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第6回【職員のモチベーションを上げるために意識している事5選】

介護職ってなりたくて就いた方、仕方がなく就いた方等モチベーションの差がとても大きい職業だと感じています。自分のモチベーションを上げるのは自分次第ですが、他人のモチベーションを上げること程難しい事は無いです。

無理やりあげようとしても簡単には上がりませんし、逆にもっとやる気をなくしてしまう可能性もあります。今回は私が意識して取り組んでいたことをまとめました。少しでも参考になれば幸いです。

【1. 楽しい雰囲気を作る】

無言が多かったり、ギスギスしたりした雰囲気で働くのと、楽しい雰囲気で働くのとであればどちらの方が楽しく仕事が出来ますか?私は楽しい雰囲気の方が活気のある職員が多い印象を受けています。お互い尊重し合って意見を言える環境があるからではないかと思っています。

逆に無言が多い、ギスギスしている、他の職員への不平・不満が多い雰囲気の施設は“話しても仕方がない”“楽しくない”“やる気が起きない”“誰かがやればいい”という考えになってしまうように感じていました。

さらにリーダー、主任クラスがえこひいきや口だけで何も変わらない、ハラスメントが酷い、命令する、人のミスには厳しい、犯人捜しをする、自分は楽をするという方の場合はもっと最悪で、誰も意見を言わなくなります。

実際にあったのですが、やる気のあった職員、気づきが多く率先して対応していた職員でさえもどんどんやらなくなってしまっていました。しまいにはもうここで働きたくないと退職へ。素敵な人材を手放してしまう環境が本当にもったいないと悔やみました。

雰囲気の作り方1つで職員のやる気を奪ってしまう事もあるんです!!意見を言わなくなってしまった職員が居た場合、早急に対処・改善が必要です!!

楽しい雰囲気、暗い雰囲気両方を経験してみて、楽しいとどんどんいろんなアイディアが浮かんで来ていることに気が付きました。お互いに“いいね!!”と肯定しあい、悩みも相談し合える環境を作れるように意識しています。

その雰囲気が最終的には利用者様へ還元されると感じています。しいては施設の評判にも繋がってきますよね。施設としてもそういう役職者を育てていく事がとても鍵になってくるのではないでしょうか。

【2. なんでもノートを活用する】

シフト制の仕事なので中々会って相談できない事ありますよね。ユニット型特養の場合、早番、日勤、遅番、夜勤が1人ずつの勤務となる為、1週間合わないなんてことも実際にあります。悩みを相談したいけれど、1週間後に相談だと遅い事もありますよね…。

それを解消するにはどうしたらいいか悩み考えついたのが“なんでもノート”です。気になること・こうしたらどうかなぁと思う事・困っている事等なんでも書いていいノートです。記入者は質問の下に( )を書き、みんなの意見をそこに書いてもらいます。皆の意見が出そろったら実行していきます。

リーダーの独断にならないようにみんなの意見を吸い取りたいという意図も入っています。ノートを活用するようになってから、自分以外の考え方や視点を知ることが出来て新たな発見や考えをもらえたので、本当に活用してよかったなと思っています。

ここで大切な事は“否定しない”事!例え「えぇ~それは…」と思ってしまったとしても「それは無いです。」や「危ないです。」等書くのはNG!!という取り決めをしました。そういう考え方、視点もあるのだと一度飲み込んでから自分の意見を書くようにしてもらっていました。

ノートの活用で得たことは他にもあります。初めの頃は文章を読んで自分なりの解釈をしてコメントを書いていましたが、実際はちょっとニュアンスが異なっていたりもっと考えが深かったりなんてこともありました。文章だけでは意図が読み切れていない、自分の解釈になっていたと気が付きました。

“こうだろう”と決めつけるのではなく、これで合ってるかな?と思ったら記入者に確認するようになりました。これは私だけでなく、他の職員も聞くようになっていたのですれ違いが減ったように感じました。

話せるときはもちろん面と向かって相談し合いますが、どうしても話をするまでに時間がかかってしまう場合はノートを活用するのもおススメです!!

ノートは他にも利用者様専用のノートも作成しました。会話やケアの中で知りえた情報をかけるようにしていました。

例えば
・落ち着かなくなった時、対応したらよかったよ
・歯磨きの時ここの部分にカスが溜まりやすいよ
・お風呂嫌がっていたけどこう話しかけたら入ってくれたよ
・ご飯の固さを変えたら食べられたよ
・お墓参りに行きたいって話していたよ 等々。

利用者様との信頼関係の中で得られる情報って結構多く、情報共有出来たらいいのになぁと思っていました。自分1人だけ知っているよりもユニット職員間で情報を共有することでさらに良いケアを提供することが出来るようになると感じています。

新人さん教育の場合も今日は何を重点的に教えたのか、誰のケアは大丈夫そうで誰のケアはもう少し繰り返し行った方がいいのか、本人がどんなケアを不安がっていたのか等情報を共有することによって独り立ちの時までに不安を少しでも解消できるような対応が出来ます。

新人さんとチューター(教育係)で交換ノートをしていた人もいました。今はLINEでやり取りする人も多いかもしれませんが…。個人情報が漏洩しないように注意することが必要ですね!!

【3. 相談しやすい雰囲気作り】

相談するとき、相談しやすい上司としにくい上司だったらどちらの方に相談しますか?また、相談したことに対し真剣に向き合ってくれる上司と口だけで何も変わらない上司ではどちらに相談したいですか?話しやすくて真剣に向き合ってくれる上司と選ぶ方が多いのではないでしょうか?

私も相談するなら話しやすくて真剣に向き合ってくれる上司を選んで相談します。なぜならストレスがかからないからです。相談したい程悩んでいる時に話を聞いてくれない、聞いても口だけの人だとさらにストレスがかかります。

それを繰り返していくうちに“〇〇(上司)さんに相談しても仕方がない…”という考えになり、だんだんと何も相談しないようになっていきます。相談されなくなったなぁと思った方、信頼が失われている可能性が高いですよ!!

どんなに形を繕っても、話を聞いている素振りをしても相談者は相手が形だけ、聞いているだけであることが 分かります!感じます!そして一番まずいのは相談内容を他者にべらべらと話してしまう方です。こういう方って「Aさんがこういう事で悩んでたよ。」と本人に言いがちなのでたちが悪いです。

上司がこういう方の場合、口が裂けても相談しません。もっと関係性が悪くなるからです。役職者の方には重点的に相談援助の研修をしっかりと行ってもらう必要があると感じています。

嫌な思いをした分、話を聞く事・守秘義務・否定しない事を意識しています。とても難しく悩むことも多いですが、伝え方や言葉の選び方、相談する相手を選ぶ事に時間をかけるようになりました。

【4. やりたい事を叶える】

リーダーになると独断だったり、自分のやりたいことを押し付けたりしてしまう事ありませんか?私がリーダーになりたての頃は自分の理想を同じユニットの職員に押し付けてしまっていました。その時は考える事が出来なかったのですが、今となっては本当に反省しています。

ユニットはリーダーの考えを反映させる場所ではなく、みんなで作り上げていくものと思ってからは職員のやりたい事も積極的に取り入れるようにしました。利用者様の夢の実現はやっていましたが、そこに職員の夢を加える形です。

毎月1人、職員の夢をかなえられるようにローテーションを組み、企画を立ててもらう。不安な事や悩みがあれば相談に乗りサポートするようにしました。ドライブに連れて行ってあげたい・利用者様個人の夢を実現したい・季節の行事を行いたい・銭湯に行きたい等様々。

私も一緒に企画に加わらせてもらいましたが、どれもこれも楽しそうで、なにより担当職員が楽しそうなに企画を立てている事が嬉しかったです。任せて終わりではなく是非一緒にやり遂げましょう。自分の引き出しも多くなります!!

【5. 成功体験を作る】

4.と関わってきますが、どんどんチャレンジしてもらう事で成功体験を作っていきます。成功体験が増えていくとやる気アップにつながると考えています。成功体験を積むことでもっと他にもこれを企画したいという流れを作れたらいいですよね。

勿論失敗はつきものです。そこで突き放してしまっては自信を無くしてしまうので、失敗は次同じ失敗をしなうようにする為に勉強をしたことととらえることが重要です。また、リーダーのフォローも足りなかったと反省しています。

企画した職員と一緒に自分も次はこうしてミスを回避しようとなるのでお互いに成長できます!!

職員のモチベーションが上がるとどんどんユニットや施設内が活気づいていきます。楽しい、やりがいのある施設には人は自然と集まってきます。わかっていてもなかなか実践していく事って難しいですが、そのくらいの影響を及ぼせるほど私自身が持っともっと楽しんで仕事をしたいと思います。

 

(2022年12月1日)


第6回【ショートステイあるある】

ショートステイって入所されている方よりも意思疎通が出来て楽しそうだなぁという印象ありませんか?私も経験しなかった時はそう思っていましたが、実際にやってみるとホント大変でした…。勿論やりがいもありましたが、入所の方とはサービスの考え方も違うので難しいなぁと思うことも。

毎日メンバーが入れ替わり立ち代わりするので、その日によって席の配置を考えなければならなかったり、部屋も変えた方がいいとなれば居室移動をしたりすることも。入所と退所が多く1日でほとんどの方が入れ替わる日もありました。

シーツ交換・居室掃除・荷物チェック・連絡帳作成等々行うとこは多く、人手が足りないと思うことが何度もありました。荷物間違いや忘れのミスはご家族様との信頼関係にかかわってくるためミスは許されません。紛失なんてあったらもう焦って職員総出で探し回っていました。

逆に綺麗に衣類や荷物をまとめて返却できるとご家族様からも感謝され信頼度も上がるなぁと感じました。汚れているジップロックを持って来られた場合、綺麗な物と交換する。ケースが汚れていたら綺麗にして返却する等ちょっとしたことかもしれませんが意識していました。

今回はショートステイあるあるをまとめました。ショートステイ勤務の皆さん、共感できることが多いのではないでしょうか?また、ショートステイ勤務が気になっている方、ご家族様はこんなことがあるのかぁと思っていただけましたら幸いです。

【1.利用を嫌がる利用者様を説得するのが難しい】

利用日当日。お迎え時間にお宅に到着し“ピンポ~ン”と玄関チャイムを鳴らします。出てきてくださるも職員を見て「何ですか?今日は行きませんよ。」と嫌がる方がいらっしゃいます。“用事がある”“体調が悪い”等理由は様々です。

時折ご家族様と言い合いされてしまう方もいらっしゃいます。何とか説得してお連れしますが、施設に到着すると嫌がっていたことなんて忘れ楽しそうに過ごされる事多いです。まれに、車から降りないなんて方もいらっしゃいます。

送迎する職員も無理やりはお連れしたくないのが本音。やはり日々慣れ親しんでいる自宅で過ごされた方が落ち着いて過ごすことが出来ると思います。しかしご家族様の都合やご利用者様と離れることでご家族様がリフレッシュできる時間を作るという現実問題も理解しているので葛藤を抱くことも。

施設に行きたくないという気持ちを抱かせてしまっている問題を解決しようという事で、施設に行きたくなる・泊まりたくなるようなサービスを提供できるように日夜努力しています!!レクや趣味に没頭できるなど嗜好を把握してなるべく準備できるようにしています。

【2.帰宅願望が強い方の対応が大変】

泊まりと伝えると行かないとなってしまうため、日帰りと言われたりデイサービスと言われたり言葉巧みに連れてこられる方が…。日が暮れる夕方頃になると「もう帰ります。」とデイサービスと思い、荷物をまとめだし落ち着かなくなる方いらっしゃいますよね。

自分で歩ける方が多い為、玄関まで行かれデイサービスのご利用者様に混じり外に行かれてしまう方も!!夕方って退所の準備に追われたり、退勤する職員もいて目が離れてしまう時間帯でもあり、気が付いたらいなくなっているなんてことがあります。

「今日はお泊りなんです。」とお伝えしても「何言ってるんだ!今日は帰るんだ。泊まらない。」と怒りだしてしまう方もいらっしゃり、職員が1対1で対応しなくてはいけないなんて結構あります。

どういったら納得してくださるかご利用の度に声掛けを変えてみたり、対応を変えてみたりして探ります。安心できる自宅に帰りたい気持ちは痛い程良くわかります。無下に引き留めるのではなく、どうしたら“納得”して頂けるのかを考えることが大切だと感じています。

ご家族様に急用が出来てしまった。お風呂が壊れてしまった。水漏れが…。ご家族様から連絡があり、1泊止めていただきたいとお願いされたこと、荷物を先ほどお預かりしてお部屋を用意した旨お伝えし、明日帰れるということが一番納得していただけていました。

初めから泊りの予定ではなく、急遽仕方なくというところがミソですね。もちろんこんなことでは納得されない方もいらっしゃいます。実例は前回アップした“落ち着かない利用者様が落ち着いた対応”をご覧ください。

日々いろんなアイディアを出して試す力が身についたと思います。

【3.緊急ショートステイ利用がある】

何度か経験していますが、ホントに緊急で来られます。道路で徘徊されているところを警察官が保護したが、個人情報が分かるものを携帯しておらず分からない状態で来られる方、介助をされているご家族様が救急搬送などで家に一人になってしまう方、虐待の疑いで保護された方など理由は様々です。

個人情報が全くない状況で利用される事が多く、手探りで情報を集めて対応します。食事・薬・排泄・着替え・夜間の様子など事細かに情報を集め次の職員へと繋いでいきます。食事に関しても嫌いな物・食形態も観察します。

ケア事態を嫌がる方、帰りたいと施設から出ていこうとされる方、怒ってしまう方もいます。一人では手が回らない場合相談員やケアマネージャーが手伝ってくれる場合もあります。ショートステイは臨機応変に動ける・観察力がある職員でないと働くことは難しいなぁと感じました。

【4.荷物チェックが大変】

1泊しかしないのに何か月分の荷物ですか?と驚くような程の量を持って来られる方・洗濯してますか?と思ってしまう程汚れや臭いがきつい衣類ばかりの方、カビが沢山生えている歯ブラシやコップ等を持って来られる方等本当に驚くことが多いです。

また、収集癖がある方は他利用者様の物や施設の備品をカバンの中にしまっている事もあります。こっそりと回収しますが、帰る直前にも再度確認する必要がある等情報共有が大切になってきます。

利用者様によっては荷物チェックを嫌がる方もいらっしゃいます。その時はリビングで過ごしていただいている時に、探偵のようにスピーディーに荷物チェックを行っています。

衣類が多い場合は必要分だけカバンから引き出しにしまいその分だけチェックする・汚れが目立つ服の場合は全部洗濯して返却する。自分で管理できない方の場合はユニットでお預かりして管理するなど本当に1人1人細かく対応が異なるので覚えるまでが大変でした。

退所前の荷物チェックでは汚れや水気は切れているか確認し、濡れた状態で返却しない。入っていた袋に戻して返却する等なるべく元の状態に戻すように意識していました。写真で見えるようにしていると分かりやすかったです。

【5.利用者様同士の人間関係が複雑】

ショートステイってご近所さん同士でご利用されることがあります。またはご近所ではないけれど知っている間柄な事も…。たまたま同じ曜日利用の場合、“あの方とは同じ車にならないようにして欲しい”や“同じテーブルにはしないで欲しい”等細かい要望を受けることがあります。

特に難しいなぁと感じた事はAさんはBさんの隣の席で過ごしたいと思っているが、BさんはAさんが苦手なので隣同士にはしないで欲しいという要望です。どちらの要望も叶えることは難しいケースです。

その場合はBさんには同じテーブルになることを妥協していただき、Aさんには席が離れてしまうことを妥協していただくようにしました。Aさんの性格が強く、無理やり隣になろうとされることもありましたが、その時は職員がそっとフォローするようにしていました。難しいなぁと感じる出来事でした。

また、男性利用者様が近くにいると落ち着かれる女性利用者様、女性の隣だと距離が近くなってしまう男性利用者様など組み合わせを考えるのが毎回難しいなぁと思っていました。一人席希望の方もいらっしゃるのでスペースの問題もあり妥協していただきながら対応していました…。

また、中には「ここは私の席なのになんであなたが座っているのよ!」と怒ってしまう方もいらっしゃいます。ショートステイの場合ほぼ毎日席が変わるなんて当たり前にあります。その方の好み等を把握しながらトラブルにならないように対応するのってホントに大変ですよね。

ショートステイ勤務の皆様、デイサービスの職員さんも大変だなぁと感じています。私も体験してみて大変さが良くわかりました。いろんな分野を体験して学んでいきたいなぁと感じた経験でした。同じ高齢者介護でも業態が異なるだけで全く違うサービスになりますよね!!介護って奥が深いですね!!

(2022年11月24日)


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(2022年11月17日)


第5回【落ち着かない利用者様が落ち着いた対応3例】

ショートステイやデイサービス、施設入所などを利用する際、認知症の症状によっては知らない所(施設)に急に連れてこられて混乱してしまう事ってありますよね。家に帰りたいと思う事は当たり前の事なのですが、仕事をする上では対応が難しいなぁと感じる事もあります。

皆さんも経験した事があるのではないでしょうか。今回は事例を元にどうやって対応して落ち着くようになったのかを説明いたします。少しでもお役に立てれば嬉しいです。

【事例1】

新規ショートステイ利用者A様。着替えや食事等は自立。お風呂は嫌い。家は自営業をされており、こんな所(施設)でのんびりしている場合じゃない、家に帰らなくちゃいけないと施設から出ていこうとされる方。昼夜の感覚が無く、常時離施のリスクあり。力が強く、職員を押し倒す程。

ご家庭の事情でショートステイを利用されることに。以前は他のショートステイを利用されていたとのことですが全く落ち着かず利用を断られてしまい、ここの施設を利用されることになりました。

施設に来られる時は嫌がる事もなく来られますが、ユニットに到着し数分すると「こんな所に居られない。家に帰って仕事をしなくちゃいけないんですよ。私がお店に立たないといけないのにゆっくりしている場合じゃないです。」と落ち着かなくなられていました。

お店はご家族様で行っているため少し休んで欲しいと施設に来られているとお伝えしても「そんなこと言っている場合じゃないんですよ。」とお店が心配でならないご様子でした。お風呂も「入っている場合じゃないですよ。」や「家で毎日入ってるんだからこんなところで入らなくていいですよ。」と頑なに嫌がっていました。

無理に入って頂くと余計嫌な思いが強くなってしまうため、しばらくは嫌がったら入らないという事で対応することに。夕方になると「こんな時間だから家に帰らなくちゃ。」とさらにソワソワしてしまい、夕食も手につかない程でした。

泊まりである事、家には帰ることが出来ないという事を伝えがちですが逆効果になると思いその言葉は使わないようにしました。では何をしたか…

①一緒に納得が行くまで散歩する。

②疲れたころに部屋に戻り、部屋を用意したので休んでいってほしいと伝えるようにした。

③ご家族様に急用が出来ていしまい、遠出していて帰ってこられないため今晩は泊って行って欲しいと連絡があったと伝える。

④男性職員に協力を依頼しPHSで旦那様のふりをして話をしてもらう。

等です。

①一緒に納得が行くまで散歩する。

家に帰りたい気持ちは痛い程伝わってきました。歩いてでも家に帰ると話されるときは荷物と靴を持ち施設の外まで散歩するようにしていました。道が分かれば一緒に疲れて休まれるまで歩くつもりでいましたが、施設を出るとそこは見慣れない風景。「あれこっちかな?あっちなか?」と自分で思う方に歩かれていました。納得が行くまで一緒に歩き「ダメだ。もう疲れた。休む。」と話された時に施設に戻り玄関の椅子で小休憩。再度変えるか尋ねると「疲れて歩けない。」と話されることが多い為お部屋にお連れしていました。

②疲れた頃に部屋に戻り、部屋を用意したので休んでいってほしいと伝える。 疲れた体は横になって休みたいと感じます。泊まる部屋を用意したと伝えるのではなく、休んでいい部屋を用意したと伝えお部屋に案内していました。泊まると聞くと警戒心が生まれてしまうため休む部屋という事がポイントかなぁと感じています。

好きなだけ休んでいただき、起きてきたら再度散歩という事を何度か繰り返す感じでしたが少しでも落ち着かれる時間が出来るのであればと思い繰り返していました。怒って、不安で、心配でという気持ちのままずっと過ごしていただくよりは少しでも休める時間があることが大切だと判断していました。

③ご家族様に急用が出来てしまい、遠出していて帰ってこられないため今晩は泊って欲しいと連絡があったと伝える。 夕方になると家に帰りたくなる気持ちが強くなりますよね。夕飯の準備をしなくてはいけない。暗くなる前に家に帰らなくちゃ。レジを閉めなくちゃ…等々いろんな理由がありますよね。

この時間が一番引き留めることが難しいなぁと感じています。そこでご家族様から今連絡があり、ご家族様に急な用事が出来てしまい、取引先の県外に行かれているため今晩は戻れなくなってしまった。申し訳ないが施設に1泊させていただくことはできないかとご連絡があったとお伝えしました。(事実ではないです)

その点は理解してくださる方だったため「じゃぁ仕方がないですね。明日は迎えに来るんですか?泊らせてもらいます。」と納得して泊ってくださいました。次のご利用の時は忘れていたためしばらくはこの手を利用しお泊り頂きました。

④男性職員に協力を依頼しPHSで旦那様のふりをしてもらう。

③で納得されない場合、自宅の番号をPHSで入力するふりをして男性職員に旦那様のふりをして欲しいと依頼し電話に出てもらっていました。自分の耳でしっかりと聞くことで“しょうがない”と納得してくださっていました。

時々「これ旦那の声?」と聞かれた時はひやひやしましたが、そこは男性職員が頑張ってくれました!!本当に感謝!連携プレイです!!

これを繰り返しながら対応をしていたある日事件が!!

いつも手に持ち歩いているカバンを持って来られない日がありました。カバンの中には通帳や印鑑、お財布が入っておりA様が肌身離さず持ちあるっているカバンでした。入所の時は“今日は持って来なかったんだなぁ~”くらいに感じていましたが、これが夜には大変なことに!!

「お金が無い。」「盗まれた。」「家に帰らなくちゃいけないんですよ。」と今まで以上に興奮し落ち着かなくなってしまいました。初めはカバンが無いことが原因だとは思っていなかったため今日はなぜいつも以上に落ち着かないのか分からず対応に困っていました。

対応していて話を聞いているうちに“もしかしてカバン?”と思いショートステイ相談員へ相談。ご家族様に迷惑がかかる、カバンがあれば落ち着くとは限らないとご家族様への連絡を躊躇されましたが、何度も説得し夜中でしたがお持ちいただくことに。

カバンをお渡ししたところ「あった。よかった。」と安心されその後嘘のように穏やかになられました。普段関わっている職員の感は侮れないと思っていただけたことと思います(笑)次回のご利用時から送迎の時にカバンのチェックが必須となりました!!

少しずつ施設にも職員にも慣れてくださり、お風呂にも挑戦!!信頼関係を築けている職員が声をかけ対応し、お風呂とは伝えずに脱衣所へ。椅子に座って頂き話をしながら服を脱いで頂き、さぁお風呂場へと上手くいくわけもなく四苦八苦しながら少しずつ対応していきました。

汗をかいている。食べこぼしがある。服に汚れが付いている等々様々な理由から何を理由にすれば嫌がることなく服を脱ぐことが出来るのか探り、初めて体を洗えた時は職員一同歓喜に湧きました!!ご家族様も喜んでくださり職員冥利に尽きるなぁと感じました。

ここまでくると家に施設内でも安心感を感じていただけるようになり家に帰りたいとの話は聞かれなくなるように。積極的に食器洗いや掃除、調理を手伝ってくださるようになりました。笑顔も多く見られるようになりました。

【事例2】

大声で歌ったり、用事は無いけど大きな声で職員を呼んだり、奇声を上げたり、他利用者様にぶつかったり怒鳴ったりしてしまうB様。また自分の思いが伝わらないと思ったら連続して怒鳴ってしまい他利用者様とのトラブルもしょっちゅう。

こういうタイプの利用者様は大抵1対1で対応すると落ち着かれるのですが、大きな声を出すたびに対応する事ってとても難しいですよね。他の利用者様の対応をないがしろには出来ませんし…。どうにかして落ち着てい頂きたいと悩みの種でした。

そこでご本人様の生活歴から趣味を探すことが始まりました。本当にいろんなことを試し、読書、映画、体操、音楽、計算ドリル、間違い探し、パズル、写経、裁縫、洗濯畳、新聞畳、塗り絵、散歩…。初めは興味を持ってくださっても数分で飽きてしまう。これを何度繰り返したことか…。

この中から数点これだったら集中して行えるというものが見つかり実施して記録していく事に。分析してみて、分かったことは興奮する前に始める事!!少しでも興奮してしまったら「やっている場合じゃない。」と手に尽きませんでした。興奮しそうだなぁと感じたら行うようにしました。

興奮しそうなタイミングって難しいかと思われるかもしれませんが、良く言動を観察していると何かしらサインが出ている事が多かったです。例えば職員を呼び始める・自走し始める・〇時頃からソワソワし始める等…。観察力と記録に残しで分析することが大切です!!だぶん…と言われるよりもデータとしてみる方が説得力あります!!

【事例3】

普段はニコニコで穏やかなC様。そんなC様が機嫌が悪くなる時があります。「あっち行け。」「こっち来るな。」「早くしろ。」と怒り気味に話したり、爪で引っかいたり蹴っ飛ばしたり…。その原因は“便秘”でした。

排泄記録を見ていて、だいたい機嫌が悪くなる時は排便が数日間出ていないことが多く、排便が出るといつものように穏やかなC様に戻ると感じ、そのあとからも排便と機嫌の悪さに注目してみることに。

するとやはり機嫌が悪くなったり、いつもよりソワソワして落ち着きが無くなったりする時は排便が出る傾向にあることが分かりました。すぐ看護師に相談。排便の形状が固くて出にくい感じであったため水分量を増やして便を柔らかくなるようにしたり、下剤調整したりしました。

今まではなんで怒るか分からず困っていた職員も“あっお通じかな?”と原因が分かる為落ち着いて対応することが出来るようになりました。

C様と違いますが、排便がうまく出ないと他にもぐったりしてしまう利用者様や吐いてしまう使用者様もいらっしゃいます。職員がいち早く原因に気が付き看護師と一緒に水分量の検討やその方に合った下剤に変更する等他職種連携できるととてもいいですね。

腸を動かす運動や食物繊維の多い食事を摂る、例えばビフィズス菌やヤクルト、ヨーグルト、寒天、プレーン、納豆等々何がその方に合う物か検討していける環境があれば試すのもいいですね。表を作って2週間ずつ試したことがありあますが、見えるかすることで何が合うのかが一目で分かりました。

上記3例が対応によって目に見えて変わったと思えた対応でした。これ以外にもたくさん困ること、何が原因かまだ分からない事等がありますが、みんなで観察して原因を突き止めて利用者様にとっても安心して過ごせる環境を作っていきたいですね。

(2022年11月16日)


第5回【夜勤時に驚いた・恐怖を感じた出来事9選】

夜勤って真っ暗で静まりかえった施設の中を少ない人数で業務にあたる為、慣れない頃は夜勤自体が少し怖い印象を持っていました。ホラー番組なんて見た日の夜勤なんてちょっとした物音にも反応してしまうことも。夜勤は暇よりも忙しいぐらいが気にしなくていいなぁと思っています。

介護士さんって結構オバケが見えたり、聞こえたりする方の割合が多い印象を持っています。見える職員さんが帰り際に「ほらあそこに人が居るよ。」とか「どこどこに行くと赤ちゃんの声が聞こえる…。」など脅かして帰る事もあるあるだなぁと思っています。

そういう話が嫌いな職員さんにとってはとてもつらい夜勤になりますよね…。今回はオバケではなく、利用者様の言動で驚いたり、恐怖を感じたり、心臓が止まりそうになった事をまとめました。

【1. カーテンを開けたら目の前に立っていた】

従来型特養に勤めていた時の話です。従来型の多床室ってカーテンでプライベートスペースを仕切っている事がおおいですよね。病院の多床室をイメージしていただけると想像しやすいと思います。

巡視の為カーテンを開けて様子を見ようとそ~っと開けたらなんと!!目の前に利用者様が笑顔で立っていたのです!!寝ていると思っていたのでまさか目の前に立っているなんて。しかも笑顔という事も怖かったです。心臓が止まるかと思いました。お化け屋敷よりも怖かったかもしれません…。

お茶目なおばぁさんで、職員が来たことが分かりカーテンの内側に隠れて脅かそうと思ったと話していました。お茶目な性格はとてもかわいいのですが、夜中はほどほどにして欲しいですね(笑)

その方は夜中にペットボトル片手に「ハァハァ、ハァハァ。」と上下白の下着姿で洗面所に水を汲みに小走りで移動される方でもあり、夜中の暗闇の中で視界の端にスッと入る時も怖かったです。ショートステイご利用者様だったので、ご利用中は何度職員を驚かしていたことでしょう(笑)

【2. 部屋を開けたらベッドの上でお札を数えていた】

ユニット型特養勤務時の話です。巡視の為部屋をそ~っと開けると暗闇の中ブツブツと話している声が…。明かりを点けると暗闇の中、ベッドの上で通帳を開いたりお札を数えたりしていました。そしてこの方も笑顔で数えていて暗闇の中浮かび上がる笑顔って怖いんですよね。

いつも現金を手元に置いていないと不安になってしまう方で、ご家族様ご了承のうえで金庫預かりにはせず手元に置いているのですが、本当にお金が好きな方なんだなぁ~と思いました。巡視に来た職員に全く気が付かない程です。

 

【3. 急に大きな声を出す】

巡視を終え介護記録を打ち込んでいると、急に

「ワァー。」

「キャー。」

「助けて~。」

「何だよ!!」

等の大きな声がユニット内に響き渡る時があります。全く構えていない時の叫び声は心臓が止まるかと思うほど驚きます。

思い当たる居室を確認し寝ている時は他の部屋も全部確認しますが大抵皆さん寝ていて寝言で大きな声を出されている事が多いので、誰が大きな声を出したのか分からない時があります。寝言でない時は幻視が見えていたり幻聴が聞こえていたり、時にはベッドから転落されている事が多いですかね。

寝言ならまだいいですが、ベッドから転落しているのを発見した時も「うわっ!!」と驚きます。そして出血や腕が変な向きを向いていた時は「あぁっ。やばい。骨折してるかも!刺さっているかも!救急車かも!」と違う意味で驚きます。驚いている暇はないのですぐに対応しますが、発見時は恐怖です。

幻聴や幻視の時は気持ちを落ち着かせていただくことが大切で、傾聴し職員が居るから安心して欲しい旨伝えるようにしています。中々落ち着かれない時は他の利用者様の介助が無い場合、数十分一緒に過ごすこともあります。

【4. 介護室の前を頭頂部が静かに通過する】

従来型特養に勤めていた時の話です。ユニット型の場合はユニットの一角や2ユニットの間の介護室での記録が多いですが、従来型特養ってカウンタースペースがあり人の行き来が見えるようになっていることが大半かと思います。これも病院のナース室を想像していただくと想像しやすいですかね。

記録は介護室ですることが多く、打ち込みをしているとカウンターの先に頭頂部が右から左へとゆっくり雨後している姿が!!音もなく見えないものを見てしまったかと恐怖を覚えました。

介護室入口に差し掛かった時、車いすに乗って自走されている利用者様の姿を確認できた時は安堵しました。車いすに乗った高さがカウンター越しには頭しか見えない感じになっていました。

職員に気が付くと「点検よ~し!!」と親指を立ててにこっと合図を送ってくだされており、ご本人様曰く施設内巡回をしてくださっているとの事でした。昔警備員のお仕事をされていたのかなと思ったのですが、警備員をしたことは無いそうで何故巡回するようになったのか不思議でした。

 

【5. 急に水が出たりエレベーターが動く】

電気機器なのでそういうことが起きる事は理解していますが、それでも急に動き出すのは怖いですよね。トイレの場合は深夜に水を流す設定になっている場合もあると以前テレビで観てからは流れるものだと思うようになり、怖さはなくなりました。

エレベーターの場合は介護施設って普通のエレベーターとは異なり利用者様が一人で乗り込んで閉じ込められてしまう事を防ぐために長押しや複数のボタンを押す等の仕組みになっていることが多い為、時間で点検はなのかなぁと思っています。

エレベーターの前にトイレがあり、トイレから出たときに丁度エレベーターが開いた時はもう恐怖でしかなかったです。怖すぎて防犯カメラを確かめるのはやめました。

【6. 後ろや天井誰かいると言われる・お客さんが居ると言われる】

これは~

幻視であってくれと心底願っています!!怖すぎます。中には本当に見えるようになっているご利用者様もいるので、頼むから夜中には言わないで欲しいと思ってしまいます。

同僚は数人のご利用者様に「あれ?赤い服着た女の子連れてきたの?」と言われゾッとしたと話していました。1人から言われるのであればまだしも、複数人に言われてしまうと本当にいるのではないかと思ってしまいますよね。それを聞いた私も恐怖に怯えました!!

天井に人が見える方もいらっしゃり、排泄介助で伺った際「あぁ来た。来た。」と職員が来たことを喜んでいるのかと思ったら、天井に向かって手招きし「皆さん来ました。来ましたよ。」と話し始めたときは

やめて~!!!と泣きそうになりました。

別な時は部屋に伺うと泣いており「どうしました?」と尋ねると

「いるよ。いるよ。赤い口紅を塗ったお父さんが居るよ。」と泣かれており、号泣しているご利用者様の横で

“えっ?お父さん何してるんですか?”と一人心の中で突っ込み笑いそうになるのを堪えた事もあります(笑)

また、急に部屋から出て来られたり、コールで呼ばれたりして部屋に伺った際「お客さんが来てね。今そこに座ってもらっているからお茶をお願いします。」と言われた時も恐怖でしかありませんでした。

「えっ?どこにいらっしゃいますか?」

「何人来られていますか?」

「何の御用でしょうか?」

と聞いてみますが、内容がはっきりしているほど怖いですよね。

「用意してきますねぇ~。」と話をしていったん部屋を後にして落ち着くか様子を見て、それ以降要望が無ければそこで終了し、再度お茶の要望がある時には人数分お茶を入れてお持ちすることもありました。

中には子供たちが遊びまわっていてうるさいと話される方もいらっしゃいました。子供が見える時はその後誰かが無くなられることが度々あり、お迎えが見えていたのかなと思う事もありました。

【7. 部屋の外までいざって来て静かに床で寝ている】

部屋から静か~に廊下やキッチンまでいざって来て寝てしまうご利用者様がいらっしゃいました。巡視で見回りに行く際、曲がり角を曲がってすぐの所で横たわっている姿を見つけたときは「うわっ。」と思わず声が出てしまいます。心臓が飛び出るかと思うほどバクバクしていました。

床ってなかなか注目して歩かないため、黒いシルエットが見えるだけでもとても恐怖を感じます。もしかしたら、見える職員さんに床を這っているとてつもなく怖い物が居る。その時は目を開くことが出来ないと聞いていたから余計に怖かったのかもしれませんが…。

この利用者様、1度だけ口元が真っ赤に染まっていたことがあり、夜勤者が吐血かと思い慌てて対処しようとしたところ、甘い香りがしてきて冷蔵庫を確認すると空になったいちごジャムの瓶が入っていたという事もありました。

お腹が空いて冷蔵庫を開けていちごジャムを食べたのでしょう。食べた後ご丁寧に冷蔵庫に空になった瓶を戻し、空腹が満たされて眠くなりその場で眠ってしまったと思われますが、本当に驚かされたと話していました。リビングの防犯カメラにその行動が詳細に記録されていました。今では笑い話です。

【8. 寝ていると思ったら心肺停止していた】

私が経験したわけではありませんが、同じ施設の同僚が体験した出来事です。夜勤の時、自分でトイレに行かれていた利用者様。トイレに起きられている事を確認し、会話もしていたそうですが、巡視で部屋に伺うとそこには心肺停止状態で寝ている姿が!!!

実はこういう事私は2回同じ施設で経験しています。2回とも冬場だったためヒートショックを起こしたのではないかと思われています。布団内と部屋やユニット内の温度差が大きかったのではないかと。トイレが部屋にない場合はユニット内の温度管理も大切です。

施設内は結構冷え込みやすいですので対策が必要という事と、自立されているからといって安心してはいけないという事を思い知らされました。ヒートショックによる高齢者の死亡事故はトイレ・お風呂に多いという事を理解して対策できると良いですね。

【9. 変態からの迷惑電話】

これも同僚が体験した話です。深夜グループホームで勤務していると1本の電話が…

この時は電話マニュアルで「お電話ありがとうございます。〇〇(施設名)の〇〇(職員名)です。」と返答することになっていました。それを逆手に取られたケースです。

職員:「お電話ありがとうございます。〇〇施設の〇〇です。」

変態:「あっ〇〇(職員名)さん?今日のパンツの色は何色?」

と聞かれたそうです。

グループホームって宿直者が居ないことが多く、また小規模の場合夜勤者が1人対応の事もあります。同僚の施設は少人数だったため夜間1人勤務だった為乗り込んでこられるのではないかと恐怖でしかなかったと話していました。

その件があってからは「お電話ありがとうござます。〇〇(施設名)でございます。」と職員の名前を名乗らないようにマニュアルが変更されました。本当にこういう事は迷惑でしかありませんのでやめていただきたいです!!

夜間帯の出来事って驚きや恐怖体験結構ありますよね。よくテレビでは病院での話を目にしますが、介護施設でも結構あるんです!!心霊が嫌いな方には嫌な情報になってしまったかもしれません。

冒頭でも記載しましたが、暇な時間があるほどいろいろと考えてしまうので、私は夜勤帯にする仕事を探し用意しておいています。何かに集中していればあっという間に朝が来ます。朝日って本当にホットしますよね。太陽や早番者に感謝することが増えました。

夜勤時に驚いた・恐怖を感じた事いかがでしたか?経験した事ありましたか?夜勤時は職員数が少なく気が張りがちですが、安心して過ごしていただけるようにしていきたいですね。

(2022年11月8日)


第4回【歯磨き介助時に気にしている事】

お年寄りの歯あるあるいかがでしたか?今回はあるある編に関連して歯磨き介助についてまとめました。歯磨きって一人ひとり違うケアですが、歯の中の清潔を保てると誤嚥性配線を防ぐことにもつながる為手を抜けないケアだと思っています。

歯の中が綺麗だと利用者様も職員も気持ちがいいですよね。口の中の臭いもしなくなってくると頑張った甲斐があったなぁと嬉しく思います。ちなみにですが、面倒だからと手を抜いたケアをしているのって結構ばれていますよ!!一緒に歯磨きのケアの質を上げていけたらと思います。

【1. 歯と歯茎の間を良く磨く】

皆さん、歯磨き介助をする際、歯と歯茎の間まで磨けていますか?歯の表面に気が向きがちですが、結構歯と歯茎の間って歯垢が溜まりやすいです。年と共に歯茎が下がる分歯垢が溜まって白くなっている事が多い印象です。

力を入れてごしごし磨くと歯にも歯茎にも負担がかかりすぎてしまうため、歯と歯茎の間を狭い範囲ずつ優しく小刻みに左右に動かすと取れやすいです。その際歯ブラシの角度にも気にしていて45度斜めにするようにするとまっすぐよりも取れやすい感覚があります。

歯槽膿漏になっていたり歯磨きがしっかりできていなかったりする場合、軽く磨くだけでも歯茎からの出血が見られることがあります。往診の歯医者さんに聞いたところ、出る血は出してしまった方がいいと教えてもらいました。※軽く磨いて出る場合に限ります!!

歯の裏側や凸凹している歯、欠けている歯、根っこが残っている場、特に奥歯の磨き残しが多い為意識して磨くようにしています。

【2. ぐらついている歯がないか確認する】

いつの間にかあった歯が無くなっていたという事ありませんか?毎日歯を確認して磨いていても、時折あれっ?ここの歯あったような気もするし、前からなかったような気もする…。取れてる?取れていない?なんて迷う事もあります。

歯磨きの時にぐらついている歯に気付いて情報共有しているとあるかないか確認できるので大事です。以前無くなっているような気がすると思っていた時、歯科診療まで確認できないかと思っていたのですが、たまたま歯の写真が残っており確認できたことがあります。

定期的に歯の写真を撮っておくと取れたときに写真と見比べてどこの歯が取れたのか知ることが出来るのでいいなと思いました!!

【3. 口の中にできものが無いか確認する】

口の中が荒れやすい方っていらっしゃいませんか?口内炎やポチッとニキビのようなものが出来ていたり歯茎が腫れていたり…。ほっぺが腫れているなぁ~なんて思ったら口の中が酷い事になっていたこともありました。

麻痺側だったためか利用者様に痛みが無く、気が付かなければそのまま見過ごしていた可能性もあったと思うとゾッとしました。原因は磨き残しで口の中で繁殖した菌が小さい傷口に入り化膿してしまったとの事でした。麻痺側は口が開きにくい事もありよく見ないといけないなと感じました。

手袋を着用し、頬を広げながらよく確認するようにしたり、マウスウォッシュも併用したりしてそれ以降炎症を起こす事はなく済んでいます。痛みが無いから大丈夫は慢心だなぁと思い知らされた出来事でした。

これはごく稀ですが、麻痺側の奥歯の方から呑み込めていなかった錠剤が見つかる事もあります!!

【4. 上顎の粘つきを落とす】

胃婁の方やトロミ付きの飲み物を飲まれる方、食事がペースト食の方に多いように感じています。トロトロしているため口腔内に残りやすく歯と歯茎だけでなく、頬の内側や上顎、舌の下などに食事や水分が残っている事が多いです。

それに気が付かず歯と歯茎だけ掃除して横になってしまうと、誤嚥性肺炎になってしまうリスクが高くなります。口腔スポンジや口腔ガーゼなどを使用し上顎、頬の内側、舌の下等を使用し優しく取り除くようにしています。

口呼吸される方の場合、粘つきが固まってしまっていることがあります。無理やり力で取ろうとすると傷をつけてしまうことになりかねませんので、水で湿らせて柔らかくなったところを優しくふき取ってあげてください。

また、胃婁の方やトロミを使用している方の場合うがいが出来ない為、歯磨き粉を使用せず水だけで磨くことがあるかと思います。可能であればマウスウォッシュを使用し口腔内の菌対策が出来たらいいですよね。ご家族様の事情もあると思いますので相談が必要です。

【5. 舌苔の汚れを落とす】

舌苔が多いと口臭の原因にもなりますよね。舌ブラシが購入できるのであれば購入していただき舌磨きも行えるといいですね。時々歯ブラシで舌を磨いている場面を目撃しますが、舌を傷つけてしまったり、菌を舌にのせてしまったりする可能性がある為専用の物を使用しましょう。

反射嘔吐されやすい方の場合、食事後に行ってしまうと嘔吐の原因になり窒息や誤嚥性肺炎のリスクを高めてしまうため、1時間以上時間を空けて等工夫することも大切です。

 

歯磨きってこれで正しいのかな?この方の歯磨きってどうやったらいいのかな?何を使ったら綺麗に磨けるのかな?等悩ましい事多いですよね?私もいまだに悩む事あります。

そんな時は往診の先生に相談するようにしています。往診の歯科診療にかかっている方の場合は職員が一緒について教えてもらえることが多いです。以前勤めていた施設では定期的に職員向けの歯磨き講座を往診の先生にして頂き、そこで質問等していました。 こういう環境を作ることも大切だと感じています。先生と一緒に利用者様の歯のケアの質の向上を目指し、健康面でサポートしてけるなんて素敵ですよね。良い他職種連携だと思っています。

利用者様の歯の為に勉強・連携していますが、実は自分の歯の為にも学ぶ事って大事だと思っていて、自分の歯の為にもなっています。学ぶって大切ですね!!

(2022年10月27日)


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