第6回【職員のモチベーションを上げるために意識している事5選】

第6回【職員のモチベーションを上げるために意識している事5選】

介護職ってなりたくて就いた方、仕方がなく就いた方等モチベーションの差がとても大きい職業だと感じています。自分のモチベーションを上げるのは自分次第ですが、他人のモチベーションを上げること程難しい事は無いです。

無理やりあげようとしても簡単には上がりませんし、逆にもっとやる気をなくしてしまう可能性もあります。今回は私が意識して取り組んでいたことをまとめました。少しでも参考になれば幸いです。

【1. 楽しい雰囲気を作る】

無言が多かったり、ギスギスしたりした雰囲気で働くのと、楽しい雰囲気で働くのとであればどちらの方が楽しく仕事が出来ますか?私は楽しい雰囲気の方が活気のある職員が多い印象を受けています。お互い尊重し合って意見を言える環境があるからではないかと思っています。

逆に無言が多い、ギスギスしている、他の職員への不平・不満が多い雰囲気の施設は“話しても仕方がない”“楽しくない”“やる気が起きない”“誰かがやればいい”という考えになってしまうように感じていました。

さらにリーダー、主任クラスがえこひいきや口だけで何も変わらない、ハラスメントが酷い、命令する、人のミスには厳しい、犯人捜しをする、自分は楽をするという方の場合はもっと最悪で、誰も意見を言わなくなります。

実際にあったのですが、やる気のあった職員、気づきが多く率先して対応していた職員でさえもどんどんやらなくなってしまっていました。しまいにはもうここで働きたくないと退職へ。素敵な人材を手放してしまう環境が本当にもったいないと悔やみました。

雰囲気の作り方1つで職員のやる気を奪ってしまう事もあるんです!!意見を言わなくなってしまった職員が居た場合、早急に対処・改善が必要です!!

楽しい雰囲気、暗い雰囲気両方を経験してみて、楽しいとどんどんいろんなアイディアが浮かんで来ていることに気が付きました。お互いに“いいね!!”と肯定しあい、悩みも相談し合える環境を作れるように意識しています。

その雰囲気が最終的には利用者様へ還元されると感じています。しいては施設の評判にも繋がってきますよね。施設としてもそういう役職者を育てていく事がとても鍵になってくるのではないでしょうか。

【2. なんでもノートを活用する】

シフト制の仕事なので中々会って相談できない事ありますよね。ユニット型特養の場合、早番、日勤、遅番、夜勤が1人ずつの勤務となる為、1週間合わないなんてことも実際にあります。悩みを相談したいけれど、1週間後に相談だと遅い事もありますよね…。

それを解消するにはどうしたらいいか悩み考えついたのが“なんでもノート”です。気になること・こうしたらどうかなぁと思う事・困っている事等なんでも書いていいノートです。記入者は質問の下に( )を書き、みんなの意見をそこに書いてもらいます。皆の意見が出そろったら実行していきます。

リーダーの独断にならないようにみんなの意見を吸い取りたいという意図も入っています。ノートを活用するようになってから、自分以外の考え方や視点を知ることが出来て新たな発見や考えをもらえたので、本当に活用してよかったなと思っています。

ここで大切な事は“否定しない”事!例え「えぇ~それは…」と思ってしまったとしても「それは無いです。」や「危ないです。」等書くのはNG!!という取り決めをしました。そういう考え方、視点もあるのだと一度飲み込んでから自分の意見を書くようにしてもらっていました。

ノートの活用で得たことは他にもあります。初めの頃は文章を読んで自分なりの解釈をしてコメントを書いていましたが、実際はちょっとニュアンスが異なっていたりもっと考えが深かったりなんてこともありました。文章だけでは意図が読み切れていない、自分の解釈になっていたと気が付きました。

“こうだろう”と決めつけるのではなく、これで合ってるかな?と思ったら記入者に確認するようになりました。これは私だけでなく、他の職員も聞くようになっていたのですれ違いが減ったように感じました。

話せるときはもちろん面と向かって相談し合いますが、どうしても話をするまでに時間がかかってしまう場合はノートを活用するのもおススメです!!

ノートは他にも利用者様専用のノートも作成しました。会話やケアの中で知りえた情報をかけるようにしていました。

例えば
・落ち着かなくなった時、対応したらよかったよ
・歯磨きの時ここの部分にカスが溜まりやすいよ
・お風呂嫌がっていたけどこう話しかけたら入ってくれたよ
・ご飯の固さを変えたら食べられたよ
・お墓参りに行きたいって話していたよ 等々。

利用者様との信頼関係の中で得られる情報って結構多く、情報共有出来たらいいのになぁと思っていました。自分1人だけ知っているよりもユニット職員間で情報を共有することでさらに良いケアを提供することが出来るようになると感じています。

新人さん教育の場合も今日は何を重点的に教えたのか、誰のケアは大丈夫そうで誰のケアはもう少し繰り返し行った方がいいのか、本人がどんなケアを不安がっていたのか等情報を共有することによって独り立ちの時までに不安を少しでも解消できるような対応が出来ます。

新人さんとチューター(教育係)で交換ノートをしていた人もいました。今はLINEでやり取りする人も多いかもしれませんが…。個人情報が漏洩しないように注意することが必要ですね!!

【3. 相談しやすい雰囲気作り】

相談するとき、相談しやすい上司としにくい上司だったらどちらの方に相談しますか?また、相談したことに対し真剣に向き合ってくれる上司と口だけで何も変わらない上司ではどちらに相談したいですか?話しやすくて真剣に向き合ってくれる上司と選ぶ方が多いのではないでしょうか?

私も相談するなら話しやすくて真剣に向き合ってくれる上司を選んで相談します。なぜならストレスがかからないからです。相談したい程悩んでいる時に話を聞いてくれない、聞いても口だけの人だとさらにストレスがかかります。

それを繰り返していくうちに“〇〇(上司)さんに相談しても仕方がない…”という考えになり、だんだんと何も相談しないようになっていきます。相談されなくなったなぁと思った方、信頼が失われている可能性が高いですよ!!

どんなに形を繕っても、話を聞いている素振りをしても相談者は相手が形だけ、聞いているだけであることが 分かります!感じます!そして一番まずいのは相談内容を他者にべらべらと話してしまう方です。こういう方って「Aさんがこういう事で悩んでたよ。」と本人に言いがちなのでたちが悪いです。

上司がこういう方の場合、口が裂けても相談しません。もっと関係性が悪くなるからです。役職者の方には重点的に相談援助の研修をしっかりと行ってもらう必要があると感じています。

嫌な思いをした分、話を聞く事・守秘義務・否定しない事を意識しています。とても難しく悩むことも多いですが、伝え方や言葉の選び方、相談する相手を選ぶ事に時間をかけるようになりました。

【4. やりたい事を叶える】

リーダーになると独断だったり、自分のやりたいことを押し付けたりしてしまう事ありませんか?私がリーダーになりたての頃は自分の理想を同じユニットの職員に押し付けてしまっていました。その時は考える事が出来なかったのですが、今となっては本当に反省しています。

ユニットはリーダーの考えを反映させる場所ではなく、みんなで作り上げていくものと思ってからは職員のやりたい事も積極的に取り入れるようにしました。利用者様の夢の実現はやっていましたが、そこに職員の夢を加える形です。

毎月1人、職員の夢をかなえられるようにローテーションを組み、企画を立ててもらう。不安な事や悩みがあれば相談に乗りサポートするようにしました。ドライブに連れて行ってあげたい・利用者様個人の夢を実現したい・季節の行事を行いたい・銭湯に行きたい等様々。

私も一緒に企画に加わらせてもらいましたが、どれもこれも楽しそうで、なにより担当職員が楽しそうなに企画を立てている事が嬉しかったです。任せて終わりではなく是非一緒にやり遂げましょう。自分の引き出しも多くなります!!

【5. 成功体験を作る】

4.と関わってきますが、どんどんチャレンジしてもらう事で成功体験を作っていきます。成功体験が増えていくとやる気アップにつながると考えています。成功体験を積むことでもっと他にもこれを企画したいという流れを作れたらいいですよね。

勿論失敗はつきものです。そこで突き放してしまっては自信を無くしてしまうので、失敗は次同じ失敗をしなうようにする為に勉強をしたことととらえることが重要です。また、リーダーのフォローも足りなかったと反省しています。

企画した職員と一緒に自分も次はこうしてミスを回避しようとなるのでお互いに成長できます!!

職員のモチベーションが上がるとどんどんユニットや施設内が活気づいていきます。楽しい、やりがいのある施設には人は自然と集まってきます。わかっていてもなかなか実践していく事って難しいですが、そのくらいの影響を及ぼせるほど私自身が持っともっと楽しんで仕事をしたいと思います。



プロフィール

介護の学校を卒業し、介護福祉士として働き始めました。

介護福祉士歴14年で、26歳の時に、半年間ベトナムでの施設ボランティアを経験しました。

介護施設は現在で5社目で、今はリーダーとして働かせていただいています。

身長150cm台の小柄な介護士として

Instagramでは介護をする方へ少しでも役に立てるような発信をする活動をしています。

「今日が1番若い日」を心がけて、お年寄りに接しています。

介護士歴12年目、リーダー歴約10年です。


★ご興味ある方は直接LINEにメッセージ下さい!
弊社担当よりご連絡いたします。

友だち追加

(2022年12月1日)

横浜介護求人センター
からのお知らせ



 まとめて読む


BLOG
介護業界



 あるある編

 実務編