第6回【ショートステイあるある】

第6回【ショートステイあるある】

ショートステイって入所されている方よりも意思疎通が出来て楽しそうだなぁという印象ありませんか?私も経験しなかった時はそう思っていましたが、実際にやってみるとホント大変でした…。勿論やりがいもありましたが、入所の方とはサービスの考え方も違うので難しいなぁと思うことも。

毎日メンバーが入れ替わり立ち代わりするので、その日によって席の配置を考えなければならなかったり、部屋も変えた方がいいとなれば居室移動をしたりすることも。入所と退所が多く1日でほとんどの方が入れ替わる日もありました。

シーツ交換・居室掃除・荷物チェック・連絡帳作成等々行うとこは多く、人手が足りないと思うことが何度もありました。荷物間違いや忘れのミスはご家族様との信頼関係にかかわってくるためミスは許されません。紛失なんてあったらもう焦って職員総出で探し回っていました。

逆に綺麗に衣類や荷物をまとめて返却できるとご家族様からも感謝され信頼度も上がるなぁと感じました。汚れているジップロックを持って来られた場合、綺麗な物と交換する。ケースが汚れていたら綺麗にして返却する等ちょっとしたことかもしれませんが意識していました。

今回はショートステイあるあるをまとめました。ショートステイ勤務の皆さん、共感できることが多いのではないでしょうか?また、ショートステイ勤務が気になっている方、ご家族様はこんなことがあるのかぁと思っていただけましたら幸いです。

【1.利用を嫌がる利用者様を説得するのが難しい】

利用日当日。お迎え時間にお宅に到着し“ピンポ~ン”と玄関チャイムを鳴らします。出てきてくださるも職員を見て「何ですか?今日は行きませんよ。」と嫌がる方がいらっしゃいます。“用事がある”“体調が悪い”等理由は様々です。

時折ご家族様と言い合いされてしまう方もいらっしゃいます。何とか説得してお連れしますが、施設に到着すると嫌がっていたことなんて忘れ楽しそうに過ごされる事多いです。まれに、車から降りないなんて方もいらっしゃいます。

送迎する職員も無理やりはお連れしたくないのが本音。やはり日々慣れ親しんでいる自宅で過ごされた方が落ち着いて過ごすことが出来ると思います。しかしご家族様の都合やご利用者様と離れることでご家族様がリフレッシュできる時間を作るという現実問題も理解しているので葛藤を抱くことも。

施設に行きたくないという気持ちを抱かせてしまっている問題を解決しようという事で、施設に行きたくなる・泊まりたくなるようなサービスを提供できるように日夜努力しています!!レクや趣味に没頭できるなど嗜好を把握してなるべく準備できるようにしています。

【2.帰宅願望が強い方の対応が大変】

泊まりと伝えると行かないとなってしまうため、日帰りと言われたりデイサービスと言われたり言葉巧みに連れてこられる方が…。日が暮れる夕方頃になると「もう帰ります。」とデイサービスと思い、荷物をまとめだし落ち着かなくなる方いらっしゃいますよね。

自分で歩ける方が多い為、玄関まで行かれデイサービスのご利用者様に混じり外に行かれてしまう方も!!夕方って退所の準備に追われたり、退勤する職員もいて目が離れてしまう時間帯でもあり、気が付いたらいなくなっているなんてことがあります。

「今日はお泊りなんです。」とお伝えしても「何言ってるんだ!今日は帰るんだ。泊まらない。」と怒りだしてしまう方もいらっしゃり、職員が1対1で対応しなくてはいけないなんて結構あります。

どういったら納得してくださるかご利用の度に声掛けを変えてみたり、対応を変えてみたりして探ります。安心できる自宅に帰りたい気持ちは痛い程良くわかります。無下に引き留めるのではなく、どうしたら“納得”して頂けるのかを考えることが大切だと感じています。

ご家族様に急用が出来てしまった。お風呂が壊れてしまった。水漏れが…。ご家族様から連絡があり、1泊止めていただきたいとお願いされたこと、荷物を先ほどお預かりしてお部屋を用意した旨お伝えし、明日帰れるということが一番納得していただけていました。

初めから泊りの予定ではなく、急遽仕方なくというところがミソですね。もちろんこんなことでは納得されない方もいらっしゃいます。実例は前回アップした“落ち着かない利用者様が落ち着いた対応”をご覧ください。

日々いろんなアイディアを出して試す力が身についたと思います。

【3.緊急ショートステイ利用がある】

何度か経験していますが、ホントに緊急で来られます。道路で徘徊されているところを警察官が保護したが、個人情報が分かるものを携帯しておらず分からない状態で来られる方、介助をされているご家族様が救急搬送などで家に一人になってしまう方、虐待の疑いで保護された方など理由は様々です。

個人情報が全くない状況で利用される事が多く、手探りで情報を集めて対応します。食事・薬・排泄・着替え・夜間の様子など事細かに情報を集め次の職員へと繋いでいきます。食事に関しても嫌いな物・食形態も観察します。

ケア事態を嫌がる方、帰りたいと施設から出ていこうとされる方、怒ってしまう方もいます。一人では手が回らない場合相談員やケアマネージャーが手伝ってくれる場合もあります。ショートステイは臨機応変に動ける・観察力がある職員でないと働くことは難しいなぁと感じました。

【4.荷物チェックが大変】

1泊しかしないのに何か月分の荷物ですか?と驚くような程の量を持って来られる方・洗濯してますか?と思ってしまう程汚れや臭いがきつい衣類ばかりの方、カビが沢山生えている歯ブラシやコップ等を持って来られる方等本当に驚くことが多いです。

また、収集癖がある方は他利用者様の物や施設の備品をカバンの中にしまっている事もあります。こっそりと回収しますが、帰る直前にも再度確認する必要がある等情報共有が大切になってきます。

利用者様によっては荷物チェックを嫌がる方もいらっしゃいます。その時はリビングで過ごしていただいている時に、探偵のようにスピーディーに荷物チェックを行っています。

衣類が多い場合は必要分だけカバンから引き出しにしまいその分だけチェックする・汚れが目立つ服の場合は全部洗濯して返却する。自分で管理できない方の場合はユニットでお預かりして管理するなど本当に1人1人細かく対応が異なるので覚えるまでが大変でした。

退所前の荷物チェックでは汚れや水気は切れているか確認し、濡れた状態で返却しない。入っていた袋に戻して返却する等なるべく元の状態に戻すように意識していました。写真で見えるようにしていると分かりやすかったです。

【5.利用者様同士の人間関係が複雑】

ショートステイってご近所さん同士でご利用されることがあります。またはご近所ではないけれど知っている間柄な事も…。たまたま同じ曜日利用の場合、“あの方とは同じ車にならないようにして欲しい”や“同じテーブルにはしないで欲しい”等細かい要望を受けることがあります。

特に難しいなぁと感じた事はAさんはBさんの隣の席で過ごしたいと思っているが、BさんはAさんが苦手なので隣同士にはしないで欲しいという要望です。どちらの要望も叶えることは難しいケースです。

その場合はBさんには同じテーブルになることを妥協していただき、Aさんには席が離れてしまうことを妥協していただくようにしました。Aさんの性格が強く、無理やり隣になろうとされることもありましたが、その時は職員がそっとフォローするようにしていました。難しいなぁと感じる出来事でした。

また、男性利用者様が近くにいると落ち着かれる女性利用者様、女性の隣だと距離が近くなってしまう男性利用者様など組み合わせを考えるのが毎回難しいなぁと思っていました。一人席希望の方もいらっしゃるのでスペースの問題もあり妥協していただきながら対応していました…。

また、中には「ここは私の席なのになんであなたが座っているのよ!」と怒ってしまう方もいらっしゃいます。ショートステイの場合ほぼ毎日席が変わるなんて当たり前にあります。その方の好み等を把握しながらトラブルにならないように対応するのってホントに大変ですよね。

ショートステイ勤務の皆様、デイサービスの職員さんも大変だなぁと感じています。私も体験してみて大変さが良くわかりました。いろんな分野を体験して学んでいきたいなぁと感じた経験でした。同じ高齢者介護でも業態が異なるだけで全く違うサービスになりますよね!!介護って奥が深いですね!!



プロフィール

介護の学校を卒業し、介護福祉士として働き始めました。

介護福祉士歴14年で、26歳の時に、半年間ベトナムでの施設ボランティアを経験しました。

介護施設は現在で5社目で、今はリーダーとして働かせていただいています。

身長150cm台の小柄な介護士として

Instagramでは介護をする方へ少しでも役に立てるような発信をする活動をしています。

「今日が1番若い日」を心がけて、お年寄りに接しています。

介護士歴12年目、リーダー歴約10年です。


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弊社担当よりご連絡いたします。

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