第31回【ほんとにあった介護現場のほっこりする話】

第31回【ほんとにあった介護現場のほっこりする話】

「綺麗になりたい」

普段から美意識の高い利用者さんがおられました。オシャレな服をたくさん持っておられ、美容院では髪の毛を毎回染めてこられます。
「私はいつでも恋をしたいのよ。彼氏募集中」と笑ってお話されています。そんな利用者さんは、お薬を飲む時でも美を追求されます。「この薬はなんのお薬?綺麗になるお薬?」と聞かれます。
「はい。美は内面からくるものらしいですよ。腸から綺麗になりましょう」と調整剤をお渡しすると、
「私は、すぐに綺麗になりたいのに!」とわざと少し残念そうな顔をして見せて笑っておられました。
気さくな利用者さんにいつも元気をもらっています。笑顔の絶えない明るい方は素敵だなと思います。

「新しいお友達?」

利用者さんと、散歩を兼ねてゴミ拾いに行った時に、近所の公園で子供がお母さんと遊んでいました。
子どもの好きな利用者さんが、その子に近寄り「あなた、いくつ?」と聞くと、子供は恥ずかしそうに、指を『2』にして見せてくれました。
それを見た利用者さんに2歳だということをお伝えすると「2歳なの?私、97」と笑顔で返答されました。
お母さんが「お元気ですねぇ。こんな歳の差のある方と出会う事なんてなかなかないですねぇ」とびっくりしておられました。
「ほんとねぇ。95歳も離れてるのね」と笑っておられました。最後は95歳の歳の差のお二人が、握手して手を振ってお別れしました。
施設に戻ってからも「可愛かったねぇ。また会えるかな。また散歩に行きましょうね」とおっしゃっていました。

「将棋の藤井名人のことが心配」

将棋の藤井名人が高校生の時からのファンで、対局に勝つたびに「若いのにすごいね。まだ学生で、将来が楽しみね」と
自分のことのように喜んでおられました。そんな中、新聞で高校を自主退学をした記事を読み「この子は高校辞めて、大丈夫かな?将棋の道だけにするのは大変かもしれへん。高校だけはちゃんと卒業してからやったらあかんかったんやろか」とそこからは心配されて、藤井名人の対局がある度にソワソワされていました。
将棋が好きなわけでもなければ、ルールも知らないとのことで、対局を見たりはされないのですが「まだ結果出てないか?結果は明日か」と聞いておられました。
次の日に新聞を見て「あーよかった。勝ちやってんなぁ。ドキドキするわ」と目に涙を浮かべながら記事を読んでおられました。
安心されてからは「凄いなぁ。高校辞めるって決断して、あの時はどうなるかと思ったけど」と話されていました。
対局がある度にニュースや新聞を気にしておられます。

「歌手」

いつも歌の本を持ち歩いておられる利用者さん。歌が大好きで、音楽番組を見ていると一緒に歌っておられます。
そんな利用者さんですが、アカペラでも歌えるんです。いつも持ち歩いている歌の本から得意な歌のページを開き「これは〇〇さんの歌でな、私よく歌ってたの」と、近くに座っている利用者さんに話しかけておられました。
「みなさんで歌いましょうか?」と提案すると「そうね。歌いましょう!」と大きな声で歌われます。
最後はみんなで拍手をして終わるのですが、歌が大好きなその利用者さんは、ページをめくり、次の曲を探されます。
そこからは、立ち上がりお一人でフルコーラス歌われます。周りからは「上手ねぇ。これだけ歌えたら気持ちいいだろうねぇ」と拍手を受けると、恥ずかしそうに「汗かくわぁ。恥ずかしい」と言いながら、すぐに席に座られるのですが、また立ち上がりいろんな曲を披露してくださいます。
男性職員とのデュエットでは、腕を組んカップルのように歌っておられます。

「嬉しい冗談」

帰宅欲求や介護拒否のある利用者さんがおられました。衣類汚染をしていても、トイレの声かけには拒否され介入もさせていただけず・・・。
入浴も「家で入るからここでは入らない」と強く拒否されていました。
根気強く関わり、少しずつ施設に馴染まれて、トイレの介入もさせていただけるようになりました。
使用済みのパッド類は新聞紙に包んで捨てるようにしているのですが、そんなある日、その利用者さんのトイレの介入をさせていただけました。
汚染パッドを新聞紙で包んでくださっていました。(新聞紙に包むことで、消臭効果があります。トイレには新聞紙が置いてあり、パッドが汚れて、破棄する際に使っています。基本的には、職員が行うのですが、職員が包んでいるのを見て、ご自身で包んでくださる方もいらっしゃいます。)
お礼を伝え、預かろうとすると「はい。お土産」と悪戯っぽく笑って、手渡してくださいました。入所当初は、なかなか冗談も
言ってくださらず「ほっといて」とおっしゃる事の多い方でしたが、少しずつ心を開いてくださり、冗談を言ってくださるようになりました。
利用者さんが、心を開いてくださったんじゃないかなと感じられる瞬間はとても嬉しいです。

「あんこの威力」

ある日、利用者さんとぜんざいを作ろうと計画していました。昼食後の眠たい時間帯でした。
「何を作るの?」と話している利用者さんもいらっしゃれば、ウトウトと居眠りしている利用者さんもいらっしゃいました。
「今からぜんざいを作りましょう」とお話しすると「あんこ?」と嬉しそうに質問される利用者さんがいらっしゃいました。
その声にピクっと反応される居眠り中の利用者さん。「そうですよ。このあんこを使ってぜんざいを作っていきたいと思います。みなさんご協力お願いします」と声をかけると『あんこ』の言葉に目を覚まされた利用者さんが「私、あんこ大好き。もうお腹が空いてきた」と腕まくりをして参加してくださいました。甘い物の原動力って凄いなと驚きました。
みなさん手慣れておられ、手際がよく、職員は、ほとんど何もすることなく、出来上がってしまいました。
利用者さんが作ってくださったぜんざいは、甘くてとても美味しかったです。



プロフィール

介護の学校を卒業し、介護福祉士として働き始めました。

介護福祉士歴14年で、26歳の時に、半年間ベトナムでの施設ボランティアを経験しました。

介護施設は現在で5社目で、今はリーダーとして働かせていただいています。

身長150cm台の小柄な介護士として

Instagramでは介護をする方へ少しでも役に立てるような発信をする活動をしています。

「今日が1番若い日」を心がけて、お年寄りに接しています。

介護士歴12年目、リーダー歴約10年です。


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弊社担当よりご連絡いたします。

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