履歴書
『横浜介護求人センター』

第33回【施用者さんとの関わりの中での発見や気づき】

「何か食べたいものはある?」

普段、車椅子に長時間座っていられないので、食事の時間以外はほとんどベッドに横になっておられる利用者さんと お話していると「ご飯食べに連れて行ってあげる。何か食べたいものはある?」と聞いてくださいました。 その利用者さんに何か食べたいものがあるのか聞いたところ「あなたが食べたいものを食べに行こう」と食べたいものを 聞いてくださいました。おすすめを聞くと、ご実家の近くにある定食屋さんのお話をしてくださいました。昔はよく 行っておられたようで、思い出のお店ということでした。残念ながら、今ではそのお店は営業されていませんでしたが、 座る時間を少しずつ増やしていき、近い将来外食ができるように機能訓練を行っています。まずは、テイクアウトで 食べたいものを一緒に食べられるようにしていきたいと思っています。

「就寝前の投げキッス」

普段は「トイレに行きたくない。お風呂に入りたくない」など、恥ずかしいから断っておられるんじゃないかなと 思うような、返答や行動をとられる利用者さんがいらっしゃいます。しかし、お風呂や、トイレの声をかけをする時に、 こそっと、他の利用者さんに聞かれないように、別の場所で声をかけると「行こうか」と笑って答えてくださり、 拒否されることが少なくなります。お風呂に入ると、歌を歌ったり、家族の話や、他の利用者さんの話などを聞かせて くださいます。就寝準備を終えて、ベッドに寝て電気を消す前に「おやすみなさい」と声をかける時に、投げキッスを すると、照れながら返してくださいます。普段、他の人がいる前では絶対にしてくださらないので、自分とその利用者さん だけのコミュニケーションを見つけられると嬉しいです。少し不快な思いをされていたり、ソワソワしていて 落ち着かない時は、返してくださらずに笑っておられます。それでも、笑うことで少し落ち着かれて「おやすみ」と 手を振ってくださいます。2人だけの空間での1対1のコミュニケーションは、その人の気持ちが素直に聞くことが できたり、周りに人が居ないからこそ、話しててくださることがあるので、1対1の空間を大切にしていきたいなと 思うんです。

「お見送り」

いつもニコニコしておられる、利用者さんがいらっしゃいました。スタッフのことを労ってくださり、自分のことは後回しで 「ご苦労さま。たまには座りや」と声をかけてくださいます。杖歩行で、介助は必要ないのですが、すり足で歩いておられるため歩行時は付き添いの対応をしていました。 仕事を終えた職員が帰ろうとするのを見かけると「もう帰るんか?ちょっとそこまで送るわな」と、お話しながら玄関まで送ってくださる。 「どこまで帰るんや?電車か?家は近いんか?今日は雨降ってなかったかいな?気をつけてな。次はいつくるんや?」と心配がとまらないんです。 お見送りが終わると、別のスタッフが付き添ってフロアに戻っていかれます。 そんないつもスタッフのことを気にかけてくださるとっても優しい利用者さんに癒されています。

「エチケット」

普段から、他の利用者さんのことを気遣って、話しかけてくださったり、洗濯物干しをしてくださったり、床に落ちている ゴミを見つけるとサッと拾ってくださったりとお母さんのような存在の利用者さんがおられました。その利用者さんと 別の男性利用者さんのお2人を食後の歯磨きにお誘いしました。男性の利用者さんは杖をついておられて、女性の 利用者さんとスタッフは手を繋いで洗面所に向かっていました。女性の利用者さんの歩くスピードが少し早く、男性の 利用者さんに合わせて、少しゆっくりと歩いてくださっていました。男性の利用者さんの後ろを歩いてくださっていたので、 耳元で「先に洗面台まで向かってくださっても大丈夫ですよ」とお伝えすると、「こっちの方が、歩くのが早いのは わかっているけどね。先に行かせてあげて。エチケット。ふふふ。」と小声で返答されました。「女性は、三歩後ろを歩く ぐらいがいいっていうでしょ」と笑っておられました。他の利用者さんとのコミュニケーションを大切にしておられたり、 男性の利用者さんの行動をみて、相手のペースを合わせられたり、そして、それを笑って話せる、そんな利用者さんをみて、 自分自身も、そんな風にできるようになりたいなと思いました。

「自分でできた」

朝起きたら、身だしなみを整えます。いつもは介助で髭剃りをすることが多い男性の利用者さんがおられました。右手が 痛むため、入所されてすぐは、積極的にご自身のことをする方ではありませんでした。この日はいつもより、よくお話しされて 動かしやすい左手も動かしてくださっていました。そして「おはよう。あんた、きてくれたんやね」と声をかけてくださいました。 起床時の髭剃りの声かけに行った時もしかしたら今日は、ご自身で髭剃りができるんじゃないかなと思って、髭剃りをお渡しして みました。すると、「せや、せや。今日は朝から自分でしようと思ってたのに、居眠りしてしまってたわ。ありがとう」とご自身で 髭を剃られていました。「自分でできたわ。あーよかった」とおっしゃっていました。自分でできることは自分でしたいだろうし、 人にされるより、自分でした方が気持ちがいいこともあるんです。その日から、髭剃りは声をかけて、ご本人にお渡しして、 できるところはしていただくようにしています。断られることもありますが、「キレイになって気持ちがいいわ」と 笑顔でおっしゃってくださる日が増えました。少しずつ、ご自分でできることが増えていくように、日頃からできそうなことや、 利用者さんがやろうと思えることを、見つけていけたらいいなと思います。

「地域の方とのふれあい」

利用者さんとの散歩中に、小学生ぐらいの子どもたちが前から走ってきました。子どもが好きなその利用者さんは 「あーあ。あんなに走って。転んだら危ないなぁ」と気にかけておられました。すると、後ろを走っていた子どもが、曲がり角で 曲がりきれずにこけてしまいました。利用者さんは「大丈夫ー?」と子どもたちに声をかけておられました。人見知りをしていたのか、 知らないい大人に声をかけられたからなのか、びっくりしていた子どもは泣くこともなく、利用者さんに声をかけに、 頷いていました。利用者さんが「泣かないでえらいねぇ。大丈夫?」と少し離れたところから「気をつけてね」と 声をかけて手を振ると、子どもたちは、お辞儀をして手を振りかえし走っていきました。「小さいのにえらいねぇ。子どもは いいわね」と話しておられました。なかなか地域の人たち触れ合う機会はないですが、散歩に出かけることで、子どもたちや 近くに住んでおられる方たちと関わることができる機会を少しでも増やしていきたいです。

(2024年8月20日)


第32回【施設で生活をするお年寄りの日常】

「お風呂が苦手な利用者さん」

普段は、歌の番組や、お笑い番組が大好きでよく笑っておられる利用者さんがいらっしゃいました。しかし、 お風呂の声かけにはあまりいい顔をされませんでした。声かけをするスタッフを代えて声かけしてみたり、 何かに集中されている時には声をかけずに、タイミングを見計らって声かけしたりもしていたのですが、断られることが 続きました。そこで、その利用者さんのよく口ずさんでおられる歌を一緒に歌いながらお風呂にお誘いすることにしました。 すると「お風呂いこか」と笑って浴室まで向かってくださり、ご自身で衣類を脱いでくださり、進んで入浴してくださるように なりました。色んな利用者さんがおられて、断られることもたくさんありますが、1人ひとりにあった対応を見つけられることで こんなにも、断られることがなくなるのかと驚きました。浴槽内でもずっと歌を歌っておられます。

「観梅」

いつも、施設の廊下でも慎重にゆっくりと歩かれる利用者さんがおられました。「外には出かけたいけど、しんどくなったら嫌だし、 外を歩くのも怖いな」とよくおっしゃっていました。しかし、暖かくなり、施設の近くに綺麗な梅が咲いていると言うニュースを見て 「綺麗やな。見に行きたいな」と他の利用者さんとお話しされていました。なかなか外に出たいと話されることがなかったので、 気持ちが変わらないように、その日に梅を見に行くことにしました。普段は杖歩行をされているのですが、ご本人の不安もあり、 念の為、車椅子を持っていきました。到着すると駐車場から見える梅に「わぁ、きれいやね」と喜んでおられました。 車から降りると、車椅子のことは忘れて歩きだされたので、横に付き添って一緒に歩きました。慎重に歩いておられたので、 足元しか見ておられず「どんぐりがいっぱいやねぇ」とおっしゃっておられました。少し立ち止まって見上げていただくようにお伝えすると 「うわぁ。きれいやねぇ」と満開の梅に驚いておられました。「足元ばっかり見ておったから、どんぐりだけ見て帰るとこやったわ」と笑っておられました。 その後も、ゆっくりと歩いては立ち止まり梅を見上げておられました。 最後まで車椅子を使うことなく、ご自身のペースで梅を観て周られました。施設に帰ってからも「どんぐりだけ見て帰るとこやった」と 笑いながらいろんな方にお話しされていました。

「お見送り」

いつもニコニコしておられる、利用者さんがいらっしゃいました。スタッフのことを労ってくださり、自分のことは後回しで 「ご苦労さま。たまには座りや」と声をかけてくださいます。杖歩行で、介助は必要ないのですが、すり足で歩いておられるため歩行時は付き添いの対応をしていました。 仕事を終えた職員が帰ろうとするのを見かけると「もう帰るんか?ちょっとそこまで送るわな」と、お話しながら玄関まで送ってくださる。 「どこまで帰るんや?電車か?家は近いんか?今日は雨降ってなかったかいな?気をつけてな。次はいつくるんや?」と心配がとまらないんです。 お見送りが終わると、別のスタッフが付き添ってフロアに戻っていかれます。 そんないつもスタッフのことを気にかけてくださるとっても優しい利用者さんに癒されています。

「私のおばあちゃん?」

施設の廊下には、イベントなどで撮影した利用者さんの写真を、飾っています。普段は、写真を気にされることのない利用者さんですが、写真を見て、会話のきっかけになることがあります。 ある利用者さんと写真のお話をした時に、写真に写る自分の姿を見て「これは、おばあちゃんや。どんな人かは知らんなぁ」と仰ったり「これはお母さんよ。〇〇に行ったときの写真かしら」とその時の話をしてくださいました。 その後、ご家族にその話をすると、昔の写真を持ってきてくださいました。 そこに写っていた写真のお母さんは利用者さんにそっくりでご家族も「間違っても仕方ないわねぇ」と笑っておられました。その笑っておられるご家族さんと、写真に写る利用者さんもとても似ておられました。

「お月様」

夕食が終わると、いつもソファーでゆっくり過ごされる利用者さんがいらっしゃいました。テレビを観たり、他の利用者さんとお話をして過ごされたりしています。感情を表に出すことはあまりなく、笑う時もお上品に笑う方でした。そんな利用さんの感情が出るタイミングがありました。 それは、お月様が出ている時です。天気や、周りの建物、時間帯によって毎日見られる訳ではないのですが、見つけた時にはお伝えします。 すると「えっどこから見えるの?」と目を丸くしてソファーからすぐに立ち上がられます。 曇りの日でも雲の隙間から見えるお月様を眺めておられました。何より満月の日を楽しみにされていて、満月の日が近づくと「明日は満月かな。 見られたらいいわね」とお話しされていました。 そして、満月が出た日にお月様が見られるとご家族に電話をかけ「今ね、お月様を見せていただいたの。今日は満月よ。そっちからも見える?」とお話しされます。 いつ満月が出るのか把握するために、月齢カレンダーを用意しました。毎日、カレンダーを見て、今日のお月様と次はいつ満月が出るのかという話をして楽しみにしておられました。

「指相撲」

100歳を超える利用者さんがいらっしゃいました。発語もあまり多くなく、小さい声で話されます。コミュニケーションも難しく、 表情を読み取ることが難しかったのですが、握手をするように手を繋ごうとすると、なぜか指相撲をする形に手を組まれます。 そして、スタッフの親指を押さえようとされるんです。思った以上に力が強く、長い指で不意に押さえられるので指を戻すことができないんです。 利用者さんの顔を見ると、スタッフの顔を見て小さくニヤッとされています。 そして、指相撲でスタッフが勝つと、悔しそうな表情をされます。右利きの方なのですが、なぜか左指の方が力強く、指の使い方が上手いのでなかなか勝つことができません。 指相撲をしている時は、表情の変化がよく見られて指にもしっかり力が入っています。その力のおかげなのか、ご自身でお箸を持たれて、 食事を召し上がられています。

(2024年5月2日)


第31回【ほんとにあった介護現場のほっこりする話】

「綺麗になりたい」

普段から美意識の高い利用者さんがおられました。オシャレな服をたくさん持っておられ、美容院では髪の毛を毎回染めてこられます。
「私はいつでも恋をしたいのよ。彼氏募集中」と笑ってお話されています。そんな利用者さんは、お薬を飲む時でも美を追求されます。「この薬はなんのお薬?綺麗になるお薬?」と聞かれます。
「はい。美は内面からくるものらしいですよ。腸から綺麗になりましょう」と調整剤をお渡しすると、
「私は、すぐに綺麗になりたいのに!」とわざと少し残念そうな顔をして見せて笑っておられました。
気さくな利用者さんにいつも元気をもらっています。笑顔の絶えない明るい方は素敵だなと思います。

「新しいお友達?」

利用者さんと、散歩を兼ねてゴミ拾いに行った時に、近所の公園で子供がお母さんと遊んでいました。
子どもの好きな利用者さんが、その子に近寄り「あなた、いくつ?」と聞くと、子供は恥ずかしそうに、指を『2』にして見せてくれました。
それを見た利用者さんに2歳だということをお伝えすると「2歳なの?私、97」と笑顔で返答されました。
お母さんが「お元気ですねぇ。こんな歳の差のある方と出会う事なんてなかなかないですねぇ」とびっくりしておられました。
「ほんとねぇ。95歳も離れてるのね」と笑っておられました。最後は95歳の歳の差のお二人が、握手して手を振ってお別れしました。
施設に戻ってからも「可愛かったねぇ。また会えるかな。また散歩に行きましょうね」とおっしゃっていました。

「将棋の藤井名人のことが心配」

将棋の藤井名人が高校生の時からのファンで、対局に勝つたびに「若いのにすごいね。まだ学生で、将来が楽しみね」と
自分のことのように喜んでおられました。そんな中、新聞で高校を自主退学をした記事を読み「この子は高校辞めて、大丈夫かな?将棋の道だけにするのは大変かもしれへん。高校だけはちゃんと卒業してからやったらあかんかったんやろか」とそこからは心配されて、藤井名人の対局がある度にソワソワされていました。
将棋が好きなわけでもなければ、ルールも知らないとのことで、対局を見たりはされないのですが「まだ結果出てないか?結果は明日か」と聞いておられました。
次の日に新聞を見て「あーよかった。勝ちやってんなぁ。ドキドキするわ」と目に涙を浮かべながら記事を読んでおられました。
安心されてからは「凄いなぁ。高校辞めるって決断して、あの時はどうなるかと思ったけど」と話されていました。
対局がある度にニュースや新聞を気にしておられます。

「歌手」

いつも歌の本を持ち歩いておられる利用者さん。歌が大好きで、音楽番組を見ていると一緒に歌っておられます。
そんな利用者さんですが、アカペラでも歌えるんです。いつも持ち歩いている歌の本から得意な歌のページを開き「これは〇〇さんの歌でな、私よく歌ってたの」と、近くに座っている利用者さんに話しかけておられました。
「みなさんで歌いましょうか?」と提案すると「そうね。歌いましょう!」と大きな声で歌われます。
最後はみんなで拍手をして終わるのですが、歌が大好きなその利用者さんは、ページをめくり、次の曲を探されます。
そこからは、立ち上がりお一人でフルコーラス歌われます。周りからは「上手ねぇ。これだけ歌えたら気持ちいいだろうねぇ」と拍手を受けると、恥ずかしそうに「汗かくわぁ。恥ずかしい」と言いながら、すぐに席に座られるのですが、また立ち上がりいろんな曲を披露してくださいます。
男性職員とのデュエットでは、腕を組んカップルのように歌っておられます。

「嬉しい冗談」

帰宅欲求や介護拒否のある利用者さんがおられました。衣類汚染をしていても、トイレの声かけには拒否され介入もさせていただけず・・・。
入浴も「家で入るからここでは入らない」と強く拒否されていました。
根気強く関わり、少しずつ施設に馴染まれて、トイレの介入もさせていただけるようになりました。
使用済みのパッド類は新聞紙に包んで捨てるようにしているのですが、そんなある日、その利用者さんのトイレの介入をさせていただけました。
汚染パッドを新聞紙で包んでくださっていました。(新聞紙に包むことで、消臭効果があります。トイレには新聞紙が置いてあり、パッドが汚れて、破棄する際に使っています。基本的には、職員が行うのですが、職員が包んでいるのを見て、ご自身で包んでくださる方もいらっしゃいます。)
お礼を伝え、預かろうとすると「はい。お土産」と悪戯っぽく笑って、手渡してくださいました。入所当初は、なかなか冗談も
言ってくださらず「ほっといて」とおっしゃる事の多い方でしたが、少しずつ心を開いてくださり、冗談を言ってくださるようになりました。
利用者さんが、心を開いてくださったんじゃないかなと感じられる瞬間はとても嬉しいです。

「あんこの威力」

ある日、利用者さんとぜんざいを作ろうと計画していました。昼食後の眠たい時間帯でした。
「何を作るの?」と話している利用者さんもいらっしゃれば、ウトウトと居眠りしている利用者さんもいらっしゃいました。
「今からぜんざいを作りましょう」とお話しすると「あんこ?」と嬉しそうに質問される利用者さんがいらっしゃいました。
その声にピクっと反応される居眠り中の利用者さん。「そうですよ。このあんこを使ってぜんざいを作っていきたいと思います。みなさんご協力お願いします」と声をかけると『あんこ』の言葉に目を覚まされた利用者さんが「私、あんこ大好き。もうお腹が空いてきた」と腕まくりをして参加してくださいました。甘い物の原動力って凄いなと驚きました。
みなさん手慣れておられ、手際がよく、職員は、ほとんど何もすることなく、出来上がってしまいました。
利用者さんが作ってくださったぜんざいは、甘くてとても美味しかったです。

(2024年2月27日)


新しいライター 【介護士 まぁ】による 連載がスタートします!

 

新しいライター
【介護士 まぁ】による
連載がスタートします!

 

***介護士 まぁ の自己紹介***

介護の学校を卒業し、介護福祉士として働き始めました。
介護福祉士歴14年で、26歳の時に、半年間ベトナムでの施設ボランティアを経験しました。
介護施設は現在で5社目で、今はリーダーとして働かせていただいています。
身長150cm台の小柄な介護士として
Instagramでは介護をする方へ少しでも役に立てるような発信をする活動をしています。
「今日が1番若い日」を心がけて、お年寄りに接しています。

 

「介護福祉士資格取得に向けて相談したい!」
「海外で介護士として活躍することはできる?」
など、何かぜひ取り上げてほしい題材がありましたら、
お気軽にLINEよりコメント送ってくださいね!

(2024年1月31日)


第30回【介護施設の年末年始あるある 9選】

皆さんは介護施設の年末年始と聞いて何を思い浮かべますか?介護施設に携わっている人であればある程度想像出来ると思います。今回は介護施設の年末年始についてまとめました。こんな事をやっているのかぁと感じて頂けたらと思います。

【1. 大掃除が大変】

介護施設に限らず大掃除は毎年恒例ですよね!介護施設の大掃除は自宅での大掃除に似ているかもしれませんが、通常業務にプラスで行わなくてはいけないため大変な作業になります…。12月から始めようなんて思っていたら終わらないですし、残業しなくては終わらないなんて事になりかねません。

早い段階から計画的に行っていく事をお勧めします。私は11月から始めるようにしていました。掃除する個所としては
・エアコン(フィルター・通気口)
・窓(サッシ・カーテン)
・お風呂場(カビ取り・排水溝)
・換気口
・床掃除(ワックスがけ)
・キッチン周り(汚れ落とし・欠けた食器の破棄)
・ベランダ掃除
等があります。他にも施設によって掃除しない場所や追加で掃除する場所があると思います。こう見るとこれを普段の業務以外に行わないといけないので大変な作業ですよね。

大掃除の時期に一気にこれらを行う事は大変なので普段からちょくちょく掃除をするようにしておくと大掃除の時にはサッと掃除するだけで済むので1年かけて取り組めると良いかと思います。エアコンのフィルターや通気口であれば3か月に1回掃除する。

お風呂場のカビ取りも1か月叉は数か月に1回行うようにしておく。窓やベランダは半年に1回行うようにする等日ごろから掃除をしておくとそこまで頑固な汚れが付く事は無いので掃除の負担も少なくなります。常に綺麗な環境で仕事が出来ると気持ちがいいですよね。

人手が足りずそんなに掃除している暇がないと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、年に数日でも人が多く配置出来る日があればその日のうち数時間を掃除の時間に当てて行う事もいいのではないかと思います。かといってそんな日は利用者様との行事に当てたい気持ちも分かります。匙加減難しいですよね…。

【2. 仕事納めの翌日に出勤】

大晦日に「今年もお世話になりました。よいお年を~。」と挨拶して翌日「あけましておめでとうございます。」という流れ、あるあるですよね!!介護の仕事をしていて年末年始にゆっくり休めたのは転職するタイミングの時以外ありませんでした。今年も年末年始は仕事です。

利用者様と一緒に年越しの雰囲気を楽しめるのはいつもとはまた違った感じでこれもまた楽しみだなぁと感じています。お正月は利用者様に画用紙に印刷した年賀状をお渡ししたり、お正月のイラストをラミネートしてランチョンマットにしてみたり、福笑いを楽しんだりして楽しい時間になるようにしています。

【3. 夜勤中に年越し】

大晦日が夜勤の場合は夜勤中に年越しを迎えます。時間を気にして年越しそばを食べる方や、利用者様の対応に追われてバタバタと動いている中いつの間にか新年を迎えていた方、利用者様と一緒に新年のカウントダウンを行いお祝いする方等思い思いに過ごされます。

滅多に利用者様が年越しまで起きていて一緒に過ごすなんてことは無いですが、一緒に楽しい気持ちを共有出来たら嬉しいですよね。不眠の利用者様に年越しまであと少しですと伝えてそのまま一緒にカウントダウンをして寝て頂くなんてことは数回ありました。

朝、利用者様と一緒に初日の出を拝んで帰宅する事なんて事もしていました。毎日見る太陽ですが、初日の出となるといつもとはまた違った気持ちで朝日を迎える事ができますよね。新年の目標を太陽に向かって宣言する事もいいですよね。

【4. 初詣は職場行事で済ませる】

ユニットケア施設では初詣企画を行うところが多いのではないでしょうか。私もユニットケア施設で働いている時は毎年近くの神社やちょっと遠いけど有名な神社にお参りに行っています。プライベートでも行きたい気持ちはありますが、人混みが苦手なので職場の行事の時に一緒にお参りして終わりにすることもあります。

階段しかない神社や多目的トイレが無い神社では入念に準備をしていかないと大変な事になります。一度階段しかない神社に参拝に行く際、雪が積もっていて、車いすを持ち上げながら移動した事がありますがもぅ大変でした。階段以外の場所でも持ち上げての移動だったのでどっと疲れました。

その時は参拝に来られていた若い男性グループの方々が見かねて手伝ってくださりとても助かりました。さらっと「お手伝いしましょうか?」と声をかけてくださり、本当にありがたかったです。まぁ、可愛い女性職員がいてその職員にだけ声をかけてお手伝いだったというオチがありましたが…(笑)でも、ありがたいですよね…!!

【5. 初詣・初売りによる交通渋滞がキツイ】

大きい神社やお寺・ショッピングモールの近くの施設は出勤が大変!!早番であればまだ混雑に巻き込まれることは少ないですが、日勤や遅番だと交通渋滞に巻き込まれます。普段より1時間も早く出発しているにもかかわらず遅刻しそうになると焦ります。

いっその事希望休を入れてしまおうかなんて考えも浮かんでしまします。交通渋滞はどうすることも出来ないので毎年この季節にはやきもきします!退勤時も帰宅ラッシュにかぶるので帰るまでも時間がかかります。新年早々事故に合わないようにしたいなぁと気を引き締めなくてはいけないと思っています。

【6. 新年を迎えた実感がわかない】

「あけましておめでとうございます!!」とお祝いの挨拶をかわしますが、実際の所普段のように業務をこなしているためあまり実感を得ない部分もあります。お風呂介助が無い事や通勤・帰宅の際に渋滞に巻き込まれる・ご家族様の面会が増える事で頭では新年を迎えたという事が理解できますが、なんとも言えない感覚です。

面会もご家族様が集まってこられる事が為、大人数での面会になることが多く朝からひっきりなしに入れ替わり立ち代わりで対応をするので気を使いどっと疲れてしまいがちです。でも利用者様やご家族様の楽しそう・嬉しそうな表情を見るとこちらも嬉しい気持ちになります。

【7. お屠蘇をふるまう】

これは施設によって様々ですが、私が以前勤めていた施設では毎年新年に施設長が袴を着て利用者様にお屠蘇(おとそ)をふるまって歩いていました。お屠蘇とは新年の初めに飲むお酒の事を指し、呑める方には日本酒や甘酒をふるまっていました。

新年早々日本酒を何杯かお代わりされ朝から顔を真っ赤に染める方・久しぶりにお酒を飲んで酔っ払ってしまう方がいらっしゃり見ていて微笑ましい光景が見られます。お酒に弱いかどうかは事前に確認しておき酔いやすい方は飲みすぎないように職員が声を掛けます。

初めて参加される方は様子を見ながら対応しますが、翌年に繋げるために必ず記録をとっておき個人ファイルにメモを挟むようにしておきます。新年早々アルコール中毒や体調を崩してしまっては申し訳ないので、職員がしっかり調整していきます。

【8. 福笑い・かるたを行う】

新年はお風呂介助やリネン交換などの業務を行わない施設が多いのではないでしょうか?新年くらいはゆっくり過ごそうという意味が含まれています。かといって見たいテレビが無い事もあるので、その時はタオルで目隠しをして福笑いを行ったり・かるたを行ったりしています。

福笑いのグッズを買って用意したり、段ボールを切って作ったりして楽しんでします。完成した後目隠しを外して自分が行った福笑いを見て大笑いする光景はこちらも楽しくなります。かるたも利用者様に読み手を依頼すると時々全く異なった文章を読まれる方がいらっしゃり、みんなで大笑いすると事があります。

【9. 書初めをする】

書初めをしたいという利用者様がたまにいらっしゃいます。その時は書道道具を用意して新年の目標を書いて頂きます。書き終わったものは色画用紙に貼ってお部屋に飾りますが、何を書かれるのか見るのが楽しいですね。書けない方でも手に朱墨を塗って手形を作られる方もいらっしゃいます。

以上が介護施設の年末年始あるあるですがいかがでしたか?想像と異なっていましたか?それとも「分かる~。」と共感されましたか?2023年は大変お世話になりました。投稿を見てくださりありがとうございます。
2024年が皆様にとって素敵な1年になりますように!!

(2024年1月23日)


第29回【辞めたいと思う時 5選】

介護の仕事って楽しい事もありますが、やはり心身ともに重労働ですよね…。自分の心が安定している時は穏やかに仕事が出来ますが、時間に追われたり、利用者様からの暴言・暴行や職員とのトラブル等があったりすると精神的ダメージは大きくなり、心の余裕って無くなりますよね…。

私も13年間介護に携わってき今年に入り人生で初めて“適応障害”と診断されました。仕事に行く事が嫌になって、仕事が楽しいとは全く思えなくて、毎日“しんどい”“辞めたい”と思いながら仕事を続けていました。無理して続けていた結果心にダメージを受けてしまいました。劣悪な職場によってはこうなることもあります!

どうか介護に携わる皆さんは抱え込まないで時には休んだり逃げたり、外部に頼ったりすることをしてください。私は労働基準監督署へ何度も通ったり、かかりつけ医で相談したりしてどうにかその職場から逃げる事が出来ました。我慢するのは自分の為に良くありません!逃げる事も大切です!!

【1. 上から目線で言われる】

同じ仕事をしていても上から目線で物事を言われるといい気はしませんよね。初めは“こういう人なんだ”と我慢できますが、それが毎回だとさすがに“おかしくない?”って思ってしまいます。勿論上司と部下の関係性があってという場合は“上司だから仕方が無い”となりますが、それでもいい気はしませんよね。

介護の仕事ってチームワークがとても大切だと思っています。チームワークがいいところって上下関係はあっても上から目線で物事を言ってくる人って滅多にいない印象があります。いたとしてもその方に対してしっかりと「その言い方は…。」とはっきり言える職員さんがいるなぁと感じています。

一方雰囲気の悪いところってだいたい上から目線の強い職員さんがいても誰も言い返せない環境なんですよね。そして言われた事に対するストレスを仲間内や自分よりも後から入ってきた職員や年下の職員にぶつける。誰にもぶつける事が出来ない職員は精神的に参ってしまうか利用者様に当たるなんて光景を目にします。

上から目線で話しかけてくる方って“自分の意見が絶対正しい”という考えを持たれている傾向にあります。他の職員が自分と異なる意見を発信するものであれば徹底的に文句を言って、間違っていると決めつけます。答えが1つしかない場合はそれでいいのかもしれませんが、介護の仕事って正解は1つではないですよね。

利用者様のADLの状況に合わせて臨機応変に対応しなくてはなりませんし、介護技術や用具だって年々進化していっています。昔の常識は今の非常識なんて事も多々あります。常に勉強していかなければ良いケアを提供することは出来ないなと地域おむつアドバイザーで勉強をするようになってからより一層思います。

色んな視点から物事を見る事や相手の意見を尊重しながら話し合いをして試してみる事が大切だと考えています。今まで考えもつかなった意見からその方に合ったケアが見つかることだってあります。ですから上から目線で物事をいう事によってその意見が出なくなってしまう可能性が多いにあると思っています。

そして上から目線で自分の意見ばかり押し付けている人の元から去っていきます。その人の意見が間違っていると思っても意見を言うと倍返しを食らうぐらいなのであれば、その労力を他に当てた方が時間の無駄になりません。退職者が多い職場はこういう方がいないか調査した方がいいかもしれません。

【2. 全否定される】

意見を出した時にはなから「それはダメ。」「それは良くない。」「おかしい。」と否定してくる方っていませんか?せっかくいい意見が出たと思ったり、いつもは意見を出さない人が勇気を振り絞って意見を提案してくれたと思ったりした際に話をしっかり聞かず否定されてしまうともうその人からの意見は出ません!!

自分なりに考えてこうしてみてはどうかと伝える事って伝え慣れるまでは結構勇気がいる事だと思っています。特に自分に自信がない人や、間違っていると言われることが怖いと思いがちな人にとっては本当に発言するだけでも精神的ダメージを負っているなと感じています。

介護の仕事って先ほどもお伝えしましたがこれという正解はない職業だと思っています。正解はないですがやってはいけない事は沢山あります。やってはいけないことを回避しながら試せる可能性を沢山出して行っていく事って結構大変です。だからこそ沢山のアイディアが必要になってきます。

人1人が考えられる事はある程度限られていますし、人それぞれ考え方のクセがあるので1人の意見ばかりになってしまうと対応策が偏る傾向になってしまいます。職員それぞれがいろんな思考を持っていて、それぞれの思考から出た意見を伝える事によって自分では考えつかなかった事が聞けて考え方の幅が広がる事も多いです。

はなから否定する人を何人か見てきていますが、自分の意見以外すべて間違っているという固定観念を抱いている傾向があり、自分以外はあまり考えていないと思っている人が多い印象をもっています。これって本当にもったいないなぁといつも思っています。

こういう方の場合、そのことを伝えたところで“余計なお世話”と言われることや“私は間違ってないのに何がおかしいの?”“はぁ?”と怒りだす事があります。すぐに感情的になるところや・怒ってしまい機嫌を損ねてしまうのも特徴なのかもしれません…。

自分以外の意見が支持されることを極端に嫌い、自分の意見を支持しない職員の事を悪く言う、初めは反対していた事も周りがその人の意見を惜しんだりしていると自分があたかも考えて発信したかのようにしたりする人もいました。実際に経験したことがありますが、到底納得のいかない事ばかりでした。

初めから否定せずにやってみようと始めていたらいいのに何故こんな回りくどいやり方しかできないのかと不思議に思っていました。否定ばかりするくせに否定した事を自分が率先して行っている人を見ると“何なの?”と不信感がどんどん募っていきます。本当にもったいない性格です。

全否定することによって自分にもマイナスになっている事に気がつけない事ってとても残念な事だと感じています。相手の意見を受け入れられないとしても話を聞く姿勢や試してみようとする姿勢って難しい事ですがとても大切な事だと思っています。否定される上司の元では働きたくないですよね。

否定ばかりされると自分が行ってきた介護に対しても全部だめだったのかと思ってしまいませんか?私は否定されすぎて自分の介護が分からなくなってしまいました。介護のケアに対して自信がもてなくなり、その施設だけでなく仕事を辞めてからも介護業界からももう離れたいなと数か月悩んでいました。

【3. ヒステリーをおこされる】

どの施設にも1人は居る印象があります。自分の心に余裕が無くなってくるとイライラし始め“自分だけ”という考え方が始まります。周りは一生懸命フォローしていてもそのことには微塵も気が付きません。イライラが募り爆発すると怒鳴るように早口言葉でキツイ言葉を飛ばしてきます。

もう“怖い人”認定ですよね…。キャパシティーが小さいのだと思っています。その人に合わせてその人がキャパオーバーになって怒らないように対応しますがそれでもだめなんですよね。どんどん自分のイライラや不満だけを主張してきます。理不尽でしかないと思う主張がとても多い事…。

職員数が足りず日勤者がいない勤務日があるのですが、「その日は大変だからやりたくない」「残業もやりたくない。」「遅番でも日勤者がいなくて大変だから嫌だ。」かといって「日勤者がいる日に出勤すると日勤者がいなくて入浴できなかった人の分も増えるから入浴介助も大変でやりたくない」という主張。

他の職員は日勤がいない日に残業をしながら業務を回し、入浴も時間が限られている中文句も言わず必死で対応してくれています。日勤がいる日だからこそいない日の分もお風呂の人数が増える事は仕方が無いはずなのに「いつも私だけお風呂介助をやっている。」「大変な人ばかり入浴している。不公平だ。」と怒り出す始末。

怒鳴りながら早口で向かってこられると怖気づいてしまうところですが、いい加減伝えないといけないと思い冷静に伝えるようにしています。怒る方は利用者様が居ようがご家族様が居ようが関係ないので、まずは“冷静になってもらう事”から試練が始まります。

ユニット内を空にするわけにはいかないので隣のユニットの職員に見守りをお願いし2人で話が出来る場所に移動します。(誰もいない居室等ユニット内やユニットの近く)まずは相手の意見をバーッと聞きます。意見を聞かないままこちら側の意見を伝えると大惨事になるので要注意です。

おかしい事を訴えているなと思ってもはずは全部気持ちを吐き出してもらう事が大切です。話を全部聞いた上で何に不満を持っているのかを一つ一つ整理していきます。整理したうえでその意見に対しての対策を伝えていきます。以前こういう意見を頂いたためこういう対応をしてきたと真摯に伝えていきます。

そのうえで他の職員の状況についても伝えていきます。あなたの為に他の職員にはこういう業務をお願いしているという事・今の勤務が嫌なのであれば日勤なしの日も少し入れていくがどうするかと“提案”します。こちら側で一方的に“じゃぁこうしますね”というよりもどうしたいか“自己決定”してもらう事が大切です!

こちら側からの指示になると「私は嫌だったのにそういわれたから。」と必ずと言っていい程文句を言ってきます。なのでこちら側に責任転嫁してこないように“自己決定”してもらいます。文句を言われても「自分で選んで決めましたよね?」とこちらも言い返せますので本当に大切です!

こういうタイプの人って自分の要求が認められるとどんどんエスカレートしていきますし、ちょっとしたことでさらに怒りやすくなると感じています。実際に言われるがまま対応してしまって要求がエスカレートし、自分は仕事をせずにリーダーに全部仕事を振っていて、リーダーが精神的に参ってつぶれてしまったケースもあります。

ヒステリーを起こす人全員がそうではないと思いますが、中には怒って相手に恐怖を抱かせればなんでもやってくれると勘違いをしている人が居ます。冷静にこちら側の意見をしっかりと伝える事・自分ではどうにも対処できない場合には上司に相談して施設としての考えを伝えてもらう事が大切です!!

この時の上司の動きによっては本当に辞めたくなります。上司がめんどくさいと思い対応をないがしろにするのであればいつも怒鳴られている環境で仕事を続けていく事は困難です。精神的に参ってしまい、仕事に行くのも苦痛になります。そうなる前に辞めた方がいいと思います。

【4. 先が見通せない】

仕事をしていて今だけの辛抱!もう少しだけの我慢と分かれば多少の事は頑張ることが出来ますが、「いつまでこの状態が続くのだろう?」「相談をしても全く解決する様子が見られなない。」「果たして解決する気があるのだろうか?」と不安を感じ出すと心が疲弊していきますよね。

人が足りず毎日残業づけ、休憩が取れない事が日常茶飯事、夜勤の回数が月7~10回、業務に関する事であればまだ話し合いで何とかなる事もありますが、人手が足りずどうしようもない事や現場だけの判断で決められない事・理事会を通さないと変わらない事もあります。

正直介護に携わっていない方々が理事をされていると現場を全く知らないので理事会に通しても通らない事の方が多いです。中にはしっかりと状況を調査して理事会に挑んで下される方もいますが、施設によっては理事会の強い方に逆らうと理事を外されてしまうなんてこともあります。

そういう事を知ってしまうと“あぁここの施設は結局力の強い人の言いなりで何も変わらないな。”と思ってしまいます。改善する兆しが見えないのであればいつまでも自分の心身を削ってまでハードな仕事をする事がばかばかしくなってきます。

労働基準的に完全に引っかかる事を平気で指示してくる施設もあります。「労働基準法に引っかかるのでは?」と意見しようものなら「ちゃんとそういう系に詳しい人に相談してやっているんだ!問題はない!自分の主張ばかりするな!」と怒られたこともあります。

しかし実際に労働基準監督署にて相談をしてみると完全にアウトとの事。その事実を知るともうその施設で働く意欲はなくなります。何を言ったところで変わらない・意見したところで施設側が上手く逃げる答えを出される事が分かったからです。ちなみにこの施設でのボーナス、一番低い査定をされた為辞める決意を固めました。

毎日残業・休憩なし・他職員が休みの日に出勤・無遅刻無欠席の状態で一番低い査定をされました。意見したからに違いないと思いました。意見する人にはそういう処遇を行うのであればそこで働く必要はありません。すぐに退職の意思を伝えましたが中々辞めさせてもらえず、結局は労働基準監督署に相談する日々でした。

先が見通せない上に変わる気が無い施設ではいい方向に動くことはまずありません。改善していこうとする人にはキツイと思います。意見を言わずただ指示に従える人は続くと思いますが、良い施設にはならないと思います。これからはこういう施設は職員からも利用者様からも選ばれなくなっていくので要注意です!!

【5. 心身が壊れる】

介護の仕事をしている人って自分を追い込んで頑張る人と自分の仕事もろくにせず定時に退勤する人とに別れるなぁと感じています。後者の方は仕事をしない上に仕事の文句ばかり言うのも特徴です。仕事をしないから愚痴を言う時間があるのだと思っています。

前者の人は見ていて休む時間もないのではないかと思う程動き回っています。愚痴を言う時間もない程止まることなく動いています。そういう方は仕事が終わるとどっと疲れが襲ってきます。家に帰ると何もできないと話される方が多いですね。

休みの日も疲れが抜けず家に居て寝て過ごす事が多い・友達との約束があったがいく事が億劫になってしまい断ってしまった等の話も聞きます。この状態になっていても自分が心身ともに参っているという事に気が付けていません。自分の体力が無いからだと思いがちな傾向にあると感じています。

これはもう精神疾患になる手前・またはもうなってしまっているケースが多いと感じています。自分では気が付いていませんが、身体だけでなくこころも疲れ果ててしまっています。これが長引くと仕事に行く事が億劫になってきたり、仕事に行くと思うと涙が出てきたりという状況になってきます。

ここまで行くともう本当にしばらく休養が必要になってきます。しかしこういう方はその心からのSOSをしまい込んで無理して出勤されます。そしてまた心身を削って仕事をこなします。仕事中にも涙が止まらなくなる・食欲が落ちて食べられなくなる・笑顔が無くなってくるなど大きなSOSも見え始めます。

これを他の職員が早く気付いてあげられるか、施設として本人と話し合って休養を取らせてあげられるかが鍵となってくると考えています。気が付かず放置しているといつか取り返しのつかない事になります!上の人が動かない、軽く考えている施設の時はその職員へ休職して休むことを勧めたり一緒に病院に行ったりしていました。

施設側は単なる人数合わせと思っているのかもしれませんが、その人にとっては今後の人生を左右してしまうかもしれない出来事になってしまう可能性があります。職員をないがしろにする職場からは離れた方がいいと思っています。そばで見てきて何も出来ない自分の不甲斐なさを感じていました。

私はその人を施設から離れる手助けしかできませんでしたが、あとから「あの時職場から離してくれた本当によかった。あの時は感覚が麻痺していて何も考えられなかった。」と言われた事があります。麻痺してくると良い事・悪い事が区別できなくなります。

そのままあの施設にいたらきっと心身ともにおかしくなってしまい、もしかしたら取り返しのつかない事になっていた可能性もあります。そばで見ていて本当に自分を追い込んでしまうのではないかと怖かったです。今は笑顔も戻り楽しそうに過ごしているので良かったなと感じています。

以上が私が感じた辞めたくなった時です。実際にはいくつかの事が重なって辞めています。介護の仕事っていま深刻な人手不足ですよね。人手不足だからこそ今いる職員を大切にしないとどんどん離れていきます。良い環境の施設は職員の離職率がとても少ないです。選ばれる施設と避けられる施設で2分化すると思っています。

(2024年1月9日)


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