第5回【夜勤時に驚いた・恐怖を感じた出来事9選】

第5回【夜勤時に驚いた・恐怖を感じた出来事9選】

夜勤って真っ暗で静まりかえった施設の中を少ない人数で業務にあたる為、慣れない頃は夜勤自体が少し怖い印象を持っていました。ホラー番組なんて見た日の夜勤なんてちょっとした物音にも反応してしまうことも。夜勤は暇よりも忙しいぐらいが気にしなくていいなぁと思っています。

介護士さんって結構オバケが見えたり、聞こえたりする方の割合が多い印象を持っています。見える職員さんが帰り際に「ほらあそこに人が居るよ。」とか「どこどこに行くと赤ちゃんの声が聞こえる…。」など脅かして帰る事もあるあるだなぁと思っています。

そういう話が嫌いな職員さんにとってはとてもつらい夜勤になりますよね…。今回はオバケではなく、利用者様の言動で驚いたり、恐怖を感じたり、心臓が止まりそうになった事をまとめました。

【1. カーテンを開けたら目の前に立っていた】

従来型特養に勤めていた時の話です。従来型の多床室ってカーテンでプライベートスペースを仕切っている事がおおいですよね。病院の多床室をイメージしていただけると想像しやすいと思います。

巡視の為カーテンを開けて様子を見ようとそ~っと開けたらなんと!!目の前に利用者様が笑顔で立っていたのです!!寝ていると思っていたのでまさか目の前に立っているなんて。しかも笑顔という事も怖かったです。心臓が止まるかと思いました。お化け屋敷よりも怖かったかもしれません…。

お茶目なおばぁさんで、職員が来たことが分かりカーテンの内側に隠れて脅かそうと思ったと話していました。お茶目な性格はとてもかわいいのですが、夜中はほどほどにして欲しいですね(笑)

その方は夜中にペットボトル片手に「ハァハァ、ハァハァ。」と上下白の下着姿で洗面所に水を汲みに小走りで移動される方でもあり、夜中の暗闇の中で視界の端にスッと入る時も怖かったです。ショートステイご利用者様だったので、ご利用中は何度職員を驚かしていたことでしょう(笑)

【2. 部屋を開けたらベッドの上でお札を数えていた】

ユニット型特養勤務時の話です。巡視の為部屋をそ~っと開けると暗闇の中ブツブツと話している声が…。明かりを点けると暗闇の中、ベッドの上で通帳を開いたりお札を数えたりしていました。そしてこの方も笑顔で数えていて暗闇の中浮かび上がる笑顔って怖いんですよね。

いつも現金を手元に置いていないと不安になってしまう方で、ご家族様ご了承のうえで金庫預かりにはせず手元に置いているのですが、本当にお金が好きな方なんだなぁ~と思いました。巡視に来た職員に全く気が付かない程です。

【3. 急に大きな声を出す】

巡視を終え介護記録を打ち込んでいると、急に

「ワァー。」

「キャー。」

「助けて~。」

「何だよ!!」

等の大きな声がユニット内に響き渡る時があります。全く構えていない時の叫び声は心臓が止まるかと思うほど驚きます。

思い当たる居室を確認し寝ている時は他の部屋も全部確認しますが大抵皆さん寝ていて寝言で大きな声を出されている事が多いので、誰が大きな声を出したのか分からない時があります。寝言でない時は幻視が見えていたり幻聴が聞こえていたり、時にはベッドから転落されている事が多いですかね。

寝言ならまだいいですが、ベッドから転落しているのを発見した時も「うわっ!!」と驚きます。そして出血や腕が変な向きを向いていた時は「あぁっ。やばい。骨折してるかも!刺さっているかも!救急車かも!」と違う意味で驚きます。驚いている暇はないのですぐに対応しますが、発見時は恐怖です。

幻聴や幻視の時は気持ちを落ち着かせていただくことが大切で、傾聴し職員が居るから安心して欲しい旨伝えるようにしています。中々落ち着かれない時は他の利用者様の介助が無い場合、数十分一緒に過ごすこともあります。

【4. 介護室の前を頭頂部が静かに通過する】

従来型特養に勤めていた時の話です。ユニット型の場合はユニットの一角や2ユニットの間の介護室での記録が多いですが、従来型特養ってカウンタースペースがあり人の行き来が見えるようになっていることが大半かと思います。これも病院のナース室を想像していただくと想像しやすいですかね。

記録は介護室ですることが多く、打ち込みをしているとカウンターの先に頭頂部が右から左へとゆっくり雨後している姿が!!音もなく見えないものを見てしまったかと恐怖を覚えました。

介護室入口に差し掛かった時、車いすに乗って自走されている利用者様の姿を確認できた時は安堵しました。車いすに乗った高さがカウンター越しには頭しか見えない感じになっていました。

職員に気が付くと「点検よ~し!!」と親指を立ててにこっと合図を送ってくだされており、ご本人様曰く施設内巡回をしてくださっているとの事でした。昔警備員のお仕事をされていたのかなと思ったのですが、警備員をしたことは無いそうで何故巡回するようになったのか不思議でした。

【5. 急に水が出たりエレベーターが動く】

電気機器なのでそういうことが起きる事は理解していますが、それでも急に動き出すのは怖いですよね。トイレの場合は深夜に水を流す設定になっている場合もあると以前テレビで観てからは流れるものだと思うようになり、怖さはなくなりました。

エレベーターの場合は介護施設って普通のエレベーターとは異なり利用者様が一人で乗り込んで閉じ込められてしまう事を防ぐために長押しや複数のボタンを押す等の仕組みになっていることが多い為、時間で点検はなのかなぁと思っています。

エレベーターの前にトイレがあり、トイレから出たときに丁度エレベーターが開いた時はもう恐怖でしかなかったです。怖すぎて防犯カメラを確かめるのはやめました。

【6. 後ろや天井誰かいると言われる・お客さんが居ると言われる】

これは~

幻視であってくれと心底願っています!!怖すぎます。中には本当に見えるようになっているご利用者様もいるので、頼むから夜中には言わないで欲しいと思ってしまいます。

同僚は数人のご利用者様に「あれ?赤い服着た女の子連れてきたの?」と言われゾッとしたと話していました。1人から言われるのであればまだしも、複数人に言われてしまうと本当にいるのではないかと思ってしまいますよね。それを聞いた私も恐怖に怯えました!!

天井に人が見える方もいらっしゃり、排泄介助で伺った際「あぁ来た。来た。」と職員が来たことを喜んでいるのかと思ったら、天井に向かって手招きし「皆さん来ました。来ましたよ。」と話し始めたときは

やめて~!!!と泣きそうになりました。

別な時は部屋に伺うと泣いており「どうしました?」と尋ねると

「いるよ。いるよ。赤い口紅を塗ったお父さんが居るよ。」と泣かれており、号泣しているご利用者様の横で

“えっ?お父さん何してるんですか?”と一人心の中で突っ込み笑いそうになるのを堪えた事もあります(笑)

また、急に部屋から出て来られたり、コールで呼ばれたりして部屋に伺った際「お客さんが来てね。今そこに座ってもらっているからお茶をお願いします。」と言われた時も恐怖でしかありませんでした。

「えっ?どこにいらっしゃいますか?」

「何人来られていますか?」

「何の御用でしょうか?」

と聞いてみますが、内容がはっきりしているほど怖いですよね。

「用意してきますねぇ~。」と話をしていったん部屋を後にして落ち着くか様子を見て、それ以降要望が無ければそこで終了し、再度お茶の要望がある時には人数分お茶を入れてお持ちすることもありました。

中には子供たちが遊びまわっていてうるさいと話される方もいらっしゃいました。子供が見える時はその後誰かが無くなられることが度々あり、お迎えが見えていたのかなと思う事もありました。

【7. 部屋の外までいざって来て静かに床で寝ている】

部屋から静か~に廊下やキッチンまでいざって来て寝てしまうご利用者様がいらっしゃいました。巡視で見回りに行く際、曲がり角を曲がってすぐの所で横たわっている姿を見つけたときは「うわっ。」と思わず声が出てしまいます。心臓が飛び出るかと思うほどバクバクしていました。

床ってなかなか注目して歩かないため、黒いシルエットが見えるだけでもとても恐怖を感じます。もしかしたら、見える職員さんに床を這っているとてつもなく怖い物が居る。その時は目を開くことが出来ないと聞いていたから余計に怖かったのかもしれませんが…。

この利用者様、1度だけ口元が真っ赤に染まっていたことがあり、夜勤者が吐血かと思い慌てて対処しようとしたところ、甘い香りがしてきて冷蔵庫を確認すると空になったいちごジャムの瓶が入っていたという事もありました。

お腹が空いて冷蔵庫を開けていちごジャムを食べたのでしょう。食べた後ご丁寧に冷蔵庫に空になった瓶を戻し、空腹が満たされて眠くなりその場で眠ってしまったと思われますが、本当に驚かされたと話していました。リビングの防犯カメラにその行動が詳細に記録されていました。今では笑い話です。

【8. 寝ていると思ったら心肺停止していた】

私が経験したわけではありませんが、同じ施設の同僚が体験した出来事です。夜勤の時、自分でトイレに行かれていた利用者様。トイレに起きられている事を確認し、会話もしていたそうですが、巡視で部屋に伺うとそこには心肺停止状態で寝ている姿が!!!

実はこういう事私は2回同じ施設で経験しています。2回とも冬場だったためヒートショックを起こしたのではないかと思われています。布団内と部屋やユニット内の温度差が大きかったのではないかと。トイレが部屋にない場合はユニット内の温度管理も大切です。

施設内は結構冷え込みやすいですので対策が必要という事と、自立されているからといって安心してはいけないという事を思い知らされました。ヒートショックによる高齢者の死亡事故はトイレ・お風呂に多いという事を理解して対策できると良いですね。

【9. 変態からの迷惑電話】

これも同僚が体験した話です。深夜グループホームで勤務していると1本の電話が…

この時は電話マニュアルで「お電話ありがとうございます。〇〇(施設名)の〇〇(職員名)です。」と返答することになっていました。それを逆手に取られたケースです。

職員:「お電話ありがとうございます。〇〇施設の〇〇です。」

変態:「あっ〇〇(職員名)さん?今日のパンツの色は何色?」

と聞かれたそうです。

グループホームって宿直者が居ないことが多く、また小規模の場合夜勤者が1人対応の事もあります。同僚の施設は少人数だったため夜間1人勤務だった為乗り込んでこられるのではないかと恐怖でしかなかったと話していました。

その件があってからは「お電話ありがとうござます。〇〇(施設名)でございます。」と職員の名前を名乗らないようにマニュアルが変更されました。本当にこういう事は迷惑でしかありませんのでやめていただきたいです!!

夜間帯の出来事って驚きや恐怖体験結構ありますよね。よくテレビでは病院での話を目にしますが、介護施設でも結構あるんです!!心霊が嫌いな方には嫌な情報になってしまったかもしれません。

冒頭でも記載しましたが、暇な時間があるほどいろいろと考えてしまうので、私は夜勤帯にする仕事を探し用意しておいています。何かに集中していればあっという間に朝が来ます。朝日って本当にホットしますよね。太陽や早番者に感謝することが増えました。

夜勤時に驚いた・恐怖を感じた事いかがでしたか?経験した事ありましたか?夜勤時は職員数が少なく気が張りがちですが、安心して過ごしていただけるようにしていきたいですね。



プロフィール

介護の学校を卒業し、介護福祉士として働き始めました。

介護福祉士歴14年で、26歳の時に、半年間ベトナムでの施設ボランティアを経験しました。

介護施設は現在で5社目で、今はリーダーとして働かせていただいています。

身長150cm台の小柄な介護士として

Instagramでは介護をする方へ少しでも役に立てるような発信をする活動をしています。

「今日が1番若い日」を心がけて、お年寄りに接しています。

介護士歴12年目、リーダー歴約10年です。


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