第9回【排泄あるある Part2】
前回も排泄あるあるをまとめましたが、共感される方が多く反響があったため今回は前回とは異なる排泄あるあるPart2をまとめました。今回も楽しんでみて頂けたら嬉しいです。
Contents
【1. 横を向いた時に排尿が出る】
パッド交換をする際、排尿が出ていないことを確認し横を向いた際にも関わらず“チョロチョロ~”や“ジャァー”っと勢いよく出てしまう事があります。綺麗に出来ていたと思った矢先、“あぁ~”と叫びたくなります!!
排尿汚染で着替えをしなくてはならなかったり、シーツを全部交換しなくてはならなかったり…。時間がかかりますし、冬場なんて利用者様に寒い思いをさせてしまう為申し訳なく思ってしまいます。
横を向く際、パッドも一緒に向く側に曲げると防ぐことが出来る時もありますが、男性利用者様の場合はパッドを曲げても陰部にパッドが当たらなければ、排尿がパッドに吸収されない事が多いです。その時は横を向く際パッドを向く側に1枚横に当てるようにしています。
横を向くと排尿が出やすい方は大抵同じ利用者様なので、交換の際は確認しながら横を向く時間を短くするように意識して行っています。また、女性利用者様の場合はお腹を少し押すと排尿が出ることがあるので、仰向けの時点である程度出していただいてから横を向いて頂くようにしています。
【2. おむつが破ける】
テープ型おむつやパッドの調整をする為に引っ張った際に破けた事ありませんか?テープを止めたら終わりという段階の時に“ビリッ”と破けると“うわぁ~やってしまったぁ~”とがっかりしてしまいます。
テープ型おむつやパッドは縦の引っ張りには強いですが、横の引っ張りには弱い性質があるため簡単に破けてしまいます。微調整の為に引っ張るにしても利用者様の体が乗っている為余計に破けやすくなりますよね…。
横を向いて新しいパッドに交換する際はお尻の中心にしっかり当たっているか確認・調整するようにしています。この時にしっかりできないと利用者様を何度も左右にゴロンゴロンと向けなくてはならず負担になってしまうので気をつけたいポイントです。
急いでいる場合でも引っ張って破いてしまっては余計に時間がかかる為、焦らず引っ張らず交換していきたいものです。
【3. ズボンを下した途端に排尿】
トイレを我慢しているわけではない時でも、ズボンを下したと同時に排尿が出てしまう利用者様いますよね!!パンツやパンツ型おむつが汚れてしまったり、床に垂れてしまったり、手で受け取ってしまったりしたこともあります(泣)“あぁ~!”っと口に出てしまう事も…。
これも出やすい利用者様はある程度分かる為、座る直前までパッドを外さないように尿道口に当てるようにして下すようにしています。これだけで衣類やパンツ型おむつなどが汚れる事が大分減りましたので、お試しください!!
【4. 陰部を掻いてパッドがずれる】
綺麗にパッドを当てていたはずが次の排泄介助に入った時に丸まっていたりずれていたりすることがあります。大抵こういう時は手が陰部に入っていて無意識のうちに本人が陰部を掻きむしりパッドがずれてしまう事が多いです。
陰部が痒い時は陰部洗浄を行ったり、排泄介助の回数を増やしたりするなどして清潔を保持する事が大切ですが、すぐには治らないのでそれまでは失禁の対策に頭を悩ますことが多いです…。テープ型おむつを使用しても上手にテープを外している事も多く失禁していない時は“良かったぁ~”と思ってしまいます。
陰部洗浄ですが、回数を増やしたり石鹸を使ったりすればいいのかというと逆効果になることもあります。陰部洗浄回数が多いと常在菌まで洗い流してしまい陰部が乾燥してしまったり、感染症にかかりやすくなってしまったりします。
石鹸も手洗い石鹸やボディーソープを使用すると洗浄成分が強すぎてしまいこれまた常在菌を減らしてしまったり乾燥してしまったりします。また、石鹸を綺麗に洗い流せない場合、石鹸カスが陰部についたままになる為逆に痒みを誘発する可能性があります。
陰部洗浄をする際はデリケートゾーン専用の物を使用し、1日1回ないし2回までにしましょう!!洗い流す必要の無いお湯に数滴混ぜて使用する陰部洗浄用の物がおススメです!!臭いも軽減されましたよ。
【5. 衣類についた尿臭が取れない】
尿臭ってアンモニアの臭いがきつく、普通の洗濯洗剤では取れないですよね!!以前排泄介助を全く手伝わせていただけない利用者様がいらっしゃいました。トイレにも行かれず、尿臭の臭いがきつく漏れている事はわかっていました。
お風呂もとても嫌がる利用者様で短時間勝負。脱いだ衣類も洗濯されるのが嫌で浴槽に居られる数分の間に新しい物に一式交換しておかないとまた臭いのついた衣類を着る事になってしまっていました。週2回しかパンツ型おむつを交換することが出来ず、どうしたらいいか本当に悩みの種でした。
衣類も尿を吸ってアンモニアの臭いがきつく、ワイドハイターを使用しても何度洗濯しても臭いが取れませんでした。他利用者様からも臭いのクレームがあり、つけ置きや洗濯洗剤やワイドハイターを多めに入れてみる等あの手この手を使いましたがそれでも全く効果がありませんでした…。
部屋の中も尿臭がきつく、“ウッ”となるほどでした。そんな時、尿臭に特化した洗剤が発売されたと知り早速使ってみるとあれだけ悩んでいた尿臭が1度の洗濯でしなくなった時は皆で感激したほどです!!それは“アタック消臭ストロング”です。
発売された当初、どこのドラッグストアに行っても店舗に置いておらず探し回った記憶があります。ネットでしか購入できませんでしたが、買って良かったと思いました。初めは施設費でお試しとして購入し、効果があった事を確認してからご家族様に個人購入してもいいか相談して購入していました。
在宅介護をされいらっしゃる方でも尿臭の悩みを抱えていらっしゃる方が多く、本当にうれしい事だと思いました。今では多くの店舗に置いてあるので需要も多いのだなぁと感じています。また、尿臭に特化した洗剤もこれ以降に発売されており嬉しく思っています。
【6. 機嫌が悪いなぁと思ったら便秘だった】
いつもは穏やかな利用者様がイライラしているなぁと思っていたら、お通じが3日以上出ていなかったなんて事ありませんか?初めはたまたまかなぁ~なんて思っていましたが、毎回排便が3日出ないあたりからイライラし始め、お通じが出るといつもの穏やかな利用者様に戻るなんて事も!!
これって結構大事な観察ポイントで、こうなる率が高い場合は看護師に相談して下剤の調整や水分量の見直し等を行うようにしています。なるべくならばイライラし始める前に自然に出るのがいいですよね!お腹のマッサージや力む練習など看護師やOT,PTも巻き込んで解決できるようにしています。
【7. ピコスルファートや浣腸後入るのが遅くなり大失禁】
お通じがしばらくでない場合、看護師指示にてピコスルファートやグリセリン浣腸を行う事があります。対応してすぐには出ないため時間をおいて対応しますが、その間に他利用者様の介助に追われていると“あっ!忘れてた!”と急いで部屋に向かいます。
向かった時にはすでにおそし!部屋中に便臭が広がっている事が…。“やってしまったぁ~”と陰部洗浄ボトルに着替え、シーツなどを用意しいざ布団を開くとお尻から背中にかけて茶色い海になっているなんてことも!!利用者様に申し訳ない気持ちとどのくらいで終わるか焦る気持ちでいっぱいになります。
この状態を夜勤者に対応してもらうのは申し訳ないので、なるべく朝に下剤を内服し日中に出るような感じにしています。出る時間は下剤を追加してから何時ごろに出るかを分析し逆算して内服しています。
【8. パッド交換しようと扉を開けると空っぽ】
パッド交換をしようと思い、トイレの棚を開けると使いたいパッドが空になっていると“ウワァ~”と思ってしまいます。離れられる方の場合はまだいいですが、そばを離れられない方の場合は“終わった…”と内心思います。別のバッドで代替えしますが、気が気ではないです…。
なるべくなら次の人が困らないようにある程度補充しておいて頂けると嬉しいですよね。忙しいのはわかってしますが、これが出来る職員さんは素敵です!!私自身もパッドの枚数を気にして足りなそうな場合はトイレにお連れする前にパッドを持ってトイレにお連れするようにしています。
【9. 便にあたりやすい職員がいる】
不思議なのですが、この職員さんの時は皆お通じがでる叉はいつも便意弄りの時にあたるなんて方いませんか?何故か当たる率が異常に多い方がいらっしゃるんですよね!!本人も分かっているため、排便が出ない日が続いてくると“当たるわ”と思ってくるそうです。
毎回便コネの時に当たる職員さんには申し訳ない気持ちになってしまいます。日中に何とか出していただこうと頑張るもそう簡単にいかないのが現実です。排便コントロールってすごく難しいなぁと感じています。これを対処できるようになったら凄い事ですよね!!
排便あるあるPart2はいかがだったでしょうか?介護の仕事や在宅介護をされている方ならばいくつか共感できる内容だったのではないでしょうか?排泄ケアってすごく奥が深いですよね。地域おむつアドバイザーとして活動するようになりましたが、まだまだ難しい問題だらけです。
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(2023年1月17日)