初任者研修
『横浜介護求人センター』

第15回【介護士の介護以外の仕事7選】

介護士の仕事内容と聞くとだいたいの方は“食事”“排泄”“入浴”が頭に浮かぶのではないでしょうか?私も介護士になるまではそのイメージが強かったです。しかし実際に介護施設で働くようになってからはそれ以外の仕事の多さに驚かされています。

介護士っていろんなスキルがあると重宝されますし、結構役に立つことが多いなぁと感じています。今回は介護以外の仕事についてまとめました。

【1. 裁縫】

結構服の直しやボタンの付け直し等を行う事が多いです。ご家族様に依頼して新しい服を購入してくださる方はいいのですが、購入が難しい方や独り身の方、生活保護で生活されている方、施設の服を使用している方などの事情がある場合は新しいものがなかなか購入できません。

修繕すればまだ着られる時は職員が直しています。介護施設にはミシンが置いていない場合が多い為、手で直す事が多いですがミシンを持っている職員さんがいる場合は自宅で修繕して来てくださる事もあります。私は数年前にミシンを購入したので手で直すには時間がかかる場合は自宅で修繕しています。

また、柵カバーや湯たんぽカバー、ウロバックカバーなどは寸法を測って生地を切って作ることもあります。柵カバーは結構な頻度で色んな施設で作っていましたね。ウロバックもそのままでは排尿が人目に付いてしまうため、羞恥心を守るため、他の利用者様が不快に感じない為に作っています。

ウロバックの場合、袋状にしてしまうと排尿量を確認するのが面倒になってしまうため、底は縫わず且つ入浴時等に布を外しやすいように工夫することが大切になってきます。上手くできたときは“やったー”と嬉しくなります。

ご利用者様も喜んでくださるので作ってよかったなと思う事が多いです。めきめきと裁縫の腕が上達しているのを感じています。コロナが流行り出してマスクの品切れが多かった頃はマスクを作って販売もしていました。利用者様やご家族様、職員が沢山手に取ってくださり気づけば300枚近く作っていました。

マスクの供給が追い付いてきたころからは徐々に作らなくなり今はミシンを使う頻度はほとんどなくなりましたが、ミシンがあれば強度の高いものを作ることが出来る為買って良かったなと思っています。

【2. 料理】

一人暮らしをしていた事もあり、自分が食べる分の食事は作っていましたが人に食べてもらう程の料理やおやつ作りなどはほとんどしてきませんでした。介護施設で働くようになってから清まし汁や誕生日のケーキ、おやつクッキングなど何かと料理をする機会が増えました。

行事担当月にはなんのお菓子を作ろうかとクックパッドを開いては簡単に作れそう&利用者様の食事形態に合わせて作りやすそうなものはないかとしらべるようになりました。おやつ作りは分量が決まっているため大雑把な私は苦手意識がありましたが、今ではワッフルやたい焼き、炊飯器ケーキなど作れるようになりました。

固さも数種類作り分け常食が食べられる方用・刻み食の方用・ペーストの方用等で食材の水分量などを変えてっ作れるようになりました。またパイが簡単に作れる事にもやってみて気が付き、いろんなフルーツやジャムを入れて作るのが楽しくなりました。

利用者様と一緒に料理する時間も好きで、包丁で切って頂いたり、鍋をかき混ぜて頂いたり、ホットケーキミックスを混ぜて頂いたりとなるべく一緒に行うようにしています。認知症を患っていてもやはり体は覚えているもので包丁を持つと“トントントン”とリズミカルに食材を切れるんですよね!

新たな1面に気が付くことと同時にもっとこういう行事を増やしたいなぁ~と思うきっかけになっています。ホットケーキミックス粉・牛乳・卵がいつでももらえる環境だった時は凄く有難かったなぁと実感しています。人手が多く時間がある時に「あっ!何か作ろう!」となれる環境良いですよね。

複数の介護施設を経験しましたが、こんなに自由に食材を貰える施設は1か所だけでした。ある程度の自由さがあるからこそ職員も“時間があるね!じゃぁ何ややろう!!”となれるのかなぁと感じています。縛りすぎはやれることを少なくしてしまう事もあるんですね。

【3. PC操作】

介護士になった13年前はまだ手書きが主流でしたが今では介護ソフトを導入している施設の方が多いですよね。いろんなアプリやソフトがあって慣れるまでは一苦労。好奇心旺盛な私はいじって覚えるタイプなので色んなボタンを押して理解しています。

しかし介護ソフトの導入が進んでも手書きも平行で使用している事が多く、WordやExcelでの文書や表作成が多いです。Excelはセルの統合や関数などいろんな事が出来る分ややこしい事あり苦手意識がありました。しかし、仕事で使う表を使いやすくしたいという気持ちが大きく調べるように。

毎月曜日を1マス事変更していたものを月の数字を変えるだけで一瞬で変わるようにしたり、曜日に合わせて色が付くように設定したり、シフト作成の時は早番・遅番・夜勤・休み・有休の回数を自動計算できるようにしたりできるようになりました。

関数って覚えられると楽しいなぁって感じていますし“もっとこうできないかなぁ?”と調べて試し思うような書式が入れられた時はすごくうれしいです。Excelに強い方からしてみればそんなことかと思われるかもしれませんが、介護士ってPCに詳しい人は多くありません。

手間だった修正もそれにかかっていた時間も大幅に減らすことが出来るので大分業務改善になりましたし、誰が使っても自動で変更されるので異動した後も使えて良かったです。Word、Excel以外にはPowerPoint、Photoshop、canva、PremiereProなども使えるようになりました。

介護士の年齢幅ってすごくあって誰が見ても分かるように見える化する際にもこれらのスキルはとても役立ちました。見てわかるように環境を整えるだけで注意し合うのではなくミスを減らすことが出来るのでいいですよ!絵と説明文があると文章だけの物よりも理解しやすいとの声が多いです。

動画編集は以前勤めていた施設での毎年のユニット目標発表時に動画でやってみたいと思い始めましたが、奥が深くとても面白いなぁと感じています。まだPhotoshopでしか動画を作ったことがありませんが、背景合成や背景透過、PowerPointでのアニメーションを入れたり出来る事に感動しました。

作る回数が増えればきっともっと上達すると思っていますが、中々作る機会って無いんですよね…。職場の同僚から結婚式の余興を依頼されて利用者様と一緒に作った事は今でも鮮明に覚えています。動画編集を始めようかと思っていたことだったため今ならもっといいものが作れるのでは?と思ってしまう事もあります。

今は“ChatGPT”が何かと話題になってきていますが、これからもっと様々なAIが出てきて私たちの生活に溶け込んでいくのだろうなぁと感じています。介護に関しても今までは当たり前だったことも新しい情報がすぐに入って来るでしょうし、困難対応についても相談できるようになるのではと思っています。

介護士にパソコンスキルは求められていませんが、私はパソコンに強い人は必要だと感じています。勿論介護の仕事がメインなので、パソコンばかりいじられていては困ってしまいますが(笑)パソコンに強い人は必要だと思っています。

【4. DIY】

毎月のユニット費や経費の中でやりくりしなくてはいけない為、欲しいものが高くて買えない時は自分たちでDIYすることが少なくありません。壊れかけている物をリメイクしたり、無い物を作ったりアイディア勝負!100円ショップには本当にお世話になっています。

リメイクシート1枚で大分雰囲気が変わりますし、見た目が悪かったものも綺麗に見せる事が出来るので重宝しています。ユニット施設内で設えコンテストが開かれた際には玄関の外と内でデザインを変えたり、壁紙をレンガ調にしてみたり限られた費用の中でどれだけリアルな家感を出せるのかと考えたものです。

トイレ内も車いすがぶつかりすぎて汚れてしまっていたので新たに壁紙を貼ったり、障子を張り替えて和の雰囲気を作り出したり、いろんなものを作って雰囲気を出すことが楽しかったです。雰囲気だけでなく仕事の動線が無駄にならない為にどうにか出来ないかと工夫することも面白いです!

使いたいなぁと思ったその場所に無いものは用意し、置く場所が無ければ作り、利用者様の手に届かない且つ職員が取りやすいようにするにはどうしたらいいかを考えながら100円ショップを回るのが楽しくて仕方がありませんでした。

空間を上手く使う事・使いやすいようにする事を意識して作るようにしています。利用者様に関してはトイレのペーパータオルの位置を車いすの方用と自立歩行が出来る方用と2か所設置したり、杖を置く場所を作ったり、手が届かない方用に棚を設置する等何か出来ないかと考える事が私の性に合っているなぁと感じています。

意外な組み合わせで出来たときの達成感は何とも言えませんし、職員さんが自分の家でも作った等の話をされることが多くうれしい限りです。今は壁掛け収納にはまっています。掃除がとっても楽になる上に収納場所か決まっているので整理整頓がしやすいのでお勧めです。

【5. 買い物】

まさか利用者様の物や行事に使う物の買い出しを行うなんて入職前はこれっぽっちも考えたことがありませんでした。歯ブラシや歯磨き粉・ポリデントの日用品からパジャマや髭剃りまで買い物は多岐にわたります。施設内で物品を用意してくれている施設は良いなぁと感じています。

何も置いていない場合、業務中には買い出しに行くことが出来ないため仕事前や終わり、休みの日に買い出しに行かなくてはなりません。この点は仕事中に買い出しに行けるように業務に組み込むことが出来たらいいのになぁと常に思っています。

人手不足な施設が多く休憩が取れない・残業が多い場合は業務内に組み込むことは極めて難しいのですが、この現状を打破しないといけないよなぁと感じています。仕事前後の買い出しはなるべく行ってほしくないので私が請け負う事が多いのですが、宅配サービスが充実してきたら変わってくるかもしれませんね。

100円ショップのDAISOさんがオンラインショップを開設された事はとてもありがたく、注文するものが決まっている場合は宅急便で施設まで届けてもられるのでありがたいですね。しかし、施設によってはご家族様に請求できるお店が決まっている場合もあるので確認が必要になりますね。

オンラインショップが多くなってきているので、施設の対応としても上手く利用できるように調整していただけたら職員の仕事外での買い出しが大幅に減ってくると思っています。時代に合わせ介護施設も変わっていく必要がありますね。

【6. ご家族様の対応】

ご家族様の対応も立派な仕事ですが凄く難しいなぁと感じています。勿論ご家族様にもよりますが、話始めたらなかなか終わらない方・無理難題を押し付けてくる方・怒鳴る方・対応が難しい方等本当に様々な方がいらっしゃいます。

利用者様の対応だけでも精一杯な中、ご家族様の対応までとなると本当に精神的に追い詰められる事も少なくありません。良好な関係を作れるのが1番いい事だとは思っていますが、全員と上手い関係性を作れるかと言えばそんなことばかりではありません。

職員間での情報の共有がとても大切で話してはいけない事・こういう声掛けをした方がいいという事等のノートを作った事もあるほどです。中には“カウンセリング”しているみたいだなぁと思う方もいらっしゃいます。“傾聴力”“洞察力”“共感力”が必要だなぁと痛感しています。

良好な関係が築ければ相談や依頼もしやすくなるので、面会に来られた際は必ず声をかけに行き、最近の利用者様の状況を伝えるようにしていますが、その際良い事だけではなく、困っている事もしっかりと伝えるように意識するようにしています。

以前の施設でご家族様には利用者様の良い面のみの報告でトラブルや困っている事については一切伝えない方針の所がありました。そうなると困っている事は伝えないので病院受診の依頼が出来ずどんどんトラブルが酷くなり、手が付けられない状況になって初めて相談という事が!!

ご家族様からしてみれば今まで何度も面会に行っているのにそのような話は一切なく、いきなり酷いトラブルがあると伝えられるので困惑しますし不信感にも繋がってきます。毎回毎回問題を伝える必要はありませんが、一緒に考えていくスタンスが大切かなぁと感じています。

そうすることでトラブルが軽減された時の報告を一緒に喜ぶことが出来ますし、いろいろと試して対応している事などが伝えられるかなぁと思っています。細かいやり取りかもしれませんが、このやり取りで信頼関係って出来ると感じているので大切にしていきたいと思っています。

【7. 24時間シートの作成】

ユニット型特養の場合、24時間シートを作成している施設が多いのではないでしょうか?ユニットケアとは従来型特養のように一斉介助ではなく、1人1人の生活リズムに合わせたケアが求められています。そのため1人1人に合った時間の流れを作りケアの統一を図る目的で作成されます。

例えば起床時間にしてもAさんは5:30頃に起床されるがBさんは8:30頃、朝食はご飯叉はパンなのか、飲み物は熱いのが好きなのかぬるめなのか・冷たいのが好きなのか等細かい所を書き出していきます。利用者様をよく観察することが求められますし、“知る”事が何よりも大切です。

これを作成するのは本当に大変!利用者様やご家族様の望む暮らしを聞きながらどうケアしていくかを決めていき、どこまでなら対応できるか相談しながら進めていきます。好きな食べ物や趣味・嫌いな食べ物や嫌いな事等を記載したり、この時間の入浴を希望されているなどの情報も書きます。

それだけではなく、起床時間や入浴の湯温については夏場と冬場で書いたり、体調の波が激しい方の場合は調子がいい時と悪い時のパターンを記載したり着替えの手順やトイレの手順、入浴の手順など説明書きの様に事細かに記載します。

ケアの統一を図るためには必要だと思いますが、細かすぎてみている時間が無い事が難点。せっかく作っても活用されない事が多いのではないかと思っています。ただ、ケアを見直す際は情報を元に確認や変更が出来るのでケアの統一には必要なのかなぁと感じています。

きちんと更新されていれば24時間シートを見ればケアが間違っていないか確認できますし、新人さんや異動してきた方、ユニットに急にヘルプに入った際などには全く知らないよりも見てある程度は理解できるのでいいのかなぁと思っています。

ただ初めて作る時は時間がかかる!!業務時間内に24時間シート作成の時間を設けて作ってもらうようにしていますが、人手が無い場合は残業確定です!!数時間では終わらない。パソコンが苦手でない私でも音を上げる程なので、苦手な人にとっては拷問かもしれないですね。簡単にならないかなぁ~!!

介護士の介護以外の仕事内容いかがでしたか?介護士の仕事内容ってあまり知られない事が多いかと思います。意外といろいろな仕事があるんです!出来る範囲で出来る事を行っています。少しでも知って頂けましたら幸いです。

(2023年5月9日)


第15回【新卒の頃の出来事7選】

新年度がスタートしましたね!新卒のみなさん介護の世界へようこそ!介護に携わる仲間が増えたこととても嬉しく思っています。私が介護の世界に飛び込んだのはもう10年以上も前なんて…。時の流れは速い!早すぎます!!今回は今から13年前、私が入職したころのお話をしたいと思います。

10年以上前の事ですが、期待と不安、ドキドキ・ワクワク・緊張・希望と色んな感情を抱いていたのは今でも覚えています。介護の大学や専門学校を出たわけではなかったので就職してから一気にいろんなことを頭に叩き込まなければならず本当に苦労しました…。

周りは専門学校や福祉の大学を卒業していたり介護施設でのアルバイト経験したいたりする人ばかり。未経験者は私と高卒の人ぐらいでした。スタートから差があって“追い付かないと”と焦って焦って出来なくて落ち込んでをしばらく繰り返していました。

運が良かったのは同期に恵まれた事!皆優しくて介護に対しての熱量があって悩みを共有出来たことが私にとってはとても大きな支えとなしました。覚え方を教わったり、対応の仕方を教わったり、専門用語の意味を教えてくれたり…。思い返すとあの頃が懐かしい~!

新卒のみなさん、私たちも新卒の頃は皆苦労して今があります!ベテランの介護士さん、忘れてしまっているだけできっと介護を始めた事は悔しい思いや苦労した事が沢山あるはずです。是非思い出して新卒の方に寄り添っていただけたらなぁと思います。

【1. 覚えられない】

配属になった初めての施設が従来型特養だったので本当に覚えるのが大変でした。利用者様70名+ショートステイ利用者様の顔と名前・居室場所・食形態・トロミの濃さ・禁食・エプロン使用・注意事項・排泄介助・使用パッド等々初日から覚えなくてはならないことのオンパレード!

専門用語も理解できず、側臥位?移乗?トランス?体変?陰洗?DM食?BP?KOT?等常に頭に“?”が付きまとっていました。先輩に沢山聞いていました。家に帰ってからも調べて理解するようにしていましたが、専門用語って分からない~。

とりあえず言われた事はメモしていましたが、業務中に見返している時間はなく家で見返して別のノートに書き直して覚える。分からない事は調べるようにしていました。従来型特養は1人になる時間がないので分からない事をいつでも聞けるのがありがたかったです。

この思いからご家族様へ説明するときは専門用語を使わずに理解できる言葉で伝えるように意識するようになりました。仕事をしていると専門用語が当たり前になってしまいますが、相手の立場に立って説明することは大切ですね。記録でも専門用語はなるべく使わないようにしています。

ユニット型特養の場合は自助具や個別の食器も覚えないといけないので私は絵にかいて覚えました。飲み物の種類も従来型特養よりも多く、個別のおやつや飲み物があったり、薬の飲み合わせで出し手はいけない飲み物もあったり従来型特養よりも注意事項を覚えるのが大変でした。

従来型特養・ユニット型特養を経験してみて、一番初めに従来型特養で介護の基本的な事を学べた事は自分にとってとても意味のあるものだったなぁと感じています。忙しかったし覚える事に時間がかかって悔しい思いをした事もありましたが、今思えばそれが大切だったなと。

始めてユニットケアを経験したときは“個別性”や“利用者様との深いかかわり”に驚き大変だなぁと感じました。今では深く関われるユニットケアの方が性に合っているなぁと感じています。深く関わってケアを見直し改善できた時の達成感がなんとも言えません。あなたは従来型特養とユニット型特養どちらが好きですか?

【2. 腰を痛める】

排泄介助・入浴介助・トランス等体を使う仕事なので身体の使い方を覚えるまで腰を痛めていました。前かがみになる姿勢が多く、前かがみになっている時間も長いので起き上がる時は腰が伸びず腰の曲がったお年寄りのような感じで歩いていました。

色んな先輩方にやり方を教えてもらっていましたが、同じ身長や力具合の方からアドバイスを貰うのが一番いいなと思いました。背が違うとやりやすかったりやりにくかったり本当に変わってきます。背の低い人が背の高い人の介助を学んでも同じ高さでケアが出来ないので対応できません。

全く同じような先輩職員に出会える確率は低いので、同じ背の職員を探して聞くことをお勧めします。またストレッチや筋トレも大事だなぁと感じています。仕事終わりにお風呂に入って体を温めてストレッチするだけで痛みが軽減します。休みの日には体のメンテンナスと称してマッサージに通っています。

今では自分の腰を痛めない角度やベッドの高さなどを体で理解できるようになったので痛みはさほどありませんが、転職して20名の排泄を同じ時間に行うようになったら痛みが再発してしまいました。やはり同じ体勢が長時間続くのは良くないなぁと痛感しています。

従来型特養の場合は排泄時間を個別でずらすことは出来ないため本当に腰の保護が大切になってくるかと思います。ユニット型特養の場合は個別に合わせ排泄時間を見直し同じ時間に何人も重ならないように工夫していく事が大切かと思います。

無理はいつか限界を迎えます。痛みを感じたら整形外科や整骨・整体に通ってみる・コルセットを使ってみる・他の職員に頼ってみる等自分の身体をいたわることも大切です。体が資本なので壊れてしまうと仕事が出来なくなってしまうのでメンテナンス大切です!

【3. 排泄介助に抵抗がある】

これは初めて介助の仕事に就く人はこういう思いを感じていたのではないかと思っています。普段の生活の中でよく観察する事なんてなかったのでどうしたらいいのか分からず、特に異性の利用者様から「もっと良く拭いてくれ。」などの要望には抵抗感しか感じませんでした。

排泄物も排尿の場合は大丈夫でしたが、多量の排便の場合臭いにも慣れず量や泥状便や水様便のような排便の時はどうしたらいいのか思考停止になることもしばしばありました。先輩職員さんに声をかけて教わりながら覚えていきましたし、何度も衣類やシーツを汚してしまっていました。

今では皮膚観察を良くするようになり見る事にも触れる事にも抵抗はなくなりましたが、利用者様はそうではないので不快感を抱かせない触れ方や肌の露出を少なくしたり、本人の前で話す言葉に気をつけたりするように意識しています。

結構本人の前で“臭い”と平気で言ってしまう職員がいますが、もし自分が病院で入院をした時や脱毛などに行った際に看護師さんに“臭い”と言われたらショックですし、良い気持ちにはなりませんよね。言葉選びに注意出来たらいいですね。

新人職員や実習生に付いて指導するときは慣れない気持ちに理解を示しつつも観察しなければならないポイントを伝えるようにしています。臭いに慣れず1か月もしないで退職していった職員さんを何人か見ていますが、臭いに耐えられない方は厳しいのかもしれませんね。

【4. 利用者様と何を話したらいいか分からない・話の切り方が分からない】

入職後数日間は利用者様を覚えるという事で話をして覚えて欲しいと言われることが多かったのですが、介護初めの頃は何を話したらいいのか全く分からず沈黙の時間が苦痛でしかありませんでした。認知症の方とは話がかみ合わず、言葉がこもっている方は聞き取れずどうしたらいいの?となっていました。

利用者様の事を全く知らないので会話の引き出しも少なく、とりあえず「今日は天気がいいですね。」「寒いですね。」とあたりさわりのない質問をしていました。今では利用者様に合わせて話し方や質問内容を変えて会話することは難なくできますが、新卒の方や実習生を見ていると困っていることが良く分かります。

そんな時はこの利用者様は〇〇が好きである事や、△△の仕事をされていた等の情報を伝えるようにしています。情報を貰えた方がそのことについて質問できるので話がはずんでいるように感じています。是非先輩方は自分が得た情報まで伝えてあげられると良いですね。

話の内容にも困りましたが、話を切る方法についてもすごく悩みました。お話が好きな利用者様ってどの施設にもいらっしゃいますよね。次に行きたいけど話を切っては申し訳ないという思いから足が動かせず“助けて~”と心の中で叫んでいました。

中々出てこないと先輩職員から「早くして」「何しているの?」「いつまで話をしているの?」なんて声が…。“だってぇ~”と思ってしまいます。逆に「あれっ?〇〇さん見つけた~。ちょっと借りたいので借りて行ってもいいですか?」と利用者様に伝えて助けてくださる先輩は“神様ですかぁ?”と感謝していました。

利用者様に嫌な思いをさせないようにうま~く用事を思いだしたふりをしたり、コールが鳴ったふりをしたりして「用事を済ませたらまた来ますねぇ~。」とその場を切り抜けるようにしています。無言で退室する事や「はいはい。」と興味なさそうにしたら悲しい気持ちを与えてしまうのでそれはしないようにと心掛けています。

【5. 何を話しているか分からない】

口周りの筋力低下や歯が無い事により発音がしっかりできない、地方での就職の場合は方言が聞き取れないなど何を話しているのかさっぱり分からない事がありました。私は県外の田舎の施設に就職したので方言が全く分からず理解するのに時間がかかりました。

先輩方は難なく聞き取れていて凄いなぁと思いました。何故聞き取れるのか質問したら「耳が慣れるんだよ。」「だいたいこれを言いたいのかなぁと分かってくるんだよ。」と教えてもらい、関わる中で正解を見つけていきそれが理解に繋がるのだなぁと思いました。

そこに達するまで時間がかかる事、何度も関わって答えを見つけなければならない事を悟りました(笑)一番の近道は先輩方が何を答えているのかを観察してそれを真似る事です!真似る事って自分で0から1を見つけていくよりもとても近道!先輩方をよく観察することをお勧めします。

真似していく事で早く利用者様の要望に対処出来る事にも繋がりますし、信頼関係を早く築くことが出来ます。真似してもどうしてもうまく行かないことももちろんあります!そんな時は先輩を頼って間に入ってもらう事も多々ありました。

新人で分からない職員と分かっていてあえて意地悪をしてくる利用者様も中にはいます。メンタルがやられそうになることも何度もありました。あえて新人職員を指定してくることもあり部屋に入る前に深呼吸をしたり泣きそうになることも…。

その経験からそういう利用者様が居た場合、慣れるまではなるべく1人で対応しないようにしています。人がいなくてどうしても1人で対応しなければならない時は後から必ずフォローに入るようにしていて「どうだった?」と聞くようにしています。

大丈夫だった時はそれ以上関与しませんが、もしメンタル的に来ている場合は話を聞いて対処方法を一緒に考えるようにしています。1人で悩まないような環境を作っていけたらいいなぁと思っていますが、難しい時もあります。

しかし、声をかけられないで放置されるよりも気にかけてもらえているという事が分かるだけでも気持ちの面で救われるとの意見が多かったので、大切な仲間ですのでなるべくフォローできるようにしていきたいなぁと思っています。

【6. 電話に出るのが怖い】

携帯電話やスマホに慣れてしまい自宅の電話にも出る事が無くなっていたこともあり、電話に出るのが怖くて仕方が無かったです。初めは話の内容はメモ出来ていましたが、どこの誰からの電話か、折り返しが必要なのか、折り返す際の電話番号、担当者名等抜けが多く失敗ばかり…。

失敗するたび、事務所の先輩方に耳を澄まして話し方を聞かれていると思う度に本当に電話に出たくなくて“電話鳴らないで~”と心の中で何度願っていたことか(笑)鳴っても“誰か出ないかなぁ~”なんて出るのが遅くなると「早く出て。」と注意されていました…。

失敗しながら何度も電話対応していくうちに徐々に冷静に対応できるようになり、今では率先して電話に出られるようになりました。何事も失敗から学びますね!そしてやはり回数をこなしていく事が“鍵”だなぁと感じています。

顔が見えない電話だからこそ声のトーンやゆっくり話す事で相手に安心感を持っていただき不信感を持たせないようにすることが大切だなぁと思います。電話に出て嫌だなぁと思った対応は真似しないようにすると良いですよ。

失敗出来るのは初めのうちなので、“新人”感が出せるうちにどんどんチャレンジしていって欲しいなぁと思います。慣れてきてからの失敗は周りの目が厳しいですが、新人の頃であれば多めに見てもらえることが多いです!

【7. 寝坊しそうで怖い】

早番が6:30からで、普段そんな時間から活動する事なんてなかったので早起きできるのかが凄く怖かったです。慣れない仕事と連勤が続いている時は尚更早く起きられるのか不安で仕方が無かったです。しばらくの間は親にお願いして起きる時間に電話してもらっていました。

そういう緊張感や対策のおかげで遅刻はしないで新年度を迎えられるかなぁと思っていましたが、気のゆるみって怖いですよね。1年目の終わり頃に寝坊したしてしまいました。起きたとき“あれっ?今日休みだっけ…?”と一瞬安堵感を感じますがすぐに“ヤバイ!寝坊だ”と恐怖心とパニックが襲ってきます。

だいたい寝坊した時ってマナーモードになっていたり目覚ましをセットし忘れていたり、充電が出来ていなくて画面が消えていたりするんですよね(泣)寝坊した後はしばらくの間充電が出来ているか、マナーモードが解除されているか、目覚ましがセットしてあるか心配になり目が覚めてしまっていました。

寝不足確定です!!そして何故か“寝坊しそうだなぁ~”と感じた次の日って寝坊するんですよね!!!これは何度かあってこの感覚は当たるなと…。こう感じたときは今でも誰かにお願いして電話してもらうようにしています。潜在意識なのでしょうか…?

逆に“あと〇時間後に起きる”“朝起きてこれをする”と思って寝ると目覚ましが鳴る前に起きられることも多く人間って凄いなぁと感じています。初めのうちは緊張している事もあり寝坊はしないと思いますが、慣れてきたころに注意が必要です。

これは私の大寝坊してしまった時の話ですが、2時間寝坊した事があります!!後にも先にもこれ以上の寝坊は無いと思っています。起きた時、冷や汗とどういう顔して出勤したらいいのか夜勤者に申し訳に気持ちでいっぱいでした!そして通勤に40分かかったので運転中も焦っていました。

ペコペコ頭を下げながら出勤すると(その職場では)寝坊したことが無かった為に連絡が取れない程調子が悪いのではないか、通勤途中に事故にあってしまったのではないかと心配してくださっていました。心配してくださっていた事は嬉しかった半面凄く申し訳ない気持ちに押しつぶされそうになりました。

寝坊気をつけたいですよね!介護経験13年目を迎えましたが、いまだに早番の前の日はちょっと気持ちがソワソワしています。目覚ましを2つセットして2度寝しない、冬は起きやすいように暖房をセットしておくなど起きやすい環境を整えるようにしています。

新卒時の出来事いかがでしたか?新人さんはまさしく同じ気持ちを体験していらっしゃるのではないでしょうか?先輩職員の方々はきっと懐かしい気持ちになっているのではないかと思っています。新人の頃って沢山ミスをします。

ミスは嫌な気持ちになりますが、沢山失敗して注意された方がその後同じミスをしないようになるので年数を重ねてから失敗を沢山するよりもいいなぁと感じています。新人の頃だからこそまだミスが許されますが、経験年数が増えてくるとミスも許されなくなってきます!

初めにどれだけ経験を積めるかが今後の介護士としての力量や能力の差になってくるので危険が伴わない事に関してはどんどん質問してチャレンジさせてもらえるといいですね。積極的に“やります”と言えると株も上がりますよ!!

これから同じ介護に携わる仲間として一緒に切磋琢磨していけたらいいあぁと思っています。一緒に介護を盛り上げていけたら嬉しいです。

(2023年4月28日)


第14回【それあり?仰天介護士5選】

介護士って令和元年の時点で全国に210.6万人いると言われています。凄い数ですよね!!これだけの人が居れば仰天するような驚きの介護士さんも結構います。あなたの周りにも仰天するような介護士さんが居るのではないでしょうか?今回は私が出会った仰天介護士をまとめました!

【1. 利用者様を怒鳴りつける】

職員の思うような行動をしなかった時や、転倒のリスクが大きく何度も転倒してしまう方に対して「なんであなたは…。」と鬼の形相で怒鳴りつけている職員がいました…。利用者様は怖くて「そんなに怒らないでよ。」と泣いている始末。

隣のユニット勤務でしたがあまりにも酷かったので間に入り利用者様を私のユニットで面倒を見る事にしました。それ以外にもご飯を食べない・トイレを拒否する等の理由で「あなたんて嫌いです。」と面と向かって伝えていておいおい…と思いました。

そんな態度で接していたらいくら認知症があって物事の認識が出来ない方だったとしても声を聞くだけで不穏になられます。嫌だった記憶って結構しっかりと残ってしまうのでこれを解消するのはちょっとやそっとの努力ではどうにもこうにもなりません。

その職員が出勤で機嫌が悪くなりそうなときは早い段階でその利用者様を隣のユニットに避難していただき対応する、そのような対応が出来ない場合は主任クラスの人にユニット内で見守りをしてもらうようにしていました。

一番は怒鳴ってしまう職員を指導することですが、こういう職員って指導したところで逆切れしたり言われたその時は気にしても1人になると抑制が効かなくなってしまったりするんですよね…。他者の目があっても抑えが効かなくなってしまったらもうさよならですね…。

コロナの影響で面会が出来なくなってしまっている事もこういう職員が増えてしまう1つの要因になっているのではないかと感じています。やはり外部の目が入るって大切なんだなぁと思っています。接客業の方でお客様に怒鳴る人がいないのは外部の目があるからではないかと感じています。

介護って自分の思った通りの仕事が出来る事って本当に少ないです!イレギュラーな事が発生するなんて四六時中ですし、臨機応変に判断して対応する能力が求められます。自分の思い通りに仕事をしたい方には向いていないのではないなかぁと思ってしまいます。

【2. 都合が悪いとすぐ休む】

こういう方各施設に1人は居る印象です。合わない職員が居るから・看取りの方でそろそろお別れになりそうで対応が怖いから・やりたくない行事だから・体がだるいから等々理由は様々ですが、お給料を頂いて仕事をしています。責任感を持って仕事して欲しい!!

何度も何度も休まれるとさすがにシフトを組む時もその方が休んでも大丈夫なように組むしかなくなります!1か月の夜勤を全部飛ばした職員もいて、他の職員さんが夜勤明けで帰ってまた夜勤で来たり、早番でいったん帰って夜勤で来たり見ていて可哀そうでした。

休んだ等の本人は悪びれることなく「すいませんでした~。」程度。頑張っている職員の心身がボロボロになっているのを感じていました。何故頑張っている職員がつぶれそうになって手を抜く職員が働きやすい環境になってしまうのか…。頑張っている職員が報われない施設多いです!

流石に夜勤を飛ばす職員の翌月の夜勤の回数はゼロになりますよね。ゼロになるとなったで「夜勤やりたいのに~。」なんてことを平気で言うので本当に驚愕でしかないです。来るか来ないか分からない職員程面倒な人は居ません。仕事を任せられないです!

だいたいこういう時は休むよなという事が分かるため、早い段階で勤務を変わる等の対応をしていますが、施設としてしっかりと指導する必要があると思っています。注意するとやる気をなくして来なくなってしまうからという理由で強く言えないと言いますが、その考えは間違っていないでしょうか。

指導しないことで頑張っている職員のモチベーションが下がり、その職員が施設を辞めていってしまう事の方が施設としては打撃が大きいです。結果としてやる気のある職員がどんどん辞めていき、手を抜く職員たちが残っていく悪循環を生んでしまいます。

施設として残って欲しい職員はどういう人で、どういう職員を大切にしていかなくてはいけないのか考えた方がいいのではないでしょうか?いい職員が残り、手を抜く職員が減っていけばおのずといい評判が立ち職員も自然と集まってくるのではないかと感じています。

【3. 送って欲しくて待っている】

車の免許が無く公共交通機関を使用している職員が、電車やバスが来る時間を待つのが面倒で誰かに乗せていって欲しくて仕事が終わるまで待っているという事がありました。時々ならまだしも毎日乗せていってくれそうな人を探して待っていて正直引きました。

乗せていく人も仲が良くて好きで乗せていく分には構わないのですが、本当は乗せていきたくないのに勝手に待っている・乗せていくなんて一言も言っていないのに勝手にユニット内の手伝いを始め仕事が終わるのを待たれている・帰る方向が違うのになぁ等不満があっても言えない人もいました。

施設長も何度か注意をしていますが、当の本人は「相手から乗せていくと言われた場合は良いんですよね。」と違う方向に捉えており唖然としました。何故皆あなたを乗せていきたいと思っているの?と不思議でしかなかったです。

凄いのは乗せていくなんて一言も言っていないのに「今日は〇〇さんに乗せていってもらうから大丈夫。」という時があるそうで、「乗せていくなんて約束なんてしてないよ!」と怒っている職員もいました。これはどうにかしないとまずいなぁと思っていましたが接点が無く注意出来ずもどかしかったです。

そんな中私の部下としてその職員が異動してくることに!これはチャンスと思い嫌々乗せていっていいた職員に対し通勤通路と違う道を通っての事故の場合会社からの保険が下りない事・自己責任になってしまう事を説明していきました。

その説明をすると大抵の人は「それは困るけど、もう断りにくくって…。」との回答が。そこで私の方で対象の職員にそれとなく注意するので、乗せて行っている職員には「今日は用事があるから乗せていくことが出来ない。」と伝えてもらうようにしました。

本人には会社から交通費をもらっている事・あなたを送っていく事で通勤道路ととこなる所を通って事故にあった場合トラブルになりかねない事・家と反対方向なのにあなたの為に送って行かなくてはならないという事はガソリン代が余計にかかることなどを伝え公共交通機関で帰るように伝えました。

時刻表を印刷しユニットや送っていく事が嫌だと思っているユニットに貼り、電車の時間があることを伝えるようにしていった所少しずつ乗せて行って欲しいという事が出来ない雰囲気になり電車で帰ることが増えてきました。

ですがこういう職員ってあきらめが悪くひらめきだけは凄いんです!ユニット職員がダメになったら事務所職員やデイサービス職員等新たなターゲットを見つけて乗せて行ってもらっていました。もう呆れでしかなかったです。こういう人は何を言ってもトラブルになったとしてもターゲットを変えていくのでしょうね…。

【4. ユニット費や施設備品を私物化】

ユニット費ってユニット管理になっていることが多いですよね。きちんと管理出来ているところは良いですが、頼んでいもいないものを買ってきたり、一緒に自分の買い物をしてしまっている人もいました。そういう職員がいるリーダーさんは常にユニット費を持ち歩いていました。

また、領収書ではなくレシートをもらってもらい購入品を確認し頼んでいないものやレシートに記載があるが商品が無い物に関してはユニット費を支払わないように対策しました。本来はやらなくてもいい仕事ですが、こういう人が居る事によって余計な仕事って増えていくんですよね…。

また、施設の備品を持って帰る職員もいました。聞いた話では調味料や手袋等を持って帰っていたという人も!これらは立派な犯罪です!こういう職員が居るとどんどん管理体制が厳しくなりもらうにももらいにくくなっていきます。

職員を信頼して職員や利用者様が困ることが無いように管理を緩めています。それを裏切る行為はやめましょう。万引きや横領と同じことをしています!認識が低いのかバレないと思っているのか分かりませんが、入職時の研修でしっかりと伝えていかないといけないのかなぁと感じています。

疑いたくはないですが、ある程度しっかりと管理する体制を整えていかないといけないのかもしれないですね。あるいはダミーでもいいのでカメラを設置する等やりにくい環境を作っていく事も必要なのかもしれないです。悲しいですが…。

【5. 利用者様やご家族様との必要以上の関係性】

ご家族様の中にはいいケアをして欲しいからと職員に必要以上に物を送ろうとされる方もいらっしゃいます。それを受け取ってしまうと何かあった時に施設側として言いにくい関係になってしまうため断るようにと指導を受けています。

しかし中にはその味を占めて悪びれることなくもらってしまう職員もいます。中には誕生日を伝えご家族様から誕生日プレゼントをもらったり、お米やお土産など個人的にもらったりする職員がいました。見ていてい“えっ?”っとなりましたし、そのせいでその方優先の介助になって行くのは納得がいきませんでした。

利用者様にトラブルが多く困っていてもご家族様に伝えるはずの相談員がそういう事とをしていたため目をつぶり隠蔽…。現場の職員は頭を悩ませているのに相談員は見て見ぬふりをしてご家族様からは賄賂をもらっている。解決しなくてはいけないことが出来ないもどかしさに苛立ちを覚えていました。

必要以上の関係性を築く事で悪影響を及ぼすことが多いなぁと感じています。ある程度の距離感を保ちつつ物品以外の事で信頼関係を築いていく必要がある事、そうして築いた関係性は壊れにくいですが、物品のやり取りでできた関係性は壊れやすい事を学びました。

何かトラブルがあった際「あんなに物をあげたのに・よくしてあげたのに裏切られた。」と怒りが大きくなって来る事があります。最悪の場合は訴訟に繋がることも!!避けられるトラブルは避けたいですよね!必要以上の関係性を築くデメリットをしっかりと伝えていく事が大切だなぁと感じています。

物の受け渡しではなく、面会の度に話をするなどして信頼関係を築いていけた方がいいですよね。私はその方が相談もしやすいですし、困ったことを伝えやすいなぁと感じています。そういう関係性が大切です!!

仰天した出来事いかがでしたか?本当にいろんな職員がいて凄いですよね!おかげでまとめ記事にすることが出来ていますが、こういう事もあるのだと知ってもらい啓発していけたらなぁと思っています。起こる前の対策が大切です!!

 

(2023年4月4日)


第13回 “あきらめ”の思考 Part.3【あきらめてはいけない事】

あきらめの思考Part1【燃え尽きない為に完璧を求めない!あきらめる事も時には必要】、Part2【あきらめとやらないは異なる】はいかがでしたでしょうか?同じ“あきらめ”でもかなり内容は異なりますよね。今回は最終のPart3【あきらめてはいけない事】をまとめました。

“あきらめ”って状況によって一旦あきらめた方がいい事・あきらめではなく手を抜いているだけな事・そしてこれだけはあきらめてはいけないなと思う事があるなぁと感じています。少しでもご参考になりましたら幸いです。

【1. ケアの質】

介護施設ってほとんどの施設が介護士不足で人手が足りないですよね…。介助に時間をかけられないと思う事もありますが、ケアの質を落としていいとは私は考えておりません。むしろ人手が足りない中でもケアの質の向上を目指した方が後々大きな差になると感じています。

例えば“歯磨き”。介護士になってからこの職員さんの歯磨きって“丁寧だなぁ~”“うまいなぁ~”と感じたことって正直あまりありません。逆に“本当に磨いたの?”“歯が汚いなぁ”“これじゃぁ肺炎になってしまうよなぁ”と思う事の方が多いです。

出来てない方の言い分として多く耳にするのは“嫌がるから…”“歯が無いから”“手が出るから”等々…。こういう事を言う職員が多いところって結構な確率で歯ブラシはカビが生えている物をいつ交換したのかも分からない期間使っている・歯磨きの使用具も1個しかない事が多い印象を受けています。

また、手袋を使用せず素手で磨いており、歯の表面を軽く左右に動かすだけの事が多いです。いくつかの施設を経験している職員さんの場合はもう“やる気”の問題だぁと思っていますが、今の施設しか知らずそのようにしか教わることが出来なかった職員さんの場合は可哀そうだなぁと思ってしまいます。

後者の方が教えてくださる場合、初めは“そうなんですねぇ~”と思って聞いていますが、なるべく早い段階から「やってみてもいいですか?」と聞いて行わせていただくようにしています。手袋を装着し両手を使って歯磨き。意外と綺麗に出来てしまう事が多いです。

“えっ!?歯磨き嫌がらない”“やらせてくれますね!!”と驚かれることもあります。必ず声をかけながら手が出てくるときはよけながら、時には腕を掴まれながらも実施します。歯磨きがしっかりできていないと軽くブラッシングするだけで出血が酷い!!

歯科診療の先生から軽く磨いて出る血は出してしまった方がいいと教わっているため私は躊躇しませんが、初めて出血を見た職員は“えぇ!!”と驚いていました。歯磨きをおろそかにすると歯槽膿漏や誤嚥性肺炎を誘発するリスクを伝えながら、手袋を着用する重要性についても説明しています。

こうすると教わることが出来なかっただけの職員さんは次から真似して歯磨きをしてくれるようになる傾向にあります。前述の職員さんに関しては伝えてもきっとやりません。変わる傾向にある人はごくわずかだと感じています。

以前の施設に転職した際、口腔ケアに関して看護課長さんより「ここは誤嚥性肺炎が多いので、歯磨きをしっかりしてくれますか?」と言われた事を今でも覚えています。“ん?”と思いましたが、現場に入って納得でした。時間をかけて徐々にケアの質が上がると外部評価も変わってきます。

施設担当の歯科診療の先生からの評価がまず変わりました。「今年に入ってから歯が格段に綺麗になったね。」と言われるようになりました。この話が歯科診療を対応している看護師から介護職にされます。そのうち「ここのユニットは大丈夫だね。」と看護師からの評価も上がります。

この経験って私は“成功体験”だと思っています。自分たちの頑張りが第三者から認められる事は、ケアの質の向上に繋がります!!“出来てない”“ダメ”“汚い”という評価よりも格段にいいですよね!!これが施設全体に広まれば、施設の評判としても高くなると思っています。

実際に歯科診療の先生が訪問された家で施設選びの相談をされた際、〇〇の施設は丁寧だからいいよと紹介してくださった事もありました。頑張りって必ず誰かが見ていてくれて評価されます。地道で長い道のりですが、ケアの質はあきらめてはいけないと感じています。

これは他のケアに関しても同じです。お風呂の時に足の指の間やかかと、手の拘縮部分の垢をこすって落とす。ひげを剃る・顔を拭いて目ヤニを綺麗に取る・乾燥していたら保湿剤を塗る・爪が伸びていたら切る等々細かい事ですが、私は無意識にそこの部分を観察してしまっています。

気が付いてさっと出来てしまう職員さんが居ると“おっ!!”っと嬉しくなり、密かに“ファン”になってしまいます。その職員さんの行動を観察しいいところをどんどん真似しようとお手本にさせていただいています。こういう職員さんがいると楽しくなります。

【2. 出来る事があるはず】

介護の仕事をしていると困ることって多々ありますよね。利用者様の対応が主ですが、“無理です”と諦めてはもったいないなぁと感じています。介護をし始めた頃は代替え案など浮かばす“できません”“無理です”と思いがちでした。

しかし、年々“こうしてみたらどうだろう?”“これがだめだったかぁ。じゃぁ次こうしてはどうだろう?”“テレビやYouTubeでこの情報を得たから試してみよう!”と試していくうちにやっていればいつかヒットする事が出てくるという事が分かりました。

すぐに結果として見える事もあれば、長い時をかけないと見えない事もあります。同じ症状でも1人1人違う個性がある為仕方がないと思っていますが、ヒットしたときの快感は格別です(笑)“無理”“出来ない”で諦めるのはもったいないなぁと思ってしまいます。

以前対応した利用者様にとても対応に困った方がいらっしゃいました。高次脳機能障害・認知症・水分制限・カリウム制限等々の制約があった方で、自分の思うようにいかないとすぐに大声を出して怒鳴る・他利用者様の水分を取って飲んでしまう・ベッドからの転落・車いすからの転倒等々問題山積みでした。

酷い時は洗面台に栓をして顔を入れて水をがぶがぶ飲んでしまう程。飲みすぎては何度も嘔吐して救急搬送…。カリウム数値がおかしくなっており入院、退院してはまた同じこのことの繰り返し…。医者からは水分管理をしっかりするように言われますが、そうすると怒鳴り出す…。

怒鳴り出すと手が付けられず他利用者様から「怖い」「うるさい」とのクレームが。利用者様同士で喧嘩しています事も何度もありました。病気のせいだと分かっていても職員もストレスが溜まってきます。ご家族様からうかがう以前の性格は穏やかな人だったと聞いていたためセーブできない本人も辛かったと思います。

本来なら専門病院を受診してあった薬を処方していただきたかったのですが、施設側が断固薬反対で叶わず。相談員さんが変わってからはこの状況で放置するのはおかしいとやっと病院受診につなぐことが出来ました。ここで注意したいのが強すぎる薬はNGという事!!必要以上の薬はドラックロックになってしまいます。

医者と相談しながら弱い薬から開始してもらい、ユニット内でも出来ることは無いかといろいろと試しました。まずは何かに集中できる時間を作る為生活歴からヒントが無いか試したり、塗り絵・パズル・写経・以前興味のあった本・散歩・体操・日光浴・ヒーリング・アロマ等々試しました。

1回断られたからと言ってこれはダメだと決めつけず、今日はこれが良かったというものを探し記録しました。この中からたった1つだけ集中して出来るものがあった時は本当にみんなで喜びました。また、怒鳴り始めてからは効果が無い事も分かったので、ソワソワし始めたタイミングで提供するようにしました。

以前とは全く異なるほど怒鳴る回数も減り、利用者様も職員も心のストレスが大幅に減りました。何がヒットするかなんてやってみないと分かりませんし、私たちが“えっ?これ?ないでしょ!”と思ってもそれが意外と良かったりもします。先入観を持たずに少しでも可能性があるのであればやってみることが大切です!!

これは他の事にも役立ち、たとえば環境が整えば自力摂取できる方がこぼしてします。麻痺の問題で上手く口に運べない方に関してすぐに食事介助に移行するのではなく、自助具を変えてみる・すくいやすいように水分をゼリーに変えてみる等々試せることって結構あります。

ちなみに100円ショップの子供向けの商品って結構高齢者にも使える事あります!!“それ子供用でしょう。ありえないんだけど…”と言われた事もありますが、子供向けのイラストのままだったら分かりますが、子供用品と分からない、本人が気に入っていれば全然ありだと思っています。そこは工夫次第ですよね。

考える力が身に着くと自然と“どうにか出来ないかなぁ”と自然と考える頭になり、普段の生活の中から“おっ!これ使えそう”“こういうのが欲しいと思っていた”等欲しかった情報をGET出来る事が増えます。情報収集し、ユニット内で相談して試してみるのが楽しくなっています。

【3. 労働環境】

介護施設って結構ブラックな施設多くないですか…。休憩が取れない・無料残業が多い・異常な連勤シフト・好き嫌いで分かれるシフト・無視・いじめ等々…。見ていてあきれる事もありますが、何か所か施設を転々としましたが、どの施設でも見られる光景です。

ある程度あきらめが付いてしまっている部分もありますが、少子高齢化の今の時代で人手不足が深刻な今現在、この労働環境をしっかりと整備出来る施設が職員から選ばれる施設になると感じています。最近YouTubeのおススメで労働基準法について上がってくることがあり見ていましたが学ぶ事ばかりです。

今は労働者が権利を訴えやすくなった分、労基に訴えて監査が入り指導を受けたという話を耳にする機会が増えました。介護施設って年数が長い施設程昔の考えのまま運営されていることが多い印象を受けていますが、時代と共に考え方や職場環境を変えていかなければいけないなと感じています。

変化を嫌う傾向にある施設では提案・意見しても断られることも多く、煙たがられることがほとんどでした(笑)しかし、転職後に私が訴えていた内容の事で労基に入られ指導を受けたと耳にすることもあり、あの時しっかりと考えて変えていたら良かったと言われた事もあります。

変えるって常務理事会等での決定が必要だったり、今いる職員さんたちの意識も変えていかないといけなかったりするため結構労力を使いますが、労働環境が変わった施設の退職者はとっても少ないです。やめたことを後悔してしまう程です(笑)

職員間の問題については上司が入って解決していくしかありません。放置はNGです!!また、話を聞いているだけもNG!しっかりと話を聞き、周りの職員への聞き取り調査を行い必要であれば指導もしていかなくてはなりません。退職理由の1番は人間関係です。

雰囲気を壊してしまう職員が1人いるだけで環境は悪化します…。仕事が出来たとしても雰囲気を壊して今うのはチームワークが大切な介護施設ではNGだと思っています。1人の為に他の職員を手放すのは勿体ないです。

また、シフト作成について時々好き嫌いでシフトを作る方がいます。誰が見てもこのシフトは酷いと思うシフトが上司のお咎めなく認められている状況を見るとモヤっとします。好きな職員は楽なシフトで、嫌いな職員は連勤に会議は休日出勤。これはやってはいけないことです!!

シフト作成は公平に作らなければ不満に繋がります。この状況を放っておけば退職にも繋がりますし、精神的にも大きなダメージを与えます。我慢しがちな職員だった場合職場に出勤することも出来なくなってしまう事もあります。上司の管理責任になりますね。見逃さないで欲しいです!!

あきめはいけない事は大きくこの3つに分類できるのではないかと感じていますが、皆さんいかがでしたでしょうか?これが叶えばいい施設になるんだろうなぁと思っていますが、現実はそうそう上手くいかないものですよね。

その中でも少しでもいいから変わっていけたらいいなぁと思っています。まずは自分が率先して変えていく意識をもって、かつ押し付けないようにしていきたいと思っています。素敵な施設になったら働くのも楽しくなりますよね。嬉しい報告が出来るように頑張っていきたいと思います!!

(2023年3月24日)


第13回【ユニットケアの理想と現実5選】

ユニットケアとは自宅に近い環境を施設内で実現し、一人ひとりの個性や生活リズムに合わせてサポートしていくケアの事を言います。従来型は業務の流れに利用者様が合わせていましたが、ユニットケアは利用者様の流れにケアを合わせるイメージです。

家での暮らしをそのまま施設でも実現する事を目的としているため、従来型特養よりも比較的自由度は高いかなぁと感じています。ユニットケアっていいなと思う反面、人手が足りないと実現は難しいとも感じています。今回は理想と現実についてまとめました。

【1. 起きたい時間に起床する】

<理想>
・自然と目が覚めた時に起きて欲しい
・職員都合で無理に起こしたくない
・眠い日は遅くまで寝ていてもいい

施設でこんな朝を過ごせたらいいですよね。毎日食事だからと眠いところを無理やり起こされたり、食欲が無いのに無理に起こされ食べさせられたり…。ゆっくり余生を過ごしたいのに学生や社会人のように管理された生活ってしんどいですよね。

<現実>
・手が回らない
・朝ごはんが食べられない
・薬が飲めない
・昼夜逆転してしまう
・いつまでも寝ている

人手が足りていた施設でユニットケアを行っていた際は目が覚めた方から起床介助を行っており、眠っている方は9時とか11時とかまで寝ている方もいらっしゃいました。無理に起こすことは無く、目が覚めたかなぁ~と何度も部屋を伺い目が覚めたら起きて頂いていました。

食事は個人で冷凍出来るものを用意していただいていたので、例えばパンを解凍してコーヒーと一緒にお出ししていました。ご家族様の協力があってこそですが、もしも自宅にいたらきっとこんな生活を望むだろうなぁと思っていました。

どうやって理想を作っていったのかというと、まずは第一に職員確保!!職員が足りないと遅く起きる方のケアに手が回りません!!人手があるからこそフロアをもう1人の職員に任せて起床介助に行くことが出来ていました。職員が足りなかったら、いろんなリスクがある中フロアを空にすることは出来ません。

仮に職員の確保が出来たとしたら、次に行うのは他職種連携およびご家族様との連携です。ご本人様の望む暮らしを行う中で栄養価やご家族様負担が発生してくることがあります。その点をよく話し合い進めていきます。ご家族様の負担が厳しい時ももちろんあります!!

そんな時は朝食や朝食後薬を飲めなくても大丈夫か栄養士や看護師と相談していく必要があります。ユニットのお菓子や寒天ゼリーを作っておいて出すこともありました。ここは工夫が大事になってきます。ここで働いていた時はユニット管理の食パンがあったので何とかなっていました。

【2. 設えは本人希望】

<理想>
・自宅に居た頃のような配置にしたい
・本人が住みやすい環境にしたい
・自宅で使っていたものを施設でも使用したい
・自分の部屋と認識できる・安心できる環境にしたい

施設ってどうしてもどの部屋も同じ感じになってしまいますよね。部屋の作りからベッド、床頭台・棚等同じですよね。そうすると自分の部屋なのか他人の部屋なのかってなかなか分かりにくいです。認知症の方は混乱しやすくなります。

だからこそ自宅で済んでいた時のような配置で違和感なく生活して欲しいと思っていますが

<現実>
・転倒のリスクが出てくる配置になることがある
・部屋が狭くて理想のような配置に出来ない
・自宅で使用していた棚が痛んでいて持ってくるのが大変
・大きな家具の運搬が大変

自宅に住んでいた時を再現すると床にものが多い叉は荷物が多すぎて足の踏み場が無いなんてことがあります。足腰が丈夫であればいいのですが、足が上がりにくく小回りが難しい状態では転倒のリスクしかありません。転倒で骨折してしまう事もあるので本人と話し合って決めていく事が大切です。

設えで大切な事は、職員都合の配置ではなく利用者様の意思を尊重した配置にする事です!!職員の使い勝手も大事かもしれませんが、そこに住むのは利用者様です。受け答えが出来る利用者様であれば必ず本人の意思を尊重しながら行えるといいですね。

時々模様替えをしたくなる利用者様がいらっしゃり時間を作って手伝う事もしていました。自分も模様替えしたくなる時があるので気分転換にもなっていいなぁと思いますが、人手があってこそ出来る事だなぁと感じています。人手が無いと、残業しないと絶対に出来ないからです…。

出来たらこれは本当に理想ですが、ご家族様と一緒に模様替えが出来たら一番いいのかなぁなんて思う事もあります。引っ越しの時みたいに、家族団らんで過ごせる時間でもあるのかなぁと。おそらくご家族様も自分の仕事や家事などで忙しいので難しいとは思っています。

【3. 炊飯はユニット炊飯・とりわけ配膳】

<理想>
・家にいた頃のように炊き立てのご飯の香りを感じてほしい
・好きなものを好きなだけ食べて欲しい
・一緒に調理をしたい

朝目覚めたら“トントントン”とまな板の音。美味しいご飯やみそ汁の香りがしてくるのが理想。学生までの頃はそういう環境を感じていたためよくわかります。利用者様世代なら、朝は早起きして家族みんなで食事という生活だったと思われるためそれが良いとされています。

<現実>
・空間が広い為ご飯の香りやみそ汁の香りってしない。
・炊飯は常食、軟飯、お粥等いくつか炊かないといけない
・毎食炊くのは本当に大変
・時間がかかる
・栄養価が変わってくる
・調理に集中できない

自宅にいる事の炊飯ってだいたい1日1回で済みますが、介護施設の場合10人の大人数な為毎食炊飯しないとなりません。毎回2~3種炊いていたらそれだけで時間がかかってしまいます。炊き立ては美味しい事は重々承知していますが、結構負担になっています…。

炊き忘れたときはもう他のユニットや厨房を駆けずり回ってご飯をもらっていて、足りずに冷凍ご飯を出す事もありました。スイッチの入れ忘れや時々炊飯器の時間そのものがずれている事もありバタバタします。でも炊き立てを食べて欲しいという気持ちもあります!!

取り分け配膳はプレートに乗ってくる食事を利用者様の前に持って行き食べたい量を言ってもらいながらお皿に盛りつけます。そんなに食べないのに「もっと食べるよ。」と取る方も居れば、取り分けたとたんに食べてしまい、ご飯が届く前におかずが無くなってしまうなんて方も…。

自分で取った食事に対しての食事量を記録に残していくため多くとって残された方が、他の利用者様と比べたときに十分な量を食べていたとしても全量にならない事もあります。その方が普段どのくらいの量を食べているのかを知ることが大切です。

待てない方に関しては、取り分けが終わるまでお皿は職員の方で管理し、すべてそろってからお出しする等していました。待っている間に隣の方の食事に手を伸ばして食べてしまったなんてハプニングはつきものですね。配りながら盗食にも目をやらないといけないので忙しい…。

調理も調理が終わるまで集中できればいいですが、介護施設ってそんな事出来ないことの方が多いです!コールで呼ばれたり転倒や転落のリスクがあったり、ご家族様から話を受けたり等々調理に集中できないです!!人手が無いと難しいです。

味噌汁を作る時は食材を鍋に投入しタイマーをかけてその場を離れていました。煮えたら出しと味噌を入れて味見して終了。時間があれば利用者様に味見をして頂いていました。人手が充実している時は一緒に具材を投入するところから行っていましたが、毎回は無理でした!!

これを朝・昼・夕とやっていた施設は本当に人手があり、1人になる時間ってほとんどなかったです。1人で業務を回す施設の場合やりたくても出来ません。利用者様の対応やその他の業務に追われ、そんな中取り入れたらきっと食事の時間押しますね…。

【4. お風呂は好きな時間に入る】

<理想>
・自宅に居た頃のような時間に入ってもらいたい
・週2回に限らず入りたい時に入ってもらいたい

自宅で生活している時ってお風呂と言えば夕食前後ですよね。昼間に入るって温泉や銭湯に行く時ぐらいじゃないでしょうか?介護施設では午前中や昼間に入ることが当たり前になっていますが、入所されたばかりの方に「昼間になんて入らないわよ。お風呂は夜でしょ。」と言われたことがあります。

また「なんで毎日入れないの?お風呂に入ってからじゃないと眠れないでしょうよ。」と言われた時“確かに!!”と思ってしまいました。なんと説明したらいいかとても困ったのを覚えています。実現出来たらいいですよね…。

<現実>
・シフトを組めない
・週2回入るのでさえギリギリな時がある
・本人の体力の問題

本当は理想を叶えたいですが、現実は人手が多い日勤さんが居る時間が9-16時あたり。人手があった施設でも3人確保できる時間は13-16時まででした。夕食前後の時間は職員2人になることが多く、お風呂に人手を割くことが出来ませんでした。

夕食前後に職員2人も職員が充実していた施設での話で、人手が足りない施設はほとんど1人対応になっている事も少なくありません。週2回の入浴を回す事すらきついなぁと感じる事が多々あります…。週2回は入れていればそれ以上は難しいというのが本音…。

仮に人手があったとしても利用者様の希望の入浴時間に合わせたシフトを作るとなるとその前後のシフトも合わせ調整が結構難しくなってきます。また、入りたい日に体調が悪くなってしまったり、気が乗らなかったりして組んだ意味が無くなってしまう事もあります。

しかし、出来る事なら月に1回だけでもいいから希望の時間にゆっくり入って欲しいという気持ちはあります。いつか実現出来たらいいなぁと想像を膨らませております…。希望がかなえられる施設にするため人は職員何人必要なんでしょうね…。

【5. ユニット外や地域交流】

<理想>
・好きな時にでかけてほしい
・社会交流を通して出かける楽しみを感じてほしい
・施設や部屋の中にこもらず過ごしてほしい
・施設に居ても楽しい生活を送って欲しい

こんな理想の施設があったら素敵ですよね。ここ数年はコロナの関係で施設の外に出ることがとても難しく、ご家族様との面会でさえも満足に出来ませんでした。楽しみが一気に減った方も多かったのではないかと思います。 コロナ化が落ち着いてきたらまた再開しだすと思います。

<現実>
・付き添っている時間が確保できない
・交流の準備が大変
・職員が足りない
・費用がかかる

ユニットの外に行くという事はユニット職員又は行く先の職員の誰かが付き添っていないといけません。付き添わなくても大丈夫な方もいらっしゃいますが、送迎には職員が必要になります。送迎ぐらいと思うかもしれませんが、人手が足りない時は送迎ですら時間が無い…と感じてしまいます。

また、ボランティアで来てくださった方に任せきりになってしまう事も少なくありません。本当に申し訳ないなぁと感じていますが、現実問題付き添えない事もあります。また、クラブ活動をしていた施設では人手が足りない上に準備や片づけ等もあり、毎回無料残業なんてことも。

職員が確保できる時にやるのではなく業務として毎月やると言われてしまうと、利用者様に楽しみを提供したい気持ちはありますが、毎度毎度無料残業となれば職員のモチベーションは反比例してだだ下がりになりますし、やりたくないと反発の声も上がってきます。

人手があった施設に居た頃はその日に「今日人が居るから何かやりませんか?」とクッキングやドライブに行く事も多々ありました。こういう感じで出来たら一番いいなぁと思っています。やはり“人”の確保が重要だなぁと通感じています。

この施設に居た頃は利用者様の“夢”の実現にも力を入れていて、電車に乗って映画館に行ったり、ディズニーランド開園以来行っていないため行ってみたいという方へ行く準備をしたりもしていました。残念ながら体調の関係で行けませんでしたが、関わっていた時間も楽しかったです。

“ユニットケア”が出来たら本当に理想の施設になると感じていますが、それを遂行するためには“人材”の確保がとても大切です。人材が集まればある程度は理想を叶える事が出来ると思いますが、その理念を浸透させていく事も重要です。

“楽しい”“やりがいがある”と思えなければ積極的に行う職員ってなかなかいません。理想のケアが出来るように人材の確保とやりがいをもって仕事をしていけたらと思っています。いつかそんな施設で働きたいと思っています!!

(2023年3月15日)


第12回 “あきらめ”の思考 Part.2【“あきらめ”と“やらない”は異なる】

前回は【あきらめの思考Part1.燃え尽きないために完璧を求めない!】をまとめしたが、如何でしたでしょうか?今回はPart2.【“あきらめ”と“やらない”は異なる】についてまとめます。前述と後述では全く意味が異なってきますよね。私が感じた事について出来事を踏まえまとめてみました。

【1. “あきらめ”と“やらない”は信頼関係にも繋がってくる】

介護施設って慢性的に人手不足で、その中でやりくりしてなんとか業務をこなしていますよね。食事介助や排泄介助・入浴介助は人手が無いからと怠ったりやらなかったりするわけにはいきません。そんな中で“あきらめ”と“やらない”について感じた出来事です。

私が経験した職員がいない場面はユニット内で朝から夕方まで1人勤務をしたことです。隣の協力ユニットも夜勤者が遅番者出勤まで残業して、遅番者が来たら遅番者が一人…。一人勤務って結構ハード!!何かが遅れたらそのまま全部遅れ休憩が取れないなんてことも。

ここでは職員A,Bを例に“あきらめ”と“やらない”について比較していきたいと思います。朝から体調不良者やイレギュラーな事がたて手続きに起こっていた時の10時のお茶の時間。食事介助が必要な利用者様が5名。また食事開始が11時からの利用者様も数名いる状況。

こんな場合みなさんはどう乗り越えますか?5名の水分介助を行うと、飲み込みに時間のかかる方もいて1時間程度かかります。ここで“あきらめ”を選択したA職員は水分摂取が比較的出来る利用者様の介助を諦め、水分がなかなか摂れない利用者様を優先的に介助して11時まで対応しました。

一方“やらない”を選択したB職員。介助なんてする時間はないと自分に言い聞かせ誰一人としてお茶の介助をしませんでした。自分で飲める利用者様にも提供しませんでした。この選択が“あきらめ”と“やらない”の違いだと感じています。

A職員の場合は今出来る範囲の中でしっかりと状況判断をして対応していますが、B職員の場合ははなからお茶を提供するつもりがありません。この違いって結構重要で、人手が無い時にA職員かB職員かで利用者様のトータルの水分摂取量がかなり異なってきます!!

高齢者って水分を中々摂らない方が多く、知らないうちに脱水になっていることが少なくありません。脱水は大量不良を引き起こす原因に繋がります。そう考えると、今出来る範囲の中で優先順位を考え水分摂取が難しい方を先に対応できる事は凄い事だと思っています。

そして“あきらめ”を選択したA職員のようなタイプの方は10時のお茶が飲めなかった利用者様に関しては昼食時にずらして提供し、ご利用者様の“無理のない範囲”で飲めるように対応していることが多い印象です。一度に飲めない方も優先して10時に提供することを選択しています。

15時の時間はまだ夕食まで時間がある為介助して飲めることが多いですが、B職員の場合は15時のお茶は自分で飲める人だけ…。なぜなら介助に1時間かけられないと判断しているから。または比較的のめる方を介助して時間のかかる方は次のシフトの職員に任せる叉はそもそも作っていないか…。

そうなると1日の中での水分摂取の差がA職員とB職員で最大400ccにもなります。これって結構大きな差だと思っています。A職員とB職員に対する意識の違いも感じていて、A職員の場合“できななった”と話すことが多いですがB職員の場合は“出来ないよ”“ムリだよ”と話す事が多いなぁと感じています。

A職員とB職員、同じ環境の中での対応の違いは“信頼度”にも繋がってくると思っています。やれる範囲で頑張るという姿勢はリーダーや上司の立場からすると何かあったらA職員に任せたい!頼りたい!となります。考え方や対応の仕方って大事です!!

【2.“あきらめ”と“やらない”は対象が異なる】

【1.】で感じられたかもしれませんが“あきらめ”を選択するAタイプ職員の対象は“利用者様”ですが、“やらない”を選択するBタイプ職員の対象は“自分自身”だと感じています。利用者様が困らないように対応するか、自分自身が大変にならないように対応するか…。

この選択の違いの差って大きいですよね。Aタイプ職員の場合は苦労することが多いですが、その分沢山の経験を積んで学び、人としても職員としても“凄いなぁ”と思える方が多い印象を受けています。Bタイプ職員の場合は出来ない理由ばかり見つけようとしている印象があります。

介護って毎日同じことの繰り返しというわけではなく、利用者様の状況は常に異なる為臨機応変な対応やその場その場での判断が大切になってきます。介護に携わり始めの頃は何を優先したらいいのか、どう業務をこなしていけばいいのか分からずただただ時間に追われていました。

経験年数と共に何を優先したらいいのか、どう動いたら効率よく行くのかを考えられるようになり、ここまではやらなくはならないが、この部分は“あきらめる”しかないという事も判断できるようになりました。また、諦めてはいけない事に関しては他職種に助けを求める事も必要だと学びました。

Aタイプ職員は頑張っているからこそ周りも自然と助けてくれるようになり、周りを巻き込む力も凄いなぁと感じています。憧れの職員さんであり真似したい職員さんでもあります。行動を真似することも大切ですが、考え方を教えてもらい真似することがA職員に近づく近道だと感じています。

頑張りって周りの職員や利用者様・ご家族様も良く見ています。Aタイプ職員が多くなることは施設の信頼度にも繋がってくると感じています。Aタイプ職員を目指すことは容易ではないですが、近づけるように私も頑張っていきたいと思います。

【3. “あきらめ”ていい事と“あきらめてはいけない”事の判断をつけられる】

例えば入浴の回数は国の基準で週2回は実施しないといけないと決まっています。これは人手が無いからと諦めてはいけない事で、これを“無理だから”とあきらめてしまうと監査で引っかかる事になります。監査に引っかかるという事は指導が入るという事!これはまずいですよね!!

職員1人で入浴対応が出来る利用者様の場合はどうにかなることが多いですが、職員が2人必要になってくる入浴介助の場合はどうにもならない事もあります。そんな時は入浴を“あきらめ”ても清拭に切り替えて対応します。この切り替えが出来るかがとても重要です。

この切り替え・判断が出来る職員が少なくても各ユニットに最低1人は居て欲しいなぁと思っています。判断できない人ばかり集まっている職場は、監査が怖いですねぇ…。以前勤めていた職場では主任クラスがこの事を理解できておらず衝撃を受けました。

主任クラスが「人がいないんだもんしょうがないよね~。」とお気楽な事を言っていましたが、今年が初監査との事で、どうなった事でしょうねぇ~(笑)。考えただけでも怖いなぁ~と…。この施設で学んだことは最低でもリーダーや主任クラスはこの点しっかりと把握しならないという事です。

施設としてはしっかりと役職者に監査基準や法についての教育も行っていかなくてはならない事だと痛感しました。勿論、自分個人で学ぶ事も大切です。私もまだまだ法については把握しきれていない事が多いので、一緒に勉強していきましょう!!

今回は“あきらめ”と“やらない”事は異なるについてまとめてみました。どう伝えたらいいか悩みましたが、意味合いが上手く伝わりましたでしょうか?伝え方についてもっと学んでスキルアップしていきたいと思います!!

次回は【あきらめの思考Part3.あきらめてはいけない事】についてまとめます。介護をするにあたり、あきらめてはいけない事って結構ありますよね。先日私が所属している地域おむつアドバイザーの中で「見慣れてはいけない。当たり前だと思ってはいけない。」という言葉を耳にしました。

凄く胸に響いたとともに、これって“あきらめてはいけない事”にも繋がってくるなぁと感じました。是非Part3を楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。最後までご拝読ありがとうござました。

 

(2023年3月9日)


横浜介護求人センター
からのお知らせ



 まとめて読む


BLOG
介護業界



 あるある編

 実務編