります。

いっその事希望休を入れてしまおうかなんて考えも浮かんでしまします。交通渋滞はどうすることも出来ないので毎年この季節にはやきもきします!退勤時も帰宅ラッシュにかぶるので帰るまでも時間がかかります。新年早々事故に合わないようにしたいなぁと気を引き締めなくてはいけないと思っています。

【6. 新年を迎えた実感がわかない】

「あけましておめでとうございます!!」とお祝いの挨拶をかわしますが、実際の所普段のように業務をこなしているためあまり実感を得ない部分もあります。お風呂介助が無い事や通勤・帰宅の際に渋滞に巻き込まれる・ご家族様の面会が増える事で頭では新年を迎えたという事が理解できますが、なんとも言えない感覚です。

面会もご家族様が集まってこられる事が為、大人数での面会になることが多く朝からひっきりなしに入れ替わり立ち代わりで対応をするので気を使いどっと疲れてしまいがちです。でも利用者様やご家族様の楽しそう・嬉しそうな表情を見るとこちらも嬉しい気持ちになります。

【7. お屠蘇をふるまう】

これは施設によって様々ですが、私が以前勤めていた施設では毎年新年に施設長が袴を着て利用者様にお屠蘇(おとそ)をふるまって歩いていました。お屠蘇とは新年の初めに飲むお酒の事を指し、呑める方には日本酒や甘酒をふるまっていました。

新年早々日本酒を何杯かお代わりされ朝から顔を真っ赤に染める方・久しぶりにお酒を飲んで酔っ払ってしまう方がいらっしゃり見ていて微笑ましい光景が見られます。お酒に弱いかどうかは事前に確認しておき酔いやすい方は飲みすぎないように職員が声を掛けます。

初めて参加される方は様子を見ながら対応しますが、翌年に繋げるために必ず記録をとっておき個人ファイルにメモを挟むようにしておきます。新年早々アルコール中毒や体調を崩してしまっては申し訳ないので、職員がしっかり調整していきます。

【8. 福笑い・かるたを行う】

新年はお風呂介助やリネン交換などの業務を行わない施設が多いのではないでしょうか?新年くらいはゆっくり過ごそうという意味が含まれています。かといって見たいテレビが無い事もあるので、その時はタオルで目隠しをして福笑いを行ったり・かるたを行ったりしています。

福笑いのグッズを買って用意したり、段ボールを切って作ったりして楽しんでします。完成した後目隠しを外して自分が行った福笑いを見て大笑いする光景はこちらも楽しくなります。かるたも利用者様に読み手を依頼すると時々全く異なった文章を読まれる方がいらっしゃり、みんなで大笑いすると事があります。

【9. 書初めをする】

書初めをしたいという利用者様がたまにいらっしゃいます。その時は書道道具を用意して新年の目標を書いて頂きます。書き終わったものは色画用紙に貼ってお部屋に飾りますが、何を書かれるのか見るのが楽しいですね。書けない方でも手に朱墨を塗って手形を作られる方もいらっしゃいます。

以上が介護施設の年末年始あるあるですがいかがでしたか?想像と異なっていましたか?それとも「分かる~。」と共感されましたか?2023年は大変お世話になりました。投稿を見てくださりありがとうございます。
2024年が皆様にとって素敵な1年になりますように!!

(2024年1月23日)


第29回【辞めたいと思う時 5選】

介護の仕事って楽しい事もありますが、やはり心身ともに重労働ですよね…。自分の心が安定している時は穏やかに仕事が出来ますが、時間に追われたり、利用者様からの暴言・暴行や職員とのトラブル等があったりすると精神的ダメージは大きくなり、心の余裕って無くなりますよね…。

私も13年間介護に携わってき今年に入り人生で初めて“適応障害”と診断されました。仕事に行く事が嫌になって、仕事が楽しいとは全く思えなくて、毎日“しんどい”“辞めたい”と思いながら仕事を続けていました。無理して続けていた結果心にダメージを受けてしまいました。劣悪な職場によってはこうなることもあります!

どうか介護に携わる皆さんは抱え込まないで時には休んだり逃げたり、外部に頼ったりすることをしてください。私は労働基準監督署へ何度も通ったり、かかりつけ医で相談したりしてどうにかその職場から逃げる事が出来ました。我慢するのは自分の為に良くありません!逃げる事も大切です!!

【1. 上から目線で言われる】

同じ仕事をしていても上から目線で物事を言われるといい気はしませんよね。初めは“こういう人なんだ”と我慢できますが、それが毎回だとさすがに“おかしくない?”って思ってしまいます。勿論上司と部下の関係性があってという場合は“上司だから仕方が無い”となりますが、それでもいい気はしませんよね。

介護の仕事ってチームワークがとても大切だと思っています。チームワークがいいところって上下関係はあっても上から目線で物事を言ってくる人って滅多にいない印象があります。いたとしてもその方に対してしっかりと「その言い方は…。」とはっきり言える職員さんがいるなぁと感じています。

一方雰囲気の悪いところってだいたい上から目線の強い職員さんがいても誰も言い返せない環境なんですよね。そして言われた事に対するストレスを仲間内や自分よりも後から入ってきた職員や年下の職員にぶつける。誰にもぶつける事が出来ない職員は精神的に参ってしまうか利用者様に当たるなんて光景を目にします。

上から目線で話しかけてくる方って“自分の意見が絶対正しい”という考えを持たれている傾向にあります。他の職員が自分と異なる意見を発信するものであれば徹底的に文句を言って、間違っていると決めつけます。答えが1つしかない場合はそれでいいのかもしれませんが、介護の仕事って正解は1つではないですよね。

利用者様のADLの状況に合わせて臨機応変に対応しなくてはなりませんし、介護技術や用具だって年々進化していっています。昔の常識は今の非常識なんて事も多々あります。常に勉強していかなければ良いケアを提供することは出来ないなと地域おむつアドバイザーで勉強をするようになってからより一層思います。

色んな視点から物事を見る事や相手の意見を尊重しながら話し合いをして試してみる事が大切だと考えています。今まで考えもつかなった意見からその方に合ったケアが見つかることだってあります。ですから上から目線で物事をいう事によってその意見が出なくなってしまう可能性が多いにあると思っています。

そして上から目線で自分の意見ばかり押し付けている人の元から去っていきます。その人の意見が間違っていると思っても意見を言うと倍返しを食らうぐらいなのであれば、その労力を他に当てた方が時間の無駄になりません。退職者が多い職場はこういう方がいないか調査した方がいいかもしれません。

【2. 全否定される】

意見を出した時にはなから「それはダメ。」「それは良くない。」「おかしい。」と否定してくる方っていませんか?せっかくいい意見が出たと思ったり、いつもは意見を出さない人が勇気を振り絞って意見を提案してくれたと思ったりした際に話をしっかり聞かず否定されてしまうともうその人からの意見は出ません!!

自分なりに考えてこうしてみてはどうかと伝える事って伝え慣れるまでは結構勇気がいる事だと思っています。特に自分に自信がない人や、間違っていると言われることが怖いと思いがちな人にとっては本当に発言するだけでも精神的ダメージを負っているなと感じています。

介護の仕事って先ほどもお伝えしましたがこれという正解はない職業だと思っています。正解はないですがやってはいけない事は沢山あります。やってはいけないことを回避しながら試せる可能性を沢山出して行っていく事って結構大変です。だからこそ沢山のアイディアが必要になってきます。

人1人が考えられる事はある程度限られていますし、人それぞれ考え方のクセがあるので1人の意見ばかりになってしまうと対応策が偏る傾向になってしまいます。職員それぞれがいろんな思考を持っていて、それぞれの思考から出た意見を伝える事によって自分では考えつかなかった事が聞けて考え方の幅が広がる事も多いです。

はなから否定する人を何人か見てきていますが、自分の意見以外すべて間違っているという固定観念を抱いている傾向があり、自分以外はあまり考えていないと思っている人が多い印象をもっています。これって本当にもったいないなぁといつも思っています。

こういう方の場合、そのことを伝えたところで“余計なお世話”と言われることや“私は間違ってないのに何がおかしいの?”“はぁ?”と怒りだす事があります。すぐに感情的になるところや・怒ってしまい機嫌を損ねてしまうのも特徴なのかもしれません…。

自分以外の意見が支持されることを極端に嫌い、自分の意見を支持しない職員の事を悪く言う、初めは反対していた事も周りがその人の意見を惜しんだりしていると自分があたかも考えて発信したかのようにしたりする人もいました。実際に経験したことがありますが、到底納得のいかない事ばかりでした。

初めから否定せずにやってみようと始めていたらいいのに何故こんな回りくどいやり方しかできないのかと不思議に思っていました。否定ばかりするくせに否定した事を自分が率先して行っている人を見ると“何なの?”と不信感がどんどん募っていきます。本当にもったいない性格です。

全否定することによって自分にもマイナスになっている事に気がつけない事ってとても残念な事だと感じています。相手の意見を受け入れられないとしても話を聞く姿勢や試してみようとする姿勢って難しい事ですがとても大切な事だと思っています。否定される上司の元では働きたくないですよね。

否定ばかりされると自分が行ってきた介護に対しても全部だめだったのかと思ってしまいませんか?私は否定されすぎて自分の介護が分からなくなってしまいました。介護のケアに対して自信がもてなくなり、その施設だけでなく仕事を辞めてからも介護業界からももう離れたいなと数か月悩んでいました。

【3. ヒステリーをおこされる】

どの施設にも1人は居る印象があります。自分の心に余裕が無くなってくるとイライラし始め“自分だけ”という考え方が始まります。周りは一生懸命フォローしていてもそのことには微塵も気が付きません。イライラが募り爆発すると怒鳴るように早口言葉でキツイ言葉を飛ばしてきます。

もう“怖い人”認定ですよね…。キャパシティーが小さいのだと思っています。その人に合わせてその人がキャパオーバーになって怒らないように対応しますがそれでもだめなんですよね。どんどん自分のイライラや不満だけを主張してきます。理不尽でしかないと思う主張がとても多い事…。

職員数が足りず日勤者がいない勤務日があるのですが、「その日は大変だからやりたくない」「残業もやりたくない。」「遅番でも日勤者がいなくて大変だから嫌だ。」かといって「日勤者がいる日に出勤すると日勤者がいなくて入浴できなかった人の分も増えるから入浴介助も大変でやりたくない」という主張。

他の職員は日勤がいない日に残業をしながら業務を回し、入浴も時間が限られている中文句も言わず必死で対応してくれています。日勤がいる日だからこそいない日の分もお風呂の人数が増える事は仕方が無いはずなのに「いつも私だけお風呂介助をやっている。」「大変な人ばかり入浴している。不公平だ。」と怒り出す始末。

怒鳴りながら早口で向かってこられると怖気づいてしまうところですが、いい加減伝えないといけないと思い冷静に伝えるようにしています。怒る方は利用者様が居ようがご家族様が居ようが関係ないので、まずは“冷静になってもらう事”から試練が始まります。

ユニット内を空にするわけにはいかないので隣のユニットの職員に見守りをお願いし2人で話が出来る場所に移動します。(誰もいない居室等ユニット内やユニットの近く)まずは相手の意見をバーッと聞きます。意見を聞かないままこちら側の意見を伝えると大惨事になるので要注意です。

おかしい事を訴えているなと思ってもはずは全部気持ちを吐き出してもらう事が大切です。話を全部聞いた上で何に不満を持っているのかを一つ一つ整理していきます。整理したうえでその意見に対しての対策を伝えていきます。以前こういう意見を頂いたためこういう対応をしてきたと真摯に伝えていきます。

そのうえで他の職員の状況についても伝えていきます。あなたの為に他の職員にはこういう業務をお願いしているという事・今の勤務が嫌なのであれば日勤なしの日も少し入れていくがどうするかと“提案”します。こちら側で一方的に“じゃぁこうしますね”というよりもどうしたいか“自己決定”してもらう事が大切です!

こちら側からの指示になると「私は嫌だったのにそういわれたから。」と必ずと言っていい程文句を言ってきます。なのでこちら側に責任転嫁してこないように“自己決定”してもらいます。文句を言われても「自分で選んで決めましたよね?」とこちらも言い返せますので本当に大切です!

こういうタイプの人って自分の要求が認められるとどんどんエスカレートしていきますし、ちょっとしたことでさらに怒りやすくなると感じています。実際に言われるがまま対応してしまって要求がエスカレートし、自分は仕事をせずにリーダーに全部仕事を振っていて、リーダーが精神的に参ってつぶれてしまったケースもあります。

ヒステリーを起こす人全員がそうではないと思いますが、中には怒って相手に恐怖を抱かせればなんでもやってくれると勘違いをしている人が居ます。冷静にこちら側の意見をしっかりと伝える事・自分ではどうにも対処できない場合には上司に相談して施設としての考えを伝えてもらう事が大切です!!

この時の上司の動きによっては本当に辞めたくなります。上司がめんどくさいと思い対応をないがしろにするのであればいつも怒鳴られている環境で仕事を続けていく事は困難です。精神的に参ってしまい、仕事に行くのも苦痛になります。そうなる前に辞めた方がいいと思います。

【4. 先が見通せない】

仕事をしていて今だけの辛抱!もう少しだけの我慢と分かれば多少の事は頑張ることが出来ますが、「いつまでこの状態が続くのだろう?」「相談をしても全く解決する様子が見られなない。」「果たして解決する気があるのだろうか?」と不安を感じ出すと心が疲弊していきますよね。

人が足りず毎日残業づけ、休憩が取れない事が日常茶飯事、夜勤の回数が月7~10回、業務に関する事であればまだ話し合いで何とかなる事もありますが、人手が足りずどうしようもない事や現場だけの判断で決められない事・理事会を通さないと変わらない事もあります。

正直介護に携わっていない方々が理事をされていると現場を全く知らないので理事会に通しても通らない事の方が多いです。中にはしっかりと状況を調査して理事会に挑んで下される方もいますが、施設によっては理事会の強い方に逆らうと理事を外されてしまうなんてこともあります。

そういう事を知ってしまうと“あぁここの施設は結局力の強い人の言いなりで何も変わらないな。”と思ってしまいます。改善する兆しが見えないのであればいつまでも自分の心身を削ってまでハードな仕事をする事がばかばかしくなってきます。

労働基準的に完全に引っかかる事を平気で指示してくる施設もあります。「労働基準法に引っかかるのでは?」と意見しようものなら「ちゃんとそういう系に詳しい人に相談してやっているんだ!問題はない!自分の主張ばかりするな!」と怒られたこともあります。

しかし実際に労働基準監督署にて相談をしてみると完全にアウトとの事。その事実を知るともうその施設で働く意欲はなくなります。何を言ったところで変わらない・意見したところで施設側が上手く逃げる答えを出される事が分かったからです。ちなみにこの施設でのボーナス、一番低い査定をされた為辞める決意を固めました。

毎日残業・休憩なし・他職員が休みの日に出勤・無遅刻無欠席の状態で一番低い査定をされました。意見したからに違いないと思いました。意見する人にはそういう処遇を行うのであればそこで働く必要はありません。すぐに退職の意思を伝えましたが中々辞めさせてもらえず、結局は労働基準監督署に相談する日々でした。

先が見通せない上に変わる気が無い施設ではいい方向に動くことはまずありません。改善していこうとする人にはキツイと思います。意見を言わずただ指示に従える人は続くと思いますが、良い施設にはならないと思います。これからはこういう施設は職員からも利用者様からも選ばれなくなっていくので要注意です!!

【5. 心身が壊れる】

介護の仕事をしている人って自分を追い込んで頑張る人と自分の仕事もろくにせず定時に退勤する人とに別れるなぁと感じています。後者の方は仕事をしない上に仕事の文句ばかり言うのも特徴です。仕事をしないから愚痴を言う時間があるのだと思っています。

前者の人は見ていて休む時間もないのではないかと思う程動き回っています。愚痴を言う時間もない程止まることなく動いています。そういう方は仕事が終わるとどっと疲れが襲ってきます。家に帰ると何もできないと話される方が多いですね。

休みの日も疲れが抜けず家に居て寝て過ごす事が多い・友達との約束があったがいく事が億劫になってしまい断ってしまった等の話も聞きます。この状態になっていても自分が心身ともに参っているという事に気が付けていません。自分の体力が無いからだと思いがちな傾向にあると感じています。

これはもう精神疾患になる手前・またはもうなってしまっているケースが多いと感じています。自分では気が付いていませんが、身体だけでなくこころも疲れ果ててしまっています。これが長引くと仕事に行く事が億劫になってきたり、仕事に行くと思うと涙が出てきたりという状況になってきます。

ここまで行くともう本当にしばらく休養が必要になってきます。しかしこういう方はその心からのSOSをしまい込んで無理して出勤されます。そしてまた心身を削って仕事をこなします。仕事中にも涙が止まらなくなる・食欲が落ちて食べられなくなる・笑顔が無くなってくるなど大きなSOSも見え始めます。

これを他の職員が早く気付いてあげられるか、施設として本人と話し合って休養を取らせてあげられるかが鍵となってくると考えています。気が付かず放置しているといつか取り返しのつかない事になります!上の人が動かない、軽く考えている施設の時はその職員へ休職して休むことを勧めたり一緒に病院に行ったりしていました。

施設側は単なる人数合わせと思っているのかもしれませんが、その人にとっては今後の人生を左右してしまうかもしれない出来事になってしまう可能性があります。職員をないがしろにする職場からは離れた方がいいと思っています。そばで見てきて何も出来ない自分の不甲斐なさを感じていました。

私はその人を施設から離れる手助けしかできませんでしたが、あとから「あの時職場から離してくれた本当によかった。あの時は感覚が麻痺していて何も考えられなかった。」と言われた事があります。麻痺してくると良い事・悪い事が区別できなくなります。

そのままあの施設にいたらきっと心身ともにおかしくなってしまい、もしかしたら取り返しのつかない事になっていた可能性もあります。そばで見ていて本当に自分を追い込んでしまうのではないかと怖かったです。今は笑顔も戻り楽しそうに過ごしているので良かったなと感じています。

以上が私が感じた辞めたくなった時です。実際にはいくつかの事が重なって辞めています。介護の仕事っていま深刻な人手不足ですよね。人手不足だからこそ今いる職員を大切にしないとどんどん離れていきます。良い環境の施設は職員の離職率がとても少ないです。選ばれる施設と避けられる施設で2分化すると思っています。

(2024年1月9日)


第28回【従来型特養の特徴 5選】

前回はユニット型特養の特徴をご紹介しましたが、如何でしたでしょうか?今回は従来型特養の特徴についてまとめました。ユニット型特養と大分異なると思います。ユニット型・従来型特養それぞれ合う・合わないとあると思います。選ぶ際の参考までにご覧ください。

【1. 対応する利用者様の人数が多い】

ユニット型特養は関わる利用者様は最大10名ですが、従来型特養の場合はその倍の20名~30名、ショートステイ利用者様や夜勤を行うようになると最大100名なんてことがあります!100名の利用者様を覚えるってすごく大変じゃないですか?

私が従来型特養で働いていた時は2ユニットに分けていましたが、入居者様30名+ショートステイ10床だったため覚えるのがとても大変でした。入居者様30名は毎日いらっしゃるので優先的に覚え、ショートステイの方は日によって変わるので定期利用で利用頻度の高い方から覚えていきました。

介護未経験の状態で40名を覚えるってとても大変です。まずは名前を覚える所からスタート。特徴のある利用者様はすぐに覚えられるのですが、それ以外の方は中々覚えられず顔と名前が一致しない状態…。食事の席や居室のイラストに名前を書いて必死に顔と名前が一致するように工夫していました。

食事の配膳や配薬の時は間違えてしまっては事故に繋がる為、正確に覚えられるまでの間は先輩方に「〇〇さんの食事運びます。」と声をかけ目視で確認していただくようにしていました。トロミの有無や濃さ・排泄介助で使用するパッドも間違ってはいけない為必死にメモを見返しながら行っていました。

これを経験していたためユニット型特養に異動した時は“10人覚えるだけでいいんだぁ”とちょっと安心した気持ちがありました。必死に3、40名覚えていたやり方は10名の時でも役に立つ上に覚えるスピードが早くなったと実感しています。今でも従来型特養での経験が生かされていると思っています。

【2. 一斉介助】

先ほどもお伝えしたように従来型特養の場合関わる利用者様の人数がとても多いです。この状態でユニット型特養のように1人1人に合わせたケアを行っていると到底仕事にならなくなります。よって一斉介助が一般的になってきます。

同じ時間に起きていただき・食事・排泄・入浴・就寝とほとんど同じ時間で行動していただくことになります。テレビがリビングにしかないため居室で起きて過ごされる方は少なく、また多床室である為就寝時間には部屋単位で電気を消していきます、自由な生活が出来ないという印象があるかもしれません。

一斉介助の場合、職員は複数名で対応しますが時間はとてもかかります。日中の排泄介助であっても2時間程度かかっていた記憶があります。しかもトイレ介助とベッド上でのおむつ交換それぞれ分かれて対応してこの時間です。

おむつ介助の時は2時間ほぼ前かがみの状態で排泄介助をしているため、終わった時の腰への負担は物凄いと感じていました。腰が痛くて数分間は腰が曲がった状態でまっすぐになることが出来ませんでした。無理な体勢を長時間行う事は自分の身体へのダメージがとても大きいと感じました。

腰への負担を考えると一斉介助よりも個別の時間に介助した方が利用者様の排泄リズムに合わせられる事と職員の身体への負担を減らせる事のメリットがあるように感じています。従来型特養での個別ケアは難しいかもしれませんが…。

【3. お風呂介助が大変】

【2.】でもお伝えしたように従来型特養は一斉介助なのでお風呂も一斉入浴です。1日15~20人程度入浴介助をしていた覚えがあります。午前・午後と別れて行いますが本当に時間との勝負!個浴・リフト浴・寝浴と一斉にスタートします。

職員はそれぞれ担当が決められ・個浴の中・リフト浴の中・寝浴の中・着脱担当に分かれ行います。同じ行動を1日中行う事で腰へのダメージが大きかったように感じています。特に着脱の場合何時間も前かがみの状態でケアを行うため腰が痛くて痛くてたまりませんでした。

利用者様のケアに関してもずっと時間との勝負という事もありゆっくり観察している時間は無かったように思います。勿論着脱の時や身体を洗う際にチェックはするようにしていますが、複数名の職員が関わる為情報の伝達ミスが出てくることもありました。

爪切りも中々行う事が出来ず、入浴後に看護師が担当するという形で行っていました。ユニット型特養でも従来型のように一斉に入浴介助を行っているところもありますが、私は1対1でゆっくり入浴介助をすることが出来る方がいいなぁと感じています。

1対1のメリットとしては利用者様の羞恥心を守れる事もあると思っています。一斉入浴の場合羞恥心と言って時間をずらすことはしにくく、嫌な思いをしながら入浴していた方もいらっしゃっただろうと思っています。何人もの職員や他の利用者様に裸を見られながらの入浴って私たちでも抵抗ありますよね…。

細かい事が気になってしまう私にはユニットケアの方が合っているなぁと感じています。羞恥心に配慮し、肌の露出を少なくしながら入浴していただくことが可能ですし、1人の職員が着替えから入浴まで付き添う事で皮膚観察や報告の漏れが少なくなると思っています。※職員全員が出来るわけではありません!!

【4. 夜勤の明け方の一斉排泄】

従来型特養の排泄介助って明け方に1回って事が多くありませんか?尿量が多い方は間に入ることもありますが、基本は朝方に入るのみ。(ショート夜勤の場合)遅番者が就寝時にしっかり当てないと明け方に失禁して全更衣祭りなんて悲惨な事になることもあります。

なので従来型特養ではおむつの当て方が出来ていないと指導が入ります。私はこの時の指導がありがたかったなと今でも思っています。この時にギャザーの使い方や便失禁所の対処の仕方などを学べたことで今のスキルに繋がっていると感じています。

1人で行う時間が無い為聞ける人が常にいるという環境がとてもありがたかったです。時間がかかっていれば「大丈夫?」と来てくれ、こういう時はこうした方がいいよと手ほどきをしてもらえた事は新人にとってとても貴重な時間だったと思います。たまに「遅い。何してんの?」とおこられることもありましたが(笑)

きちんとあてることが出来ていなかった時には「できてなかったよ。ちゃんとして。」と注意するのではなく、「一緒に来てみて。」と利用者様の所へ一緒について行き、おむつのあたっている状態を確認してから「こう当てると漏れないと思うよ。」とあて方の手ほどきをしてもらえていました。

あの頃は呼ばれると“ハァ~”とか“呼ばれた…”とマイナスに感じてしまう気持ちもありましたが、諦めずに指導してくださった先輩方のおかげでおむつのあて方はとてもうまくなったと思いますし、見て学ぶ事で理解しやすかったと感じています。この経験から私も同じやり方で教えるように意識しています。

大切なのは“怒る”事や相手を“否定する”のではなく、“指導する”こと!!感情的にならずにどこの部分をどう意識して直すと良いかを丁寧に伝える事!これの積み重ねが職員同士の信頼にも繋がってくるのではないかと思っています。人によってはうるさいと思われる場合もありますが諦められないのが私の悪い癖(笑)

中途となるといくら転職したからと言って時間をかけて手ほどきしてもらえることはほぼほぼありません。逆に“もう出来ますよね?”スタンスで1人で介助することの方が多いです。年数を重ねていけばいまさら聞けない事が増えていきますし、最初の経験ってとても重要!!

ユニット型特養で勤務し始めてからはお互いに注意し合う環境はほぼほぼありません。「あの人は出来ない。」等の話ばかりでしっかりと“指導”する事が難しいのかなぁと感じています。お互いに「こうするといいよ!」って言い合える関係性を作りながら仕事をして行けたらいいですよね。

【5. スキルが上がる】

これはユニット型特養を経験したからこそ従来型特養の強みだと感じています。ユニット型特養では1人勤務になる時間帯があるからこそ、見えないケアが多く指導しようにも見ていないから注意することが出来ない・注意しにくいという環境が出来てしまっています。

従来型特養の場合は常に最低2人体勢で動くため不安な事や苦手な事を教えてもらいやすく、忘れている業務や行ってはいけない不適切ケアについてはお互いに確認し注意しやすい環境がまだあるように感じます。誰かの目があるからこそ手を抜きにくく不適切ケアに繋がりにくいのかと思っています。

また、私が働いていた従来型特養の職員さんたちが特別だったのかはわかりませんが、お互いに指摘し合える間柄だったなぁと感じています。注意されたからと言ってふてくされる人はほとんどいませんでしたし、お互いに技術向上の為に切磋琢磨していたと思います。

ユニット型特養がそういう人が居ないというわけではありませんが、1人1人のケアに対する気持ちの差が大きく手を抜く人とそれを補う人の差が激しいように感じています。チームプレイというよりは個人でケアをしている感覚が大きいかもしれません。

従来型特養は一緒に組む職員と常時声を掛け合い相談しながら行っているからこそチームワークが生まれやすいのでしょうか?パート職員さんとの声掛けも多かったと思っていますし、相手の事を考えるという事もおおかったかもしれません。ユニット型だと“自分さえ”的な考えの方が多い印象を抱いてしまっています。

話がずれずれになってしまいましたが、私が感じている従来型特養の特徴でした。今従来型特養で勤務と言われると体力的に厳しいですが、一番初めに従来型特養で沢山の事を学ぶ事が出来たことは私にとってかけがえのない貴重な時間だったと思っています。

“従来型特養”“ユニット型特養”それぞれ良いところ・懸念な所とあります。どちらで仕事をするにしろ、自分が何のためにケアを行うのか芯がぶれなければやっていけると思っていますが、周りとの差に嫌気がさしてしまう事もあります。

実際、私も周りのケアの質が悪すぎて改善しようと意見すれば煙たがられ、次第にばかばかしくなり介護自体が嫌になってしまった時期がついこの間までありました。結局長く務める事が出来ませんでしたが、自分に合った施設を探す事も大切です。一緒に頑張っていける仲間を作っていきましょう!!

(2023年12月19日)


第27回【ユニット型特養の特徴 5選】

同じ“特別養護老人ホーム”でも“従来型”と“ユニット型”とで分かれます。入所するにあたっても勤務するにあたってもどのように異なるのか知る事ってとても大切な事ですよね。今回は“ユニット型特養”の特徴をまとめていきます。

【1.10人1ユニット】

これがユニット型特養の大きな特徴と言ってもいいのではないでしょうか。従来型特養は20~30名が食堂で過ごされている事が多いかと思いますが、ユニット型特養は利用者様10名で1ユニットとなっています。10人と限られているからこそより利用者様の事を深く知る事ができます。

居室担当も施設によるとは思いますがだいたい2~3名程度。従来型特養で勤務していた時はだいたい2~3部屋を受け持つことが多く、4人部屋で考えると12名程担当することがありました。そう考えるとだいたい1/6程度の人数で済むので関わり方も濃くなることが分かるかと思います。

利用者様10名に対し深く関わる職員は夜勤でのみ関わる職員を除けば5名程度なので、利用者様と職員の関係性を築きやすいというメリットもあります。逆に利用者様との関係性が上手く築くことが出来なければトラブルや精神的に参ってしまう等のデメリットにも繋がりやすいのも特徴。

従来型特養の時には関わる利用者様の人数が多い為、個人的に時間を作って対応することがとても難しかった記憶があります。「少しお待ちください。」と声をかけたまま時間に追われ気が付いたら対応できなかったなんて事がしょっちゅうありました。私にはこれが合いませんでした。

お願いされているのに“忙しい”を理由に対応できず後回しにすることが心苦しいなぁと感じる日々。勿論ユニット型特養でもすぐに対応することが難しい事は多々あります。しかし1日の中で関わる時間を作ることは従来型特養に比べたら作りやすいかなぁという印象を持っています。

職員1人にユニット内で見守りをしてもらい、その間に利用者様と事務所に行ったりお願い事を聞きにお部屋に伺ったりすることがしやすいと感じています。利用者様の要望に合わせて比較的対応しやすいのではないでしょうか?少人数だからこそ職員数にゆとりのある時はクッキングやドライブを行いやすいのも特徴かなぁと。

【2.個別ケア】

ユニットケアでは今まで当たり前になっていた決まった時間での一斉介助ではなく、1人1人の生活リズムに合わせてケアをしていく事が推奨されています。確かに私たちも1人1人起きる時間も食事を食べる時間も、トイレに行く時間も寝る時間も異なりますよね。全く同じ人はいないと思います。

ユニットケアの理想は目が覚めてから起きてお腹が空いたら食事を食べて、トイレに行きたいタイミングで対応し、お風呂に入りたい時間に入浴をして寝たい時間に就寝する事です。現実的には全部を叶える事は難しい事が多いですが、可能な限り利用者様の要望に合わせてケアを行っていきます。

ユニットケアでは入浴も“個別”で基本的には利用者様と職員が“1対1”で対応します。従来型特養の場合は一斉入浴となるので集団での入浴ですが、個別で入浴できる事は大きなメリットではないでしょうか?1対1でゆっくり入浴できる環境はいいなぁと感じています。

1対1だからこそ話せる事や利用者様のペースに合わせて入浴を行い、皮膚観察や爪切りなど時間をかけてケア出来るのも私は良いなぁと感じているところです。勿論時間をかければいいというわけではなく、リビングの状況やその日の予定に合わせて対応することは大切です!!そのうえで最大限ケアしていきたいと思っています。

今までは介護士の動きに合わせて利用者様のケアを合わせていましたが、今は介護士が利用者様の動きに合わせてケアを提供していく事が求められています。そのためにあるのが“24時間シート”利用者様1人1人の生活リズムや希望を細かく記録して利用者様の望む暮らしが提供できるようにするためにあります。

24時間シートを作るには利用者様をより詳しく知る事が大切になってきます。ボソッっと話したことが核心だったなんてこともあるので、どれだけ興味を持って利用者様と関わるのがとても大切なのではないかと感じています。利用者様の声を沢山拾って24時間シートに落とし込んでいけるかが鍵です!

24時間シートは濃く書かれている方がいいですが、そこに職員の思いを書き込んでしまわないように注意が必要です!勝手に“この人はこう思っているだろう”と書いてしまうのは職員の勝手な思い込みでしかないからです。書く場合にはしっかりとした“根拠”を元に書き出していきましょう。

例えば嫌いな食材があるように感じているとします。その食材を食べるといつも嫌そうな表情をされるとか、吐き出されるとかという反応があれば記録に残していきます。その回数が多いのであればきっとその食材は嫌いなんだと思います。そうして“なんとなく”ではなく“根拠”を集める作業が大切になってきます。

それを繰り返し行っていく事でその方の24時間シートが濃い内容になって行くと感じています。私もまだまだ観察しきれていないことや他の職員さんからの何気ない言葉や疑問から気づかされることが多々あります。一人でしまい込まず発言して共有認識を持って行く事も大切です。

利用者様をよく観察してその方にあった個別のケアが出来るように一緒に切磋琢磨していきましょう!!

【3.ユニット内での炊飯】

ユニットケアは基本的にユニット内で炊飯やみそ汁つくりを行います。ご飯は常食・軟飯・お粥であればユニット内での炊飯を行います。だいたい常食と軟飯または常食とお粥を炊くことが多いかなぁと感じています。朝・昼・夕で毎回炊飯を行う施設が多いのではないでしょうか。

味噌汁も朝・昼・夕と作ります。これは施設によって大分異なる印象がありますが、お昼だけ作る施設・毎食作る施設・味噌汁以外は厨房で作る施設と本当に様々です。食材も入れるだけの状態で届けてくれる所や豆腐等簡単な食材はユニット内で切って作る所もあります。

理想としては利用者様と一緒に炊飯やみそ汁つくりをとされていますが、中々難しいのが現実。作れる利用者様って結構少ないですよね。食材を切ったり具を入れたりするのは職員が対応し味見を利用者様にお願いする事であればまだ出来るかなぁという感じです。

炊飯以外にはクッキングも行えます。行事としてでもいいですし、時間がある時に「今からホットケーキ作ろう!!」と言って作る施設もありました。その施設ではホットケーキミックス粉がいつでも使えるようになっていた事や厨房から卵や牛乳がもらえる事・調味料も常に沢山あったのでやりやすかったです!!

その施設はおやつもユニット費から捻出していたためこういう行事がやりやすかったという事もあるかと感じています。ユニット費でフライパンや鍋、ホットプレート、サンドメーカー、ワッフルメーカーなどを自由に購入ですることも出来ていたのでいろんなものを作ることが出来ました。ある程度の自由さは大切ですね!

【4.なじみの関係】

【1.】でもお伝えしましたが、10人単位の利用者様とそれに合わせた少人数の職員で1ユニットを作りますので馴染みの関係が作りやすいです。いつも顔を合わせる関係だと回数が増えるごとに安心感が生まれますよね。逆に合わないと結構キツイという事にもなりかねませんが…。

利用者様同士も10人で毎日顔を合わせているといろんな話をする関係になってきます。例えるならば町内会の集まりのような感じでしょうか?「昔〇〇の仕事をしていたんだよ。」「子供が△△の仕事をしているんだ。」「昔は□□のあたりはこんな感じだっだよね。」「戦争の時は…」等いろんな話が飛び交います。

調子の悪い利用者様がいる時には「今日は〇〇さん調子が悪いのかい?」と心配されたり、コロナ前であればお見舞いにと部屋に伺い声をかけに行かれたりする事もありました。見ていても心が温まる光景だなぁと感じていました。こういうやり取りを見るのも結構好きですね!!

また看取りを行っていた施設では職員もそうですが利用者様も涙を流して別れを悲しまれたり、セレモニーの際に仲の良かった利用者様からご家族様に挨拶をして頂いたり、ユニット内だからこそお別れの日の朝に職員と一緒に部屋に挨拶をしに行ったり、お見送りに参加したりという事も出来ていました。

ユニットケアの良いところは少人数で関わることでより濃い個別ケアが出来る事ですが、デメリットとしては人間関係がうまく行かない時の精神的ストレスが大きいという事です。利用者様とのトラブルでは合わない職員が出勤するたびに利用者様が不穏になるなんて事もあります。

「この人が私の物を取ったんだ。」「この人が私にいじわるをするんだ。」という訴えはとても稀ですが「この人にセクハラされたんだ。」等と訴える方もいらっしゃいます。本当か誤解かは双方に話を聞いたり、普段の利用者様や職員の事を近くで見ている職員への聞き取りをしたりする事が重要になります。

時にあらぬ誤解で思い込まれてしまう時もあります。その場合、職員は出勤すること自体が苦痛になってきてしまいます。誤解が解けない場合は職員を異動させるという事もあります。誤解を招かないように行動することが大切ですが、いくら気を付けていても防げない事もあります。

それ以外には職員に“依存”してしまう事もあります。この職員に言えばなんでもやってくれるとなると他の職員には言わない事もその職員に対してはどんどんエスカレートしていきやすくなります。“出来ないことは出来ないと断る”という事も必要です。

断れないと本当は自分で出来る事でも職員が行うようになっていきます。これが続くと利用者様の“やろう”という気力を奪いかねませんし、他の職員に対しても「〇〇さんはやってくれるのに!」という不満を抱かせることにも繋がります。

やる気の低下からADLの低下にも繋がり、介助度が高くなってしまうこともあります。体調が悪い時などは仕方がないとは思いますが、なんでもかんでも職員が手伝ってしまう事はケアではありません。出来る残存機能を活かしながらケアしていく事が大切なのではないでしょうか?

“依存”が強くなってくると職員との関係性が崩れトラブルの原因に繋がりやすくなります。深く関わることも大切ですが、ある程度距離を保つ事も必要です!また、周りの職員に相談してどう対応していけばいいのかを一緒に考えていく事が出来るととてもいいなぁと感じています。一人で抱え込まないようにして欲しいです!

利用者様同士のトラブルも結構あります。認知症の為大きい声を出されてしまう方やずっと大きな声で歌を歌われる方、自分の思いが先行してしまい他利用者様にぶつかりながら車いすを自走される方、他利用者様の部屋に入ってしまい物を持ち出してしまう方や放尿してしまう方等対応が難しい方もいらっしゃいます。

そこに認知症ではないけれど身体が不自由で家での介護が難しいという理由で入所されてこられる方がいらっしゃる場合、注意したり怒ったりすることがあります。認知症という病名は知っていても実際に自分に危害が加わってくると怒ってしまう気持ちも理解できます。

ユニットケアの難しいところはそういうトラブルをどう防いでいくかという事だと感じています。職員が目を光らせていても常にその利用者様の行動を見ている事や制限することは出来ません。他利用者様のケアで短時間でもその場を離れなくてはいけない事も少なくありません。

双方の利用者様が嫌な思いをしながら生活しなくてもいいように可能な限り対策していきたいと思っています。手を尽くしてもどうにもできない場合もあります。その場合はご本人様の意向を聞き取り、ユニット異動という形で対応させていただく事もあります。

入居してからの関係を作る事・入居してからずっと同じ空間で生活をしていく事は私たち介護士が感じている以上に大変なのかもしれません。入居したくなくても家庭の事情等で無理して入居されてくる方も多いです。少しでも居心地の良い環境を作っていけたらいいなぁと日々思っています。

【5.家の延長】

ユニットケアは在宅の延長線の生活が出来る事を理想とされています。家で使っていた食器やおはし、家具を持ち込んでもらうようにご家族様に声をかけていきます。自分が使っていた物があるだけで安心感やここが自分の部屋(家)になるのだと理解できることにも繋がります。

1人1人持ち込まれるのもが異なる為“自分の部屋”と認識しやすいのかなぁと感じています。こたつを持ち込まれる方、テーブルや人形、仏壇を持ち込まれる方もいらっしゃいます。お仏壇の場合は毎朝ご飯とお茶を交換しますし、お花を飾りたいという要望に合わせて職員が仏花を購入して飾ることもします。

ご家族様の写真や亡き旦那様や奥様の写真を飾っている方もいらっしゃり、部屋ごとに設えが大分異なります。利用者様の思い出の品が沢山あると話のきっかけや利用者様を知る事にも繋がるので出来る事であればどんどん持ち込んでいただきたいなぁと思っています。

従来型特養の多床室ではテレビの持ち込みが制限されてしまいますがユニット型特養の個室ではテレビの持ち込みやラジオの持ち込みも出来ます。比較的持ち込み物の自由度が高いです!利用者様が安心して暮らせる環境を作っていけたらいいですよね

(2023年12月6日)


第24回【介護の仕事で失敗した事 5選】

介護に限らず、仕事や遊びでも失敗してしまう事ってきっと誰しも1回は経験した事があるのではないでしょうか…。どんなに偉い人でも仕事が出来る人でもミスをしたことが無いという人はいないと思っています。ミスをしても次同じミスをしないようにすればいいと感じています。今回は私の失敗談をまとめました。

【1. データを消してしまった】

介護施設って何かとExcelで表を作る事多くないですか?シフトや排泄チェック表・食事チェック表・掃除チェック表、入退所荷物チェック表等々いろんな事で使っています。個人情報が無い物は自宅で作成してくることもあります。ある時、職員からデータを1つのExcel表にまとめられないかとの相談を受けました。

Excelをまとめる事は出来る為「できますよ。」と言いデータを預かりました。元あるデータに新しいデータが入ったシートををコピーして挿入。出来たと思いそのまま保存して終わりにしましたが、どういう手順間違いをしたのか元のExcelにも作ってきたExcelにもデータが無くなってしまいした!!

“エッ!?”と思い何度かそれぞれのExcelデータを確認しましたが何度確認しても見当たりません。データがきちんと移行出来ていない状態のまま上書き保存をしてしまったため元のデータすら消えてしまったのです。ゴミ箱を探しても見つけることが出来ず本当に焦りました。

消されてしまった職員の方は言うまでもなく愕然としている状況…。データの復旧や思いつく事を行ってみますがデータが無く元に戻すことが出来ない事態…。私は半分パニック状態でデータを探すもとうとう見つけられませんでした。

何とか復旧する手立てはないかと、パソコンに強い事務所職員に連絡し来てもらいました。何かのソフトを使用して無事に復旧することが出来ましたが、この時は本当に申し訳ない気持ちとデータがどうにか復活しないかという焦りで冷や汗が湧き出ていました。

この経験からデータをまとめる時やいじる時は万が一に備えデータをコピーしておいてから操作するようにしました。確認してきちんとデータの移行が出来ている事が確認できてからコピーしたものを消すようにしています。面倒な手間かもしれませんが、データが消えてしまって再度作り直しするよりはいいかなと思っています。

【2. 施設の備品を壊してしまった】

ショートステイの方の服を洗濯する際、毎日違う方が来られる事や似たような服を持って来られる方が多くないですか?タグに名前が付いていても毎回タグを確認する作業も大変…。そこで洗濯を干すハンガーに誰の服か分かるように名前をラミネートしてひっかけるようにしました。

また、季節の行事がある時にはそのテーマのイラストや写真をラミネートしてランチョンマットを作ることもありました。例えば母の日であればカーネーションの写真に“お母さんいつもありがとう”と文字を入れて印刷しています。ラミネートがあれば簡単なガーランドも作ることが出来るのでとても重宝しています。

ラミネートって入れる向きがあるのご存じですか?ラミネートのくっついている側を先に機械に通し、ペラペラになっている方が後に入るようにして入れます。間違えて入れてしまうと歪んでしまったり、機械が故障してしまう事があるんですよね。

いつものように向きを確認しながらラミネート作業を行っていましたが、そのうちの1枚を逆に入れてしまいました。気が付かないままラミネートを行っていると出てくるはずのものが出てこない!!“おやっ”と思っていると残りの部分はどんどん中に入って行ってしまう状況…。

確認すると中でくるまってしまっていました。“ヤバイ”と思ってすぐにスイッチを切りますがその後どうしたものかと悩むばかり。リバース機能が付いていないラミネートだったため戻すことができなく、機械に入っていない部分を引っ張っても全くびくともしませんでした。

後ろから引っ張ってダメならば前側からどうにか引っ張り出せないかと考え、先の細い物で引っ張ってみようという事になりました。ピンセットのようなものが欲しかったのですが見つからず、代わりを探して見つかったのはハサミ!今思い返せばハサミを選択したことが最大のミスだったと後悔しています。

ハサミを入れ軽く挟むようにして引っ張り出そうとしましたが、挟めるわけもなく切ってしまいます。何か所か試しても細かく切れてしまうばかり…。出てくるどころか機械の中で細かくなってしまう上に、一部が機械の中に落ちてしまう始末…。これ以上頑張っても悪くなるばかりだという事で手を止めました。

最終的に事務所職員の所に行き事情を説明しました。余計な事をしてしまった事も合わせて謝罪しました。事務員さんからは「困ったねぇ~。」の一言。最終的に機械のねじを外して紙を取り出してもらう事が出来ましたがラミネートはそのまま壊れてしまいました…。

その後新しいラミネートを施設が購入しリバース付のものにグレードアップしていましたが、また壊してしまうのではないかという不安の方が大きく、自分で個人的に購入しそれを使うようにしていました。自分のものであれば壊れても罪悪感は無いですが、また施設のを壊してしまうと気持ちが滅入るのでそうしました。

ラミネートは施設でしか使う用途がないと思っていましたが、なんだかんが家でも使う事が増えてきて個人で購入しておいて良かったなと思っています。写真や汚したくない書類・飾りたいものなどをラミネートして保存できるのであって良かったです。

【3. 勤務変更になっている事を忘れていた・大寝坊】

シフトが出てすぐの時、月の最後の方のシフト変更を依頼されていました。了承し勤務変更していましたが、シフト表に変更になった事を書き忘れていたまま時が流れ、勤務変更した事すらすっかり忘れてしまっていました。勤務時間までまだ時間があると思っていたら施設から電話が…

「あれ?今日〇〇さん遅(11時~)番だよね?」との質問に「・・・?・・・!!!」となりました!電話を受けた時13時からの遅番だと思い込んでいたため理解が追い付きませんでしたが、「勤務変更したんじゃなかった?」と言われてから勤務変更した事を思い出しパニックに!!

「わぁ~!!すいません!!勤務変更した事すっかり忘れていました。」と急いで用意して施設に向かいました…。勤務変更を承諾した上で遅刻してしまうのは本当に嫌ですね。勤務変更を受けたときはすぐにシフトに赤字で書くようにするようにしました。また、前日にも確認し勤務が間違えていないか確認しています。

シフト変更ミス以外に社会人最大の大寝坊をしたことがあります…。今までも何度か早番の時に30分程度の寝坊をしてしまったことはありましたが、それは社会人1年目の終わりから2年目の初めの方だけで、それ以降は寝坊することなく出勤することが出来ていました。

ある早番の日。日が昇り気持ちよく目が覚めスマホを見ると施設から異常なほどの電話の着信履歴がありました。覚えている限り10回以上は来ていたんじゃないかと思います。早番の起きる時間に目が覚めたと思っていましたが、時計を確認し一瞬“あれっ?今日私は休みだっけ…?”となりました。

いつもは5:30に目覚ましをかけて起きているはずが、時計を確認すると9:00になっていました。まさかの2時間半の大寝坊!!!そりゃぁ施設側も鬼電するよなぁと思います。やってしまったと即施設に電話。「〇〇です、すいません。」と電話すると「電話出たぁ良かったぁ。」と心配してくださっている様子。

「今まで無断で遅刻なんてないから体調が悪くなったか事故にでもあったのかと思った。」と。ここの施設では無遅刻で数年が経過していたため何かあったのではないかと心配してくださっていました。そんな中「寝坊です。」と伝えるのが本当に心苦しかったです…。

「急いで向かいます。」と伝え出勤しましたが、それはもう気まずいのなんの…。いろんな職員さんから「大丈夫?」「心配したよ。」と言われるたびに、小さい声で「すいません。大寝坊しました。」と伝えていました。これ以外に大寝坊した事はありません!

寝坊の原因はスマホがマナーモードになっていた事。仕事中はマナーモードに設定し、仕事後に解除していましたが前夜は解除し忘れたまま目覚ましをセットして寝てしまっていました。しばらくの間は早番前の夜に何度もマナーモードが解除されているか確認していました。

寝てからもマナーモードが解除されていないのではないかという不安で目が覚めてしまう事もありました。ある意味早番恐怖症のような感じになっていました。仕事もしばらくの間はいつもに比べ「行きますよ~。」「やりますよ~。」と動き回っていました。寝坊は怖いですよね!!

【4. 送迎準備ミス】

ショートステイの送迎をしていた時の話です。送迎を行うようになって数か月が経過したころ、いつも施設の車いすを準備してお迎えに伺っているお宅に何も持たずに行ってしまったことがあります。玄関に着き“ピンポ~ン”とチャイムを鳴らして利用者様の顔を見た瞬間に車いすを持ってくるのを忘れていた事に気が付きました。

冷や汗タラタラになりました。ご家族様のご予定もあったと思います。幸いにも施設から5分もしないご自宅だったためすぐに取りに戻る事が出来ましたが、自分でもなんで忘れたんだ!!と苛立ちました。丁度ショートステイ業務に慣れ始めた頃だったかと思います。

慣れてきた頃って一番ミスが生じやすいとは言いますが、まさにその通りでした…。その日以降しばらくの間は何度も忘れ物が無いか確認するようになりましたが、不安要素が大きく運転中にもちゃんと持ってきているか不安になることが何度かありました。

デイサービスもそうだと思いますが、送迎って分刻みになっている事が多いので、出勤と同時にバタバタしています。前日のうちにある程度用意はしておきますが送迎ルートの再確認、当日ご利用の利用者様と送迎時間の確認等結構忙しいです。

送迎に到着してからも、私が勤めていた施設では薬の確認を行う事が決まっていたため泊まる日数分の薬がしっかりと用意されているか、頓服や吸入・点眼等の忘れは無いかの確認を行っていました。薬の用意し忘れがちょいちょいあるので、探して用意する時間も考慮して送迎の時間を設定していました。

また、お通じの状態や食事の状態・最近の様子などもご家族様に伺っていました。初めの頃はご家族様との会話に緊張していましたが、回数と共に徐々に慣れていき信頼関係を築くことが出来ました。退所の際には時間に余裕がある時もあり、その時は介護の相談に乗ることもありました。

ショートステイ担当をしていた時はほぼ1人勤務状態でした。2人勤務の日は余裕持って仕事をすることが出来ていましたが、1人だとあれもこれも全部1人で調整しなくてはなりませんでした。介護職員になって2年目にはとても責任重大でハードな環境だったと思っています。

今思えばその大変さを2年目で経験させてもらう事って滅多に出来ない経験だよなぁと思います。若手の時に責任のあるポジションに配属していただけたことはありがたかったのかなと思うようになりました。この時のおかげでご家族様との関係性の作り方や電話対応・外部ケアマネとの報連相の仕方と学ぶ事が出来ました。

【5. 判断ミス】

介護の仕事をしているとセンサーが複数名同時になる事ってありますよね。これは従来型特養でもユニット型特養でも経験しています。センサーマットを使用しているという事は転倒や転落のリスクが高いからですよね。センサーが反応したらすぐに部屋に向かい対応することが基本ですが、同時だと優先順位をつける必要があります。

同じセンサー対応でも、Aさんは行動に移す事が早く鳴ってからすぐ反応しないと転倒・転落に繋がるけれど、Bさんはセンサーが反応してもすぐに動かれるわけではなく、センサーマットに足を下して靴を履いている事があるから同時に反応した場合はAさんを先に対応してからBさんのように瞬時に判断します。

例えばAさんがトイレの要望であればトイレに座って頂きその間にBさんをトイレにお連れする。Aさん、Bさんのトイレにかかる時間を把握しておかなくてはなりませんが、トイレが長い方に座っていていただき早く終わる方をベッドにお連れし、もう1人の方の対応をする。

センサーマットを使用している方は結構待っている事が難しい方が多く、「待ってるよ。」と言ってくださってもほんの数分でそのことを忘れて動き出される方が多い印象です。本来は1人対応してからもう一人の対応をすることが好ましいですが行えない現状があります。

時にはAさんに車いすに乗って頂いて一緒にBさんのもとへ向かいBさんの対応をしてからAさんの対応をすることもあります。これを瞬時に判断して対応しなければなりません。介護って体力勝負のイメージが強いですが、時間配分や利用者様の状態を見ながら判断するので結構頭も使うなぁと感じています。

この判断を間違えてしまうとBさんが靴を履いているのを待っている間にAさんは転倒や転落してしまいます。このように2人同時であればまだ何とか対応できるのですが、これが3人・4人となると申し訳ないという気持ちは大きいですが、もう誰かしらは転倒・転落することは確定です。防ぎようがありません。

職員の身体は1つしかありませんので、どれだけ急いだとしても最後の方に向かうまでに何かしらの事故が発生するリスクは高いです。事故にならずに済んだとすれば本当に運が良かったとしか思えないと感じています。この判断って介護経験が長くても難しいです。

介護経験が浅い時であれば尚の事判断することは難しいですよね。日中であれば他にも職員が居るので手分けして対応することが出来ますが、1人の時間帯では助けてくれる職員はいません。判断の仕方は先輩から聞くか経験を積んで理解できるようになるかだと思っています。

また、施設側がリスクを把握し考えてくれるところであればユニットごとのリスクを確認したうえでユニット移動をしてくれるところもありますが、今まで経験してきた施設ではほとんどの場合「運が悪かったね。」「見守り不足だね。」で終わってしまいます。これでは何の解決もできません!!

リスクを完全に防ぐことは出来ませんが、利用者様の身体機能や認知機能の状態に合わせてリスクを最小限に抑える事は出来るかもしれません。ユニット会議や普段の職員とのコミュニケーションで試せることはどんどん行っていきたいなと思っています。

これらが私が失敗したなぁと感じている事5事例になります。どんな人でも失敗を経験しながら成長してくものと思っています。失敗はしてもいいと思っていますが、大切な事は“同じ失敗を繰り返さない事!”同じ失敗を繰り返すことは成長には繋がりませんし反省していないと感じてしまいます。

失敗から何が原因で失敗してしまったのか、次また同じ失敗をしないようにするためには何をする必要があるのかを考える事が大切です。私も未だに失敗する事は度々あります。挑戦しての失敗は許容範囲だと思っています。いいケアを提供できるよう、一緒に頑張っていきましょう!!

(2023年10月10日)


横浜介護求人センター
からのお知らせ



 まとめて読む


BLOG
介護業界



 あるある編

 実務編