作業療法士
『横浜介護求人センター』

第27回【高齢者のお通じ対策7選】

高齢者と便秘・便失禁・下剤って切っても切り離せない問題ですよね!数日間排便が見られないと“下剤・下剤・下剤”とすぐに下剤を使いがち。便失禁していても排便が緩くても出ないよりは出た方がいいと内服を継続している事多くありませんか?

出来る事であれば便失禁や緩い排便ではなくトイレで自然にバナナ型の排便が出てくれるといいですよね。緩い排便って強いアルカリ性なので肌にもよくないですし、漏らす感覚はやはり慣れないうえに気分が悪いですよね。以前の施設で下剤に頼らず他の物で便秘を解消しようと取り組んだことがあります。

便秘解消には水分量や運動量も関わってきます。以前の施設では水分量や運動量もしっかりと分析した上で利用者様1人1人に合った便秘解消食材は何かを試しながら調整していきました。全員同じ物がいいという事はありません。下剤で悩まれている方や便秘解消で悩んでいる方の参考になりましたら幸いです。

【1. モリモリスリム】

楽天やAmazonなどでよく見かけますよね。ティーカップに1包の濃さで飲む事が推奨されていますが、これ結構高齢者には効き目が強い印象があります。分量を守って提供した時には排便が緩い事ももちろんですが、排便が1日に数回続いてしまう事も多く見られました。

高齢者に提供する場合には2Lに1包の濃さかから調整する事をお勧めします。また、毎日飲むと慣れてしまい出にくくなってしまう事がある為、排便が〇日出ない時に飲むようにする・起床後食事前に飲んで頂く等その方が飲んで出る時間の間隔を調べながら飲む時間を調整することが大切です。

2Lに1包で効き目がない時は1.5Lに1包、1Lに1包等濃さを調整します。これも皆同じ濃さが合うわけではありませんので、複数の濃さを用意しておくといいですね。しかし、冷蔵庫の容量などの問題でそれが出来ない可能性もあります。

その場合は飲む濃さの中で一番濃い物を作っておいて、薄めがいい方にはお湯で薄めて提供するやり方がおススメです。この方が捨てる事も減るのでモリモリスリムが無駄になってしまう事もないかもしれません。

【2. 寒天】

牛乳寒天や粉ジュース・紅茶を使用して作っていました。料理が得意ではない事もあり、私が作ると固まらなくて失敗することが何度かありました(泣)同じ分量で同じ作り方をしているのに何故私だけ上手に作れないのかと凹んでいました…。

家でも作って練習していたのはここだけの秘密!!失敗した原因は今でもよくわかっていないですが、回数を重ねるごとに上手く作れるようになりました。熱する時間が足りなかったのかなぁと自分では思っていますが、あなたは寒天作った事ありますか?是非アドバイスを教えて欲しいです。

寒天は始めのうちは効き目があり便秘解消に良かったのですが、回数を重ねるごとに出なくなってしまいました。また、寒天って結構お腹に溜まるので食事量が減ってしまうという問題や甘くしないと美味しくないため砂糖を結構入れて作ります。そのため糖尿病の方にはあまり出せないという問題が発生しました。

おやつの時間に提供する、甘さ控えめの寒天を作るという事も行いましたが、結局は効果が無くなってしまい自然と終了になりました。継続して効果を出すってとても難しい事なんだなぁと感じました。便秘解消って本当に難しい!

これ以外にはご飯に寒天の粉を混ぜるということも行いましたが、ご飯の味が美味しくないという事ですぐに終了となりました。ご飯に混ぜる事はお勧めしません。食べてみると分かりますがご飯はそのまま食べた方がおいしいですよね。

【3. プルーン】

プルーンって不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が50%ずつバランスよく含まれている食材なんです。また、プルーンに含まれる水溶性食物繊維のペクチンは善玉菌のエサとなり腸内環境の改善や便秘改善に役立つと言われています。

“不溶性食物繊維”とは水に溶けない食物繊維で便のかさを増し、腸を刺激して排便を促す効果があります。“水溶性食物繊維”とは水に溶ける食物繊維で便を柔らかくして便通を良くする効果があります。それ以外には食後血糖値の急上昇を防ぐ効果や血中コレステロールの増加を抑える効果もあります。

この事を知った上で個人購入が可能な利用者様にプルーンでの排便コントロールを行う事にしました。起床後、朝食前にプルーンを2粒召し上がっていただく事を続けていくと、便秘で下剤を飲んでもなかなかでなかった方がトイレで自然排便出来るまでに改善することができました。

プルーンは甘みがあって「美味しいね。」と召し上がってくださりましたし、袋から出して提供するだけなのでとても対応しやすかったです。無理なく美味しく召し上がっていただける上に職員の手間もかからないので試しやすい食材だと思います。

ちなみにですが、生のプルーンよりも乾燥プルーンの方が水溶性食物繊維も不溶性食物繊維の量も多いので、乾燥プルーンでお試ししていただくと良いかと思います。プルーンは軟便の方や便秘の方双方で試す事が出来る食材でもあるのかなぁと思っています。まだ軟便の方に試した事はないですが、試してみたいですね。

【4. サンファイバー/サンファーバーAI】

サンファーバーとはグァー豆を100%使用しており水溶性食物繊維の中でも腸内細菌に利用されやすい高発酵性に分類されるものです。サンファーバーAIとはサンファーバーのグァー豆とイヌリンからなる水溶性食物繊維です。タイヨーラボから発売されています。

これを使用していた時は朝食後に1日1本を服用していただいていましたが、タイヨーラボの推奨は1日1~3包。1日1包では中々効き目を感じにくかった印象があります。施設の費用から捻出していた事もあり1日1包の提供が対応できる範囲だったのだと思っています。

もし1日2、3包と量を増やして対応したらどういう効果が出たのだろうかと気になるところです。Instagramでこの投稿をした時に効果があったと教えてくださった方が何人かいらっしゃいましたので、2,3包飲めているのであれば効果が期待できるのかもしれません。

サンファイバー類の良いところはほとんど無味無臭なので味噌汁や飲み物、ヨーグルトに溶かしても大丈夫というところです。薬となると断固拒否される利用者様に対しても味噌汁などに混ぜる事が出来て味も変わらないのであれば摂取しやすいですよね。これはありがたかったです。

また使用する機会があれば1日2~3包で試してどう効果があるのか検証をしたいなぁと思っていますが、水溶性食物繊維という事なので便が固い方には効果的ですが、緩い方にはちょっと合わないのかなぁとも感じているところです。

【5. ヨーグルト】

ヨーグルトは便日解消にいい食材という事は結構知られていますよね。便秘の方への食事へのアプローチで一番初めに試す部類に入るのではないでしょうか?これ以外には“納豆”“ヤクルト”もあるあるですよね。ヨーグルトは種類が多すぎて何を試したらいいか悩みます。

腸内細菌や便秘改善等の文言が書いてあるヨーグルトを試しがちですよね。各メーカーいろんなヨーグルトを出しています。その方に合ったヨーグルトにたどり着くまで数週間ずつ変更していくとなると時間がかかりそうな感じがしています。

個人購入になるので金銭的に余裕のある利用者様に試す事しかできませんが、ヨーグルトが嫌いな方はあまりいないので取り入れやすいかもしれません。乳製品アレルギーの方には厳禁ですので、栄養士や看護師とよく相談の上行う必要があります。

【6. ヤクルト】

ヤクルトも取り入れやすい食材ですよね。1本の量が飲み切りやすいというのもありがたいところ。ヤクルトも数種類種類があるので数週間はこのタイプ、次の週はこのタイプと検証期間を設けて検証することが必要になってくると思います。

ヤクルト400Wという商品は乳酸菌シロタ株にガラクトオリゴ糖が加わった飲み物で腸内環境を改善し、お通じ改善する働きがあるそうです。私がヤクルトで検証していた時にはなかったものなので、これも検証してみたいものの1つです。

【7. オリゴ糖】

オリゴ糖には腸内の善玉菌を増やす作用があり、腸内環境を整えながら便秘を促す効果に期待が出来るそうです。オリゴ糖と排便の研究データも出ている程注目されている食材という事が分かりますよね。研究結果としては成人でのデータですが摂取後数日でビフィズス菌の増加がみられたそうです。

摂取期間中は排便の硬さの改善(軟便が解消された)や便臭の改善もあったとのデータ結果が出ているとの事です。しかし、オリゴ糖の摂取を終えるとまた元に戻ってしまう為、継続していく事が大切になってくるという事も分かっているようです。

オリゴ糖に限らずですが“摂りすぎ”には注意が必要で摂りすぎる事で便秘とはまた違った悪影響が出てしまう場合もありますので、少量から試していただけたらと思います。オリゴ糖はヨーグルトにかけたり飲み物で割ったりすると摂取しやすいかと思います。

以上7つが私が以前の施設で試した便秘解消食材です。こうやってみてみても“水溶性食物繊維”や“不溶性食物繊維”、“ビフィズス菌”等調べないと分からない単語が沢山あります。排便の状態によってどの食材が合うのかも検討しなければならないなぁと感じています。

ひとえに“便秘”と言っても1人1人それぞれ排便の問題は異なります。便が固くて出ないのか、緩すぎて困っているのかそこにも着目しながら検証していきたいと思います。私ももっと食事の事や菌のことについて調べたいなぁとまとめながら思いました。一緒に勉強していきましょう!!

(2023年12月11日)


第26回【覚える為に工夫している事5選】

介護の仕事ってケアの方法から専門用語等覚える事が沢山ありますよね。新卒の時専門用語が沢山行きかっていて何が何のことなのか理解できずに“えっ!?何それ?”ってなった事が幾度となくありました。介護を始めたばかりの頃ってそうなりませんでしたか?

専門用語なのか何なのか分からず、申し送りで話している内容は全部紙にメモして後から調べたり先輩に聞いたりするようにしていました。今では笑い話ですが“ももひき”“傾眠”も申し送りのスピードの中では理解で来ていませんでした。

新卒の頃は専門卒や介護施設でアルバイトをしていた同期に比べるとどうしても覚えが遅い自分が情けなくて、先輩が優しくて余計に不甲斐なさを感じて落ち込む日々を過ごしていました。覚え方を自分なりに習得してからは異動や転職時にも大いに役立っていると感じているので今回は工夫している事をお伝えします。

【1. 居室や席は図を書いて覚える】

部屋や食事の席ってもう決まっている事が多いですよね。ショートステイやデイサービス以外では毎日変わるわけではないため見取り図にして書くようにしています。テレビの位置・カウンターやキッチン・ベランダ等分かる部分を書いてテーブルの形も大まかに書きます。

車いすの人と椅子の人で色を使い分けるととても見やすいです。利用者様に特徴がある場合はその特徴もメモすると顔と名前が一致しやすいです。また、転倒注意などの細かい注意点も食事の席に書き出します。図面と一緒に注意点が書いてあることによって1枚1枚注意点を書いた紙を探さなくて済むので見やすいです。

居室も大まかにユニット内の見取り図を書いてそこに部屋番号と利用者様の名前を書きだします。部屋の中は1部屋1部屋ざっとベランダ・洗面台・トイレなどの設備を書いてからベッドの向き、頭の位置、ポータブルトイレ・車いすの位置などを書き出します。

必要であればセンサーマットの有無や転倒・転落注意があるのか・就寝時の電気はどうするのか・部屋に用意する水分等があるのかどうかも書くようにしています。動きながらペラペラと見返すよりも付箋を付けてこのページを見ればまとめてあるという事が分かるようにすると尚見返しやすいです。

そこに書ききれない部分は次のページなどに書いていき、後で見返して違うノートや紙にまとめるのもいいと思います。“パッと開いてすぐ確認が出来る”“開いたページに多くの情報が載っている”という事が早く覚えるためには有効的だと感じています。

【2. お箸などの自助具の絵を描く】

ユニット型特養の場合、お箸などの自助具は個人購入してあることが多いです。使う用具もそれぞれ異なっており頭だけで覚えるのは時間がかかる作業です。間違って他の方に出してしまうわけにもいかないので大雑把でいいので絵を描くようにしています。

どのように絵を描いていくのかというと、四角い枠1人1人分けて書きその中に自助具やお盆なのかランチョンマットなのか、食事用エプロンが必要かどうか・トロミの有無や濃さを書くようにしています。1人1人分けて書くという事がポイントです。

書き方の例としてお箸であれば柄や色の特徴を書いたり、右利きなのか左利きなのかでお箸の向きを変えたりして書きます。スプーンやフォークを使用するのであれば大きさや福祉用具の物なのかで書き方を変えています。ただ単にスプーンと書いてあるよりも絵があることによって見やすくなります。

ご飯茶わんや汁椀・食事形態なども人それぞれ細かく異なります。ご飯だけでもペースト粥・お粥・軟飯・常食・パン食と複数の種類があります。ここに味噌汁の具の有り無し・塩分制限による味噌汁の量・ご飯のグラム数も加わると食事量だけでも結構な情報量ですよね。

メモしたところをペラペラとめくって1人1人の情報を得るよりもまとめて書いてあることによって食事も見やすくなります。“まとめる”事を意識して書いていくといいですよ!是非試してみてください。

【3. コップの絵を描く】

これも先ほどまでと同様ユニットケアでは個人で用意する事が多いので特徴を書くようにしています。コップも陶器・プラスティック・マグマグ・吸い飲み・ペットボトルなど使うものは様々です。色が違うだけで同じ物を使う方もいらっしゃるので、間違えないようにしないといけません。

さらに水分制限がある場合には何時に何cc提供するのか、トロミを付ける場合には200ccに対して小さじ・大さじ何杯入れるのか・好みの水分や嫌いな水分を書くようにしています。これ以外にもぬるめにする・熱いままの提供がいい等の好みも重要ですよね。これを覚えるのも本当に苦労しました。

【4. 排泄介助の準備】

これは従来型特養の時にとても苦労しました。新卒で配属されたのが従来型特養でした。ここは遅番で出勤したら就寝時の排泄用具を準備するという決まりがありました。従来型特養では就寝介助も30名行っていたためトイレ介助を行う方用の分を用意することが地味に大変でした。

個人用の籠がありそこに使うテープ型おむつやパッドをいれていたのですが、毎回サイズが書いてある紙を見なくては用意することが出来ず時間がかかっていました。慣れている先輩方はものの数分で準備が終わっていたのにその倍近くかかっていました。こんなことでと思われるかもしれませんが情けなさを感じていました。

準備に時間がかかるため早めに出勤し準備をするようにしていましたがこれはしんどいですよね。ある時同じ施設に配属になっていた介護施設でバイト経験のある同期にどうしたら覚えられるか相談したことがあります。その時に「紙に全部書き出して持って行くといいよ。」と言われハッとしました。

当たり前といえば当たり前なのですが、それまでは排泄チェック表を持って準備をしていました。早番者が書きたいけど書けない、記録を打ちたいけど打てないなんて事をしてしまっていました。排泄チェック表も時間帯でそれぞれ異なるサイズが書いてあったため見間違いで準備間違いをすることも。

同期にアドバイスを貰ってからは準備しなくてはいけないサイズを書き出し、それを持って準備するようにしました。今思えば“当たり前”“なんでそんなことも考えつかないの?”と思ってしまいますが、初めの頃は何をどうしたらいいのか分からないことだらけで付いていく事に必死でそこまで考えが回りませんでした。

ユニット型特養に移ってからは“個別ケア”が謳われており一斉排泄は行わないためパッド類のサイズ+排泄時間も覚える必要がありました。時系列を書き、この時間に〇〇様、テープ型おむつM+700mlパッド等と書くようにしました。排泄チェック表を1枚貰い排泄時間に色を付けたりそこに使用品を書くのもありです。

そうやって書いた紙をポケットに入れて排泄介助をしているため、よく利用者様の部屋に紙やボールペンを置いてきてしまうという事をしていました。無駄な時間をカットする為に作ったはずが、逆にそれを探すために余計な時間をつかうはめになる事なんていまだにやります(笑)

【5. ポジショニングの絵を描く】

ポジショニングってクッションを外す前はどっち向きでどのようにクッションを入れていたのか分かるのに、外して排泄介助をしたとたんどっちを向いていたのか、クッションがどう入っていたのかど忘れする事ありませんか?私はいまだに体位交換の向きがどっちだったか分からなくなる時があります(泣)

クッションの入れ方も利用者様によって大分異なりますよね。使用するクッションの大きさや固さも違います。どこに何を入れるのか絵をかいてしまうのが覚えるには近道です。勿論何故そこにこのクッションを入れる必要があるのかを根拠を元にして理解することも有効だと思います。

体位交換の向きついては次に向く側を排泄介助中ずっと心の中で連呼するようにしています。そうすれば排泄介助が終わった時に次どちらの向きにするのか忘れなくて済みます。または体位交換する際にやりやすい位置に立って排泄介助をすることもおススメです。

体位交換をする時って利用者様の背が見えるように対応しますよね。つまり、排泄介助に入る際は顔が見える側に行って排泄介助を行うとそのまま体位交換することが出来ます。こうすることで間違う事は極端に減ります!!忘れやすい方は是非試してみてください。

以上が覚えるために工夫している事です。リーダーになってからはこの苦労を元に“見える化”していく事にしていました。介助するその場に表やイラストがあることによってメモした場所を探す事や紙を無くした場合でも対応することが出来るようになります。

ちょっとしたことですが、あるかないかだけでもケアの統一性も上がります。見える化するにあたり準備することが一番大変ですが、一度作り上げてしまえばあとは本当に楽です。異動してきた職員や新卒者・中途採用者にとっても働きやすくなると思っています。良かったら参考にしてみてください。

(2023年11月22日)


第25回【なぜあの職員は問題解決能力が高いの?】

職場で問題が起きたときすぐに解決策が出る人っていませんか?しかも内容がしっかりしていて“凄い!”と思うような解決策なので“なんでそんなに解決策が出てくるの?解決内容も凄くてどういう思考回路をたどっているの?”と気になった事がありませんか。

私はそう感じた人が数名いました。その施設では毎年職員に年間目標を作ってもらい、半年単位で振り返りを行う習慣がりました。その際に用いられていたのが“PDCAサイクル”。学生の頃には聞いた事が無く、就職してから初めて行うものでした。

PDCAサイクルを取り入れていくうちに問題解決能力が高い人はPDCAサイクルが習慣化していて“考える力”が身についているのだと感じました。PDCAサイクルを習慣化することによって何事にも考えて検証していく力が身に付くと身をもって感じています。

今回はPDCAサイクルについてどういうものなのかを紹介していきたいと思います。今はこれ以外にも大谷翔平選手が昔から行っていた夢を叶える為の“マンダラチャート”の活用が有効であると耳にする機会が増えました。“自分を見つめなおす”“どうしたいのか考える”力が必要とされる時代なのかもしれないですね。

【1. PDCAサイクルとは】

“PDCAサイクル”という言葉を聞いた事ありますか?PDCAサイクルとはPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字をとったものになります。流れとしてはPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)そしてまたPlan(計画)の順で繰り返し行います。

この流れを常に行っていく事でケアの質がどんどん向上していき、問題が発生した時もこれを元に何が原因でどう対処していけばいいのかを考えられるようになっていきます。指示をされてからでないと行動できないよりもみんなが考え意見を出し合っていった方が個人としても施設としても成長度は大きいと感じています。

ではどうやって“PDCAサイクル”を活用していけばいいのか?ひとつずつ順を追って説明していきます。私は“PDCAサイクル”を導入している施設で仕事をしていた時に考える能力や客観的に物事を見る力が身に付いたと実感しています。離れてからは尚更ありがたい環境だったなと思っています。

【2. Plan(計画)】

計画をたてるにあたり、まずは個人の年間目標やユニット内目標、施設目標を元に自分は何が出来て何が出来なさそうかを紙に書き出していきます。その中で出来そうな事・出来なさそうな事・頑張れば出来そうな事柄を計画にしていきます。資格取得も目標になりますね。

計画を作る際はWho(誰が)、When(いつ)、Where(どこで)、What(何を)Why(なぜ)、How(どのように)、How much(いくらで)を組み込んで検討するとより具体的に考えられるかと思います。具体的に物事を考えられた方が計画するにあたり成功時のイメージがしやすいです。

例えば介護福祉士や社会福祉士・ケアマネージャーの資格取得を目標とする事やユニット内で利用者様と1対1での外出を企画するとあった場合、担当利用者様の行きたい場所を聞き取り料金が発生する場合は行きたい場所の利用料金や食事処での予算を盛り込んで計画を立てます。

計画を立てるにあたり、おのずと自分が何をしなくてはいけないのかが見えてくるはずです。計画は時期も書き出していきます。ここまでにこの範囲までの勉強をする・この時期に試験申し込みが開始されるため必要な資料を集めておく・ご家族様との連絡調整・タイムスケジュールを作るなどが計画に入ってきます。

いわゆる年次計画書のようなものでしょうか。大まかな年次計画書を元にそれをもっと細かく深堀していく作業を行っていきます。大切なのは簡単に達成できてしまう目標ではなく、頑張れば達成できる目標を立てる事!簡単な目標では成長は期待できないと思っています。

この流れがどう問題解決に繋がっていくのかというと、例えば転倒事故が起きたとします。その際、一番初めに何故転倒事故が起きていしまったのかという検討をしますよね。その後、事故原因を元に転倒を防ぐための対応策を考えます。この対応策がPlan(計画)にあたると思っています。

【3. Do(実行)】

立てた計画を元に実行していきます。先ほどの転倒事故の場合であれば対応策を遂行することに当たります。計画通りにスムーズにいく事もあれば思うように進まないことも出てきます。どういう流れで進んでいるのかを記録しておくのも大切です。

また、“ここはこうした方がよさそう”という事があればそれも書き出していきます。このやってみてどうだったかという感覚をメモに残せることで次のCheck(評価)をする時にとても役立ちます。いろんなことを感じながらDo(実行)出来るといいですね。

【4. Check(評価)】

Plan(計画)を立ててDo(実行)した事に対しての評価を行います。計画通りに進んでいたのか、思うように進まなかったのかについて深く検証していきます。計画通りに進まなかった時には何故計画通りに進まなかったのか、原因はどこにあるのかを検討します。

ここで役に立ってくるのが先ほどDo(実行)した時の記録です。ここの部分でつまずいてしまった・ここの部分をこうした方がよさそうだと感じたなど、実行してみての感想があれば原因を探る際に大きなヒントとなります。

計画通りに進んだ時もスムーズに遂行出来た要因を評価します。例えばこの時期にご家族様に了承を得る事が出来たため早めに施設や食事処の予約をすることができた。施設利用料や食事処の大まかな予算を早めに算出してご家族様に相談したから了承を得る事が出来たという感じで評価します。

こういう評価をすることによって成功した時の“成功体験”を感じる事が出来るようになります。成功体験が増えれば増えるほど“次はこれをやってみよう”“このやり方は間違っていなかったんだ”というやる気や自信に繋がってきます。

これを事例の事故に当てはめていくと、立てた対応策があっていたのかそれとも修正が必要になってくるのかを検討することに当たります。立てた対応策に問題が無い場合は対応策を引き続き実行し、変更が必要な場合は何をどう変えた方がいいか検討するとこになります。

【5. Action(改善)】

Do(実行)、Check(評価)をしてみてこのままの計画のまま進めてもいいか・一部改善して再度計画を立てるか・計画を中止または延期するかどうかを決めていきます。このまま計画を進めていく場合には予定通り計画を遂行しながらまた評価をしていきます。

計画を変更したり延期したりする場合にはどう変更するのか、中止する理由は何かを検討します。先ほどの転倒事故の場合は対応策をそのまま継続していくのか、立てた計画の変更が必要であればどう変更していくのかを決めていきます。

ここでどうするかを決めたのち、また最初のPlan(計画)に戻りPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)と続いていきます。これを繰り返していく事によって徐々に考える力や想像力が付くようになり、結果問題解決能力が高くなると感じています。

問題解決能力と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、要は“自分で考える力”が身に付く事が大切だと思っています。自分で考え発信し対処していく事で自分の経験値が上がっていきます。“間違えてしまったらどうしよう”という不安な気持ちがあるのも分かります。

しかし、失敗から沢山の事を学べます。失敗した事により同じ失敗をしないように回避したり、何が失敗に繋がったのかを考え検討したりしていく事で次に生かすことが出来ます。考える力を身につけて問題解決能力を一緒に高めていきましょう!!

(2023年11月8日)


第24回【リーダーになって理不尽だなぁと感じた事 3選】

リーダーになると今まではそこまで気にして来なかった事が気になったり、なんで怒られているの?これって当たられているだけでは?と思ったりすることありませんか?リーダーになり見る景色が変わるから感じるのかもしれませんが、勘弁して欲しいなと思うがあります。今回はそんな事をまとめました。

【1. 怒りのはけ口にされる】

私よりも二回り以上年上の男性職員から事あるごとに怒られ、時には怒鳴られていました。一度退職されていたこの職員が復職するとなって施設内がどよめいた程。私はこの職員と関わった事が無かった為どういう人かわかりませんでしたが、シフト会議では「同じユニットに配属しないでよね。」との声が上がっていました。

配属ユニットは後日決めるという事になりその後しばらくしてから主任より「ここに配属にしようと思っている。気は強いけど多分気が合うと思うよ。」と…。この時はまだそこまで深刻に考えていませんでしたが、のちにこの時の主任の発言を恨むことになりました(笑)

自分のユニットにその職員が復職になることをユニット職員に伝えると、知っている職員は皆顔をしかめる程。ここまで嫌がられている職員って?と恐怖心を抱き始めました。パート職員は皆知っているけれど、常勤は私を含め誰もその人との接点が無かった為私のユニットに配属しやすかったのだと気がつきました。

復職されてから慣れていた施設という事もあり始めからエンジン全開の職員。私の事を「あんた。」と初めから名前を呼ぶつもりがないという態度。面倒だなぁと思いつつも関わらないといけないため嫌な気持ちを抑えながら仕事をしていました。

いつものように仕事をしていたある日、申し送り終わりに「あんたは上から目線でムカつくんだよ。」と言われ“…”となりました。なぜ上から目線と感じたのか尋ねると、ノートに書いてあった文言が上から目線に感じるとの事。

それはリーダー会議で言われた事に対して「〇〇と決まりましたので、よろしくお願い致します。」や「△△が気になるとの指摘がありました。注意していきましょう。」という文字。私はノートに書く際、文面では誤解が生まれやすくなると思っていたため丁寧に書くことを心がけていたためびっくりしていましました。

どこがどう上から目線になるのか私には一切理解できず、他の職員にそう感じるか尋ねると「そんな事思ったこともない。」「丁寧に伝えているんじゃない?」「なぜ上から目線と感じたのか理解が出来ない。」との事でした。もしかしたら私の前だから言えなかっただけかもしれませんが、衝撃を受けました。

ここから一気にエスカレートしていき「あんたは利用者から信頼されていない。」「俺は他の職員に聞いたけどあんたがやっているやり方をしている人は一人もいない。」「ちょっとこっちに来てみろ。楽しそうにしているように見えるか?」等事あるごとに怒られ始めました。

一番しんどかったのが会議中に「俺は他の職員に聞いたけど、あんたがやっているやり方をしている人は一人もいない。あんただけだよ。」と腕を組みながら睨みつけるかのように言われた事。会議の進行をしていましたが、あまりにも辛すぎて泣きそうになるのを堪える事が精一杯でした。

この前からその職員の発言が問題視されていたため、主任と相談しあえて会議の日を休みにしてみる事もしましたが、会議に参加していました。夜勤入りでも明にしても出勤されるため、会議には相談員だけでなく主任・施設長が同席する事になりその時も2人とも同席していました。

意見を言われたのは前月に話し合った利用者様の対応について。ドクターからの指示もありこうしていくと看護師も含め話し合ったことに対しての意見でした。おそらくその対応に納得が行っていなかった事が原因だと思われますが、水面下で他の職員に聞きまわっていたと聞くと辛いものがあります。

事前に他の職員からその職員から「〇〇についてどうしてる?俺は納得いってなくてやってないんだけどやってるの?と聞かれました。違う意見を言うと目をつけられそうで怖くて同意しちゃいました。」と聞いていたためまだ救われましたが、それでもみんなの前で詰められるのは辛いものが…。

その時、主任が「それは間違っているよね。前月ドクターからの指示を元に、本人の性格を踏まえてそうした方がいいって決めたよね。逆にやっていない職員に対して注意をしなければいけないんじゃないの?そこで裏でこそこそ聞いてリーダーを責めるのは間違っているよね。」とフォローしてくれました。

本当に号泣しそうになるほど、守ってくださったことに感謝しました。しかしその後も私を怒る事は治まらず、私が一緒に仕事を出来ない・怒られた際に他の職員さんが事務所に連絡する・促され事務所に逃げ込むという事が続きました。これでは仕事に支障が出ます。

他にも勉強会の参加者を当日の朝に施設長がピックアップして決めていたのですが、それすら気に入らず事務所に怒鳴りこみに行っていたこともあったそう。事務所でも手に負えないと問題になっていました。なぜこんな方の復職を認めたのかと本当に思ってしまいました。

出勤時に毎回その職員が行ったことについて事務所職員やらユニット職員から報告を受けるたびに謝罪しており、仕事に行くのが本当に嫌でたまりませんでした。いっその事リーダーをやってもらった方がいいという話になり打診してくれていましたが、頑なに断っていたそうです。

施設長も、主任も、相談員も看護師もお手上げ状態。誰にでもかみついていて、話し合っていくうちに、もしかしたら男性の更年期障害ではないのかという話になり、ポスターを掲示板に貼る事や病院受診にどう持って行くか安定剤を内服したら少しは落ち着くのではないかという話にまでなっていました。

半年後、その職員が入院する事を期に復帰時にユニット異動してもらう事になりました。「うまく行く可能性があるかもしれないと思って配属したんだけど、辛い思いをさせちゃってごめんね。」と主任から謝られました。退院後は人が変わったかのように穏やかになり、持病による痛みのせい?かという話になりました。

入院することを誰にも言わない・その職員の為に出勤数を増やしてくれる職員に対しても何も言わない・意思疎通も難しかったです。もう2度と一緒に働きたくないと思う人でした…。ちなみに移動先で穏やかになったのはその職員が好みの職員がいたからでした…。

その職員が産休に入ると元の性格に戻り、リーダーや同じユニット職員が疲弊していました。リーダーってだけで怒りを発散するターゲットになってしまうのは本当に理不尽ですし、だからやりたいという人出ないのだなぁと思う出来事でした。

【2. 都合のいい時だけリーダー呼ばわりされる】

やりたくないことに関しては人の話を聞かず、やらないのに自分の都合が悪くなってくるときだけリーダー呼ばわりしてくる人っていませんか?「リーダーなんだからやってくれないと。」“リーダーなんだから”という言葉本当にずるいなぁと思いますし言われても全く嬉しくありません。

ある日の出来事。入浴介助中の職員(Bさんとする)は他の職員(Cさんとする)を教えながら介助を行っていました。そんな中Cさんがあわただしくユニット内を右往左往していたのでどうしたのか尋ねると「〇〇さん(利用者様)が意識消失をしてしまって…。」との事。

話を聞くと今意識消失したのではなく入浴する前の脱衣の時、すでに意識消失をしていたとの事。本来入浴前に意識消失していれば入浴は中止しベッドで休んでいただきながらバイタル測定や看護師報告をしなければなりません。それをしないどころかすぐに意識が戻ったからとなんの報告もなしに介助を続行していたとの事。

すぐに上げてもらいベッドまで運び横になってもらいました。看護師にも報告していないとの事ですぐに看護師と相談へ報告。幸いにも意識は回復しそれ以外に体調が悪くなることもなく事なきを得ましたが、この時は焦りましたよね。きっと介助していたBさん自身も焦ったと思います。

この件は看護師から事務所に報告があがり事故報告書対応という事になりました。Bさんに事故報告書を書いてもらいましたが、着ていた衣類に問題があったとなっており到底納得できる内容ではありませんでした。指摘するとすぐに仲の良い職員に告げ口をして2人で不満をあらわにしてくるので伝え方に悩みました。

主任とも相談し、生命にかかわる重大事案という事もあり看護師から注意してもらう事になりましたが、それが仇に…。Bさんより「看護師から注意を受けたんだけど、私はあなたの部下なのになんでリーダーが注意してくれないの?看護師じゃなくてリーダーが指導するんでしょ?」となぜか私が怒られる羽目に…。

看護師から「生命にかかわる事なので私から指導する。」と言われたため任せたと伝えましたが、私から注意したところで納得しない方なので“私が注意したところで聞かないじゃんかよ!!”と内の中で怒りました!!本人に直接言えたらいいのでしょうが、そこらへんが言えないのが私の弱いところ…。

またこのBさんは仲の良い利用者様と親密になりすぎてしまい、個人的な買い物等をお願いされた際にそれを誰にも言わずにやり取りをしていました。いつの間にか知らないものが増えていっていた為他の職員に聞くと「私も気になっていました。」と。

ご家族様が面会に来られたわけでもなく、お金には結構厳しいご家族様だったので不思議でしかありませんでした。そこで利用者様に尋ねると「Bさんにお願いして買ってきてもらったんだよ。お金は渡しているから大丈夫なの。」と。“えっ!?”となりました。

施設のルールとして利用者様の物品を購入する時にはいくら本人からのお金であっても書類を書かないといけない決まりになっていました。金銭って結構トラブルの原因になるのでこの手順は必ず必要です。にもかかわらずそれを無視し、ユニット職員誰にも報告しないのはいけませんよね。

せめて居室担当者に相談してくれていたらそこから手順を踏んで購入してきてもらう等できたはずなのに…。これはBさんに伝えなくてはいけない事なので伝えましたが治らないどころか最悪な事に隠し始めるようになりました。利用者様も口を割らないように2人で話し合っていた感じでした。バレバレでしたがね。

私が注意しても余計隠れて行うようになってしまったためここは主任の出番です。主任から話をしてもらいましたが、やはりここでも「なんでリーダーが話しをしてきてくれないの?」と。「いやっ私何度か注意しましたよね。それでも隠れて行っていたので。」と伝えました。

それ以外にも何かやりたくないことがあると「リーダーなんだからやってよ。」「リーダーなんだからこの人どうにかしてよ。」「リーダーなんだから〇〇さん(利用者様や職員)を移動させてよ。」と無理難題も言ってきます。
“リーダーって何なの?”と思う事が沢山ありました。

【3. リーダーのシフトはきつくても仕方がない】

シフトを作った事があるかたなら分かって頂けるのではと思うのですが、自分のシフトって結構きつくなりませんか?自分のシフトを楽に作る人もいますが、それって他の職員からはバレています。そういう事や自分の性格上他の人がきつくなるぐらいなら自分がきつい方がいいと思い、キツイシフトを作りがちです。

そんな中「リーダーはリーダー手当をもらっているんだから、キツイシフトになるのは当たり前だよね!」と言われたことがあり“えっ?何て言った?”と思う事がありました。リーダー手当って施設によって異なりますが私が貰っていた手当は5千円。夜勤の方が貰える額。リーダーやらずに夜勤を多くやった方がいい!

リーダーって1日のバランスや連勤のバランス等を見てシフトを作成しています。休みが重なって作れない時は自分の予定をキャンセルする事や連勤を続けることもあります。その点を分かってもらえないことはとても辛いですよね。どうにかして希望休を出勤にてしている事が分かるようにできないかと思っていた程。

前半とてもキツイシフトを作っていると後半に公休が沢山余ってしまうという事も起きます。そうすると後半に連休が続く時があるのですがこれはもう「ずるい。」「自分ばかり楽なシフトだ。」と言われる対象になります。“いやいや、その前の連勤見てよ!皆の休みがかぶっているから6連勤しているじゃない”となります。

あまりにも酷かったときはシフトを交代制で作ろうと提案しましたが、そういうことは「私出来ないから。」と逃げるんですよね。一度腹が立ちすぎてユニット会議の勉強タイムの時にシフトを作ってみようという時間を設けたこともあります。

それぞれの希望休や、出勤可能日数・行事や受診等の紙を想定で作ってやってもらいました。数日で作れなくなり「無理~。」と言って投げ出す職員が多かったですね。これで少しはわかってくれたかなと思いましたがそんなことはありませんでした(泣)

施設的にも問題だと感じたようで年度始まりの挨拶の時にPowerPointでシフトに関する意見としてという事でまとめてくれていました。そこからは少しは減りましたが、実際に自分で作ってみる事をしない限り無くならないなと思っています。

リーダーの仕事って部下育成や実習生対応・ご家族様対応・シフト作成・入浴やリネン交換の予定表作り等々、仕事は多岐にわたります。通常の業務をこなしながらプラスでこの業務を行う事が多いので、残業したり家で作業したりすることが結構あります。

それに加えみんなが働きやすいようにするためにはどうしたらいいかと常に考えて動いていますが、こういう何気ない一言で凹んでしまう事があります。逆に頑張っている事に気が付いてフォローしてくれる職員もいて、そういう時は報われ心が軽くなるんです!

これだけ見るとリーダーってやりたくないなと思ってしまうかもしれませんが、私は意外とリーダーという役職は嫌いではありません。一緒に同じ方向を向いて動けている時はとても楽しいからです。またリーダーにならないと見えない景色もあるので貴重な経験をさせて頂けているなと思っています。

人間としても成長できると感じており、間違った時に指摘してもらう事で間違いに気が付けますし、人とのかかわり方や距離の取り方、伝え方なども身についていくと実感しています。とは言え私もまだまだ感情的になってしまう事があるので成長途中ですが、苦労しながら成長できるのは糧になると思っています。

リーダーとして苦しんでいる方も多いと思います。今はSNSが発展してきている為、自分の施設内だけで悩むのではなくいろんな方と関わって悩みを相談できるようになった事はとても大きい事だと感じています。一緒に切磋琢磨していけたら嬉しいです。

(2023年10月24日)


第23回【守らないとヤバイ!労働に関する事 5選】

働き方改革が謳われている昨今ですが、介護施設の働き方改革って中々進んでいないように感じています。閉鎖的環境だからなのでしょうか…。周りがどんどん働き方を変えている中、変わっていかない事にもどかしさも感じています。

一昔前までは当たり前だったことも時代や労働基準法の観点からは違法になっている事もあります。これは私たち労働者も知らなくてはいけないことだと感じています。今回は労働基準法の中で介護にも関係してくることをまとめました。ご参考までに。

【1. 休憩は業務から完全に離れる】

皆さんは休憩時間になった時現場から離れて休むことが出来ていますか?人手が足りなくて現場に残り見守りをしながらの休憩や休憩が取れないなんて事ありませんか?私も何度か人手が足りず休憩を取っている暇が無く食事を食べながら見守りを行う事や電話対応、ご家族様対応をしたことがあります。

労働基準法の定める“休憩時間”の定義は“休憩時間は労働者が権利として労働から離れる事がされなければなりません”とされています。つまり、人手が足りずに見守りをしながらの休憩は休憩時間に含まれないという事です。本来ならば休憩時間には当てはまらないので、別にしっかりと休憩時間をもらう必要があります。

ちなみに、見守りや電話対応などをしながら休憩とされてしまっていた時間は休憩時間ではなく“待機時間”や“手間時間”とされます。休憩が取れない時間を残業時間として請求できる施設もありましたが、たいていは請求も残業扱いにもされず、職員の優しさに甘えている施設が多い印象です…。

これは職員が声を大にして休憩が取れるような環境を作っていかなければならないと感じています。私もこのことを知ったのは最近だったため、もっと早く知って職場環境を変えられるように働きかけられたら良かったなと思っています。

施設側も職員が言ってこないからいいだろうではなく、休憩が取れているか現場に赴いて様子を確認し、休憩が取れていないようであればどうすれば休憩が取れるようになるのかを話し合い解決していかなくてはなりません。これは現場だけでなく、看護師も事務職員も同様です。

休憩時間については労働基準法第34条において下記のように定められていますのでご参照までに。
・6時間を超え8時間以下の場合は少なくとも45分
・8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩を与えなければならないとされています。

8時間勤務で残業になった時普段の休憩時間以外に1時間取らせてくれていた施設は対応がとても神だったなと感じました。本来であれば1時間取っていればそれ以上の休憩を取らなくてもいいって解釈も出来ますよね…。こういうところで職員に対する優しさを感じます!

【2. 休みは午前0時から午後12時までをいう】

直近の職場以外ずっとショート夜勤(8時間)しか行ってきませんでした。ショート夜勤の時ってシフトの組み方が2パターンあると感じています。1つは夜勤を連続して2日続けて“夜・夜・休・休”にするパターンと単発夜勤で次の日から勤務になるパターン。“夜・休・早・遅・遅”等。

単発夜勤の次の日って施設によって考え方が異なり、“夜・明休・早・早・遅・遅”のように4連勤が始まる所と“夜・明休・遅・休”叉は“夜・明休・休・早”にするパターンがありました。前述のシフトは丸1日ゆっくり休める日が来るまで休んだ気がしませんでした。連勤になりがちです。

後述の時は基本2日連続の夜勤ですが、5回になる時はシフトが上手く組めず単発になるのでこういうシフトパターンにするという決まりがありました。働く側からすると2連続夜勤はきついですがその分丸1日休みが増えるので後述の方がとてもありがたかったです。

分かりやすいようにすると、例えば月4回の夜勤があったとして単発夜勤の時は4回が夜勤で4回が明休みとなります。月9日休の場合丸1日休みは5日。2連続夜勤の時は2連続夜勤が2回と明休みが2回となります。丸1日休めるのは7日間となります。

こう比較すると丸1日休みが2日増える事が分かるかと思います。2日増える事ってとても重要だと感じていますが皆さんはいかがでしょうか?明休みと丸1日休みでは結構大きな差がありますよね!身体はちょっとキツイかもしれませんが2連続夜勤が好まれていました。

今までシフトを作成していましたが、基本的には2連続夜勤を主に作っており、2連続夜勤がキツイ人には単発夜勤を入れるようにしていました。また夜勤を多く入れて欲しいという職員には相談しながら3連続夜勤を入れる事もあります。その場合は明休みの後に2連休を入れるなどの配慮をしていました。

シフトを作成する時、夜勤明けの休みは連続して24時間休めていないといけないと教わっていました。なので単発の夜勤明けを作る時は明の退勤時間7時から連続した24時間以降のシフト、つまり翌日の7時以降のシフトになるようにしていました。残業等を考えると遅番が一番安全なシフトという事になります。

こう思って作成していましたが、じつはこの考え間違っていたんです!労働基準法第35条においての休日とは午前0時から午後12時までの連続した24時間を休日と定義しているため、夜勤の終わりが翌日を回った時点で法廷休という事にはならないのです!!

つまりは公休9日となっている場合夜勤明けが4回あると本来は法定休5日と夜勤明け4日という事になります。これは労働基準法違反では?と思ってしまいますよね!私もこの事実を知った時は労働基準法を無視しているじゃないか!介護はブラック業界なの?と思ってしまいました。

しかし、労働基準法第35条では少なくとも毎週1回の休日を与えなければならないとされており、明休み以外に休みがあれば問題がない事になるのです。または4週に4日の休日を与える事も認められるとなっています。つまり、法廷休5日と夜勤明け4日の場合は条件を満たせば労働基準法に違法ではないという事になります。

この場合は就業規則の書き方を変える必要があると感じています。ロング夜勤(16時間夜勤)の場合は明休み以外に休みがある為公休9日は守られると思いますが、ショート夜勤を取り入れている施設はトラブルの元にもなりかねませんし、就業規則に記載した方がいいのではないでしょうか?

また、夜勤を多く行っている方は注意が必要です。例えば
“早・早・遅・夜・明休・休・早・早・遅・遅・休・早・遅・夜・明休・休・早・早・休・”は問題ないですが“早・早・夜・明休・早・遅・夜・明休・早・早・早・夜・明休・休・早・早・遅・夜・明休”等明休みでない日が少なくなると労働基準法に引っかかる可能性が出てきます。

4週の内に明休みでない日が4日入れられればセーフですが、前半2週間程度明休みしかなく後半に明休みではない休みが4日あったとしてもキツイですよね!!いくら法的にはセーフの範囲になるからといってこれでは職員が倒れてしまいます。

シフトを作成する際はこのことに十分考慮して作成しなければなりません。時々明休みが続き12連勤等という事を目にしたり聞いたりすることがありますが、この作り方はとても危険です…。バランスよく作ることが難しい時もありますが、職員の身体の事を考えて作成していきたいなと思いました。

【3. 出勤時間よりも早く出勤を促すことは業務命令になる】

皆さんの施設では何分前に出勤することが必要と言われていますか?私が介護を始めた頃は30分前には出勤して事前準備や業務日誌や報告書を読むことが暗黙の了解とされていました。また、先輩よりも早く出勤することも暗黙でしたね…。こういう施設今でもまだ多いのではないでしょうか?

一方で業務開始ギリギリに出勤してくる職員も多くなってきたなぁと感じるこの頃。特に若い世代の人たちは早くても5分前、時には遅刻か?と思う程業務開始数秒前に出勤してくる人がいます。こんな時「もう少し早く来た方がいいですよ。」と言ってしまいがちですが、それを言ってしまうと業務命令になってしまうんです!

私もここ数年の間でこの事を知ったのですが、時代の流れとともに働き方も徐々に変わりつつあります。賃金の発生しない時間から業務を行う事は違法行為という考え方が定着してきているため何とも難しい問題も発生しています。

ベテラン介護士さんたちの時代は始業時間には業務を開始できる状態にしておくことが一般的でしたが、若い世代の介護士さんは始業時間から申し送りや報告書を見てから動き出す事が一般的になっています。こうなると「あの人は来るのが遅い。リーダー注意してよ。」という話が必ずと言っていい程上がってきます。

数年目からリーダー会議等で「早く出勤するようには業務命令になるから言わないように。」と言われ始めており、その旨を説明しても中々納得されない方がいらっしゃるのが実情です。自分たちが当たり前だと思っていた事と異なる考えを持った人に対してはこういう反応をされる事結構ありますよね。

注意したいけど出来ない場面も。入職時一定期間誰かについて業務や利用者様の事を教えてもらうと思いますが、その際に教える側が早く出勤しているのに教わる側が時間ギリギリに来る場合です。この場合本来ならば「教える側を待たせるのは…。」と言いたくなるのですが、どういえばいいのか凄く困っています。

独り立ちしてから出勤する時間を遅くする分には問題ないのですが、教えている間は通常業務よりも時間がかかります。その分早く来て教えてあげようとしている職員の気持ちやこの時間から始めないと終わらないというその職員のルーティンがあるかと思います。

直接何時に来るようにとは言えませんが、あまりにもギリギリの場合には教える側の心構えを伝え、教わっている側であることを伝えそれとなくもう少し早めに来られないか伝えていますが、伝わるかどうかは難しいところです。ギリギリ出勤が続く場合は教わる気が無いと先に業務を始めてしまっている職員もいます。

本来は教わる側もそろってから教え始めて欲しいのですが、こればかりは本当に注意の仕方が難しい!!教える側には「早く来るように!」とは言ってはいけない事は伝えています。業務中に「1人だと慣れるまで時間がかかって押せ押せで焦って仕事をしていた。」等上手く伝えてくれる人もいます。

早く来なくても業務がこなせる環境を整える事が一番大事な事はわかっているのですが、現場だけの問題ではない事もあります。厨房が委託だった場合その会社内でのルールや施設との決まり事もあります。時間に押される事もありますが、お互いそれぞれのルールを守らなくてはいけないので難しいところ…。

また、勤務時間によっては夜勤者の退勤時間と早番者の出勤時間が同じ時間になっている事もあります。その場合、遅く出勤してくる人は良いかもしれませんが、仕事上がりの人は退勤時間になってから申し送りが始まることも少なくありません。

その場合は夜勤者が残業という形になってしまいます。勤務時間を30分程度ずらせるのであれば問題ないと思いますが、勤務時間を変えるのって簡単ではありません。自分の権利だけでなく、相手の事も考えられないと困ってしまいます。この場合はそのことを伝えるようにしています。

昔は“社会人として”“社会人のマナー”と言えていたことも言えなくなってきていますよね。働きやすい環境になってきていると思う一方で注意するにも出来ない、どう伝えたらいいのか分からない等の問題も出てきています。コミュニケーションを取ることが大事なのだとは思いますが、人間関係の構築方法も変わってきています。

時代の変化に合わせて私たちもどういうアプローチをしていけばいいのか等勉強してかなくてはいけないのかもしれません。職員間の関係性って利用者様のケアの質にも繋がってきます。臨機応変に業務形態を変えていく軽いフットワークが求められていくのかもしれません。

【4. 勝手なシフト変更は違法になる】

今までいくつかの施設で働いてきましたが、直近の施設はシフトが出た後に本人の了承なくシフトを変えてしまうところでした。ある日出勤したらなんか赤字で書いてあるなぁと思い良く見たら勤務変更になっていました。申し送りノートには勤務変更になっているから各自確認するようにと…。

“えっ?聞いてないんだけど!なんで勝手に変更するの?”というのが正直な気持ち。今まで私もシフトを作成してきましたが、シフト変更する時は必ず当人に勤務変更の理由と変更になるシフトを伝え、了承を得てから変更していただけに、衝撃でした。知らされることもなく勝手に変更なんて…。

変更になっている事を聞いていない事・一度出たシフトを元に予定を立てているため交換が必要になった時は相談して欲しい事を伝えました。「そうだよね。ごめんね。」と言われましたが、まさかの翌月、その次の月も何の断りもなくシフトが変更になっていました。

この時は勤務後に予定を入れていたため「絶対に無理です。」と断り、何故一言相談をしてくれないのかと尋ねました。「今まで勤務変更はこうやって来たら。」と言われましたが、納得がいくわけがありません。調べたところシフトが出てからの勝手なシフト変更は違法になるとの事でその旨を伝えました。

また、以前あったのが「今日は人が多いから2時間早く退勤していいよ。でも明日は人が居ないからその分明日2時間長めに勤務してね。」という会話。2日合わせて16時間なので問題が無いかと思いがちですが、2日目に関しては残業割増が貰えないという事が発生しています。

また、早めに退勤する2時間を時間有休に出来る場合は良いのですがそうではない場合は最悪早退ということにされ賃金カットにもなってしまう事もあるかもしれません。これでは働く側にとって不利でしかありませんよね。施設側が得するだけです。

私もここまでは考えていなかったのですが、言われてみればそうだよなぁと気づかされました。ただし次の場合は当人の了承を得ている事が大前提ですが問題が無いとの事です。それは1日8時間勤務で出勤時間と退勤時間を1時間遅らせる等の場合。これはたまにすることがありました。

また例外的に大幅な勤務変更が認められるケースもあります。それは自然災害や倒産等の時です。この時はケースバイケースですが、本人の了承は“必ず”必要です。どんな時でも理由と変更の可否を聞くようにすることが大切です。施設側の勝手な変更だけはしないようにしましょう!!

もしもこれらのことを施設側が知っていた上でそれを教えずに行っていた場合、結構悪質だなぁと思います。その一方で私たち働く側もしっかりと労働基準法を知らないと知らぬ間にいいように使われてしまう事になるなと感じました。労働基準法について調べるうちに“知る事ってとても大事”な事だと感じました。

【5. 退職届は拒否できない】

直近の施設での出来事。転職して試用期間が終了する頃に“ここの施設では長い期間働くことは難しい”と思い退職届を提出しました。勿論理由を聞きたいと施設長室で話し合いを行いました。自分が目指すケアとかけ離れている事や見ていて耐えられないケアをしている旨伝えました。

「そういう意見を言ってくれる人が欲しかった。変えていって欲しい。」と言われ「これ(退職届)は受け取れない。」と返されました。変えていくと言っても今のケアが当たり前になっている状況でケアの方法を変えていく事って骨が折れる程難しい事。

職員の性格を理解したうえで「ここでは難しい。」と判断しましたが上の方々はケアの方法を変えていく起爆剤になって欲しい事。とてもありがたい言葉でもう少し頑張ってみようと奮闘しますがどんどん悪い面が表に現れてくる状況。細かいことまでは言えませんが頭が痛くなるほどでした。

上司に状況を伝えても「本人に注意しろよ。」「悪いところは悪いって言えない関係性じゃだめだろう。」「あいつ(リーダー)はやばいなぁ。」というばかり。結局人に丸投げで自分は何もしないスタンスが見え始めここで頑張ることに何の意味があるのかと不信感を抱くようになりました。

悪いところは「ここが出来ていない」「あれが出来ていない」「怠慢だ。」と文句ばかり。ではどうしていけばいいのか尋ねると「それは現場で考えろ」と…。悪いところがあるのであればどう改善していけばいいのか施設全体で考えなくてはいけないのでは?と苛立つばかり…。

2回目の退職届を出しに行きましたが「それを提出するのは俺(施設長)じゃない。〇〇から出されたなら受け取るが。」と言われた時はこの施設長は職員をどう見ているのかと憤りを感じるとともに、付いていけないと思いました。その後も話をしようとすると逃げられ退職届が提出出来ない状態に…。

人生初めて労働基準監督署に行って相談しました。基本的には退職したい日の2週間前に退職届を出せば問題が無い事や退職届を受理しないことは無効だと言われました。就業規則に退職届の提出についての期間が定まれている場合、2週間前ルールの適応は難しいかもしれないとも言われました。

また、労基で相談した相手により退職届を出してからその後も定期的に退職した旨を伝えていかないと残留するという暗黙の了承になってしまうという方、受理されなくても一番初めに出した退職届が有効だという方がいますので、相談する相手にもよるかもしれません。

私の場合3回程労働基準監督署に相談に行きました。そこで最終的には1回目に返された退職届が受理しなかったとしても有効であるという結論に至りました。労働基準監督署に相談しに行ったことを伝えた上で再度退職届を提出しました。

退職日は1番初めに退職届を出した日から3か月が経過していたため当月中に辞める日に書き直して出しました。その時「施設のルールとして退職届は3か月前だから退職日を今から3か月後に書き直して持ってきて。」と…。ずるいなぁと思いました。これ以外にも納得のいかない条件ばかり…。

再度労働基準監督署に相談に行くと「強気に出ないと良いように使われる。きっとこのままではまた退職届を受理しない・退職日を3か月後にしろって言われてずるずるいってしまう。」と言われました。その通りだと思いましたが、中々強気に行くことが出来ず自分の性格が嫌になりました。

私の性格をみかねてか退職届を簡易書留で送るようにという事・有休消化等の希望も退職届と一緒に封筒に入れて送るようにとアドバイスを貰いました。その際は労働基準監督署に行って相談しこういう内容でいいと言われた旨も一筆添えました。

“労働基準監督署”という言葉ってとても強いですよね。この文を入れただけでそれ以上は何も言われませんでした。最後の方は診断書を書いてもらい休みながらのやりとりになりましたが、勤務しながらこのやり取りをしていたら気持ちが滅入ってしまったと思います。

退職したいと思っている職員を無理やり引き留めておいてもやる気はどんどん無くなるばかりなので、施設側にとっても働く側にとってもいい事はないと思っています。無理やり引き留めるのではなく、魅力ある施設運営をしていく姿勢が大切なのではないかと思います。

これらが私たち働く側も知っておいた方がいいと思った労働基準法や民法です。こういう事って会社側に丸投げしてしまいがちですが、自分たちを守る為にも自分たちが率先して学ばなければいけない事でもあるかもしれません。一緒に勉強していきましょう!!

(2023年10月2日)


第23回【介護の現場で葛藤した事5選】

仕事をする上で葛藤することってありますよね。郷に入っては郷に従えとはよく言いますが、だからといってやってはいけないことをしているのを見て黙っている事ってとても苦しいです。転職したばかりの時は波風を立てたくはないので黙って従っていますが、一人になったらやらないようにしています。

そんなこと関係ないとズバズバと物を言える人もいますが、その勇気が羨ましくもたくましくも思える時もあります。そうなりたいとは思いつつも長く務めるとなると人間関係を築いていく事も大切。言い方ひとつで関係性が壊れる事もあります。凄く葛藤していたことをまとめました。

【1. ご飯の上に薬をかける】

初めて介護の仕事をした際とても驚いた光景でした。薬って苦いですよね。それを美味しいご飯の上にかけてしまうのはどうなの?って衝撃を受けました。味覚がしっかりされている方はご飯の上にかけると食べなくなってしまうから後から口に入れると教わりましたが、皆そうなんじゃないの?って思っていました。

いくら認知症で味覚が分からず介助をすれば気にせず食べるからと言って薬をふりかけのように扱うのはどうなのだろうかと思っていました。かといっておかしいと思って一人ひとり食後に介助をしていると「何やってるの?」「遅い!」と言われてしまうため出来ず…。

ユニットケアであれば出来る事も従来型特養の場合、20~30名の利用者様の対応をしているため、一人ひとり後から薬介助を行うと大幅な時間のロスに繋がる為個人的な感情だけで違う事を行う事は出来ませんでした。初めは“おかしい”と思っていたことも習慣って怖いもので1年も経つ頃には“当たり前”になっていました。

新しく入ってきた職員や実習生から「ご飯の上に薬をかけるんですね。」という言葉を聞いた時、いつの間にかおかしいと思う気持ちが無くなっていたことに気が付き“その感覚忘れていた。忘れてはいけないことだよなぁ”と気づかされる事がありました。

次に転職した施設はユニットケア施設でした。ユニットケアは1年ほど経験していましたが、利用者様主体のケアをしている施設は初めてでした。やること全て今までとは全く異なり利用者様の希望に沿ったケアを行っていました。薬についてはもちろんご飯にかけることは無く、砕いて内服することもほとんどありません。

砕く時は看護師に報告・相談したうえで内服直前に砕く事と決められていました。薬を吐き出してしまう方には水分ゼリーを使用し決してご飯にはかけない。上手く内服できない時は小さいカップケーキのようなお菓子に錠剤を入れ込んだものを提供する等食事には絶対にかけない方針で行っていました。

これに慣れてから他の施設に転職した際ご飯の上に当たり前のように薬をかけている光景を見て、まだまだご飯の上にかけるのが当たり前になっているんだなと思いました。この施設ではおかずも全部混ぜて提供していた為、少しずつですが変えていきました。

ごちゃまぜになった食事を食べたいと思うか・ご飯の上に薬をかけられて美味しいと思うか等問いかけ行くと徐々にやっている事が“おかしい事だった”という事に気が付き、1人また1人ずつご飯の上に薬をかける事をやめていきました。最終的には誰もご飯の上にかける事はなくなりました。

就職したときからご飯の上に薬をかける・おかずを混ぜると教わっていたためこれが当たり前だと思っていたと話される職員が多く、初めの段階からしっかりとしたケアを伝えていく事の大切さを学びました。出来る事であればご飯の上にかけずに済む方は食後に内服するようにしていただけたらいいですよね。

【2. 職員の仲が悪い】

同じユニットの職員同士・他職種間の仲が悪いと決まるものも決まらず、時間ばかりかかってしまい無駄な工程が増えてしまいます。本当に時間が勿体ないと思う事が多いです。専門職の人にアドバイスを貰い行っていても「私がいいって言ったらいい、ダメっていたらダメなのよ。」と怒るケアマネージャー。

看護師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の専門性を学んで来られてきた職員の指示に従う事が普通だと思っていたのですが、ことあるごとに「なんで私に聞かないの?専門職に聞く前に私でしょ。」と怒るケアマネージャーに出会ったことがあり、衝撃的な感情を抱きました。

自分の考えが否定されるとヒステリーになり怒り散らし、一度いなくなったかと思うと少し時間を置いて再度やって来ては「これはこうでしょう。おかしいよね。」等自分の正当性を主張しにくる感じでした。意見があるのであればユニット職員ではなく専門職と話し合って欲しいところですがそれは行わない。

私たちは利用者様の為に動いているはずなのに自分のプライドの方が大切で自分の立場を誇示したいという気持ちが強い人が上に立っていると大変です。嫌いな専門職の人が居た場合、その人の指示には絶対に従いません。ユニット職員も専門職の人が言っている事に従いたいと意思を示すものなら大騒ぎ。

「決定権は私にあって、専門職にはない」との一点張り。嫌いなリーダーが居るものであれば、何かあった際「リーダーに相談しますね。」と伝えるものなら「リーダーの意見なんていらないんだよ。なんでユニットの職員で決められないのよ?おかしいだろ。」と職員を捕まえて怒り始める始末。

物事を決める流れとしてユニット内の最終決定はリーダーにあり、リーダーと相談しながら決めていかなければいけないのではないかと伝えてもこういうタイプには通用しません。「あのリーダーの意見なんていらない。」の一点張り。これではリーダーの立場がありませんよね。

ケアの方向性がユニット内で決まった際も「誰が決めたの?」「みんなで話し合って決めたの?」と聞きまわり、少しでもリーダーの名前が出るようであれば「馬鹿じゃないの。あいつの意見なんていらないんだよ。なんで他の人で決められないの?」と怒り出し手に負えなくなります。

こういう人って本人を目の前にすると何も言わないパターンが多く、他の職員にうっぷんを晴らすのでたちが悪いです。直接本人と話し合って決めてもらえないと一般の介護職は誰の指示に従っていいのか分からず困る旨伝えてみても「私の意見を聞けばいいんだよ。」と言われてしまうと手の打ちようがありません。

一体“誰の為に話し合っているの?”と思う程でした。自分のプライドの為、嫌いな職員を蹴落としたいがために意見を聞かない・否定するようなことをしていては良いケアなんてできませんよね。間に入る職員も疲弊していきますし話し合わなくてはという気持ちすらなくなっていきます。

逆もしかりでこのリーダーも表面上はとてもいい感じに接していますが、基本的に自分以外の職員は好きではなく事あるごとに文句を言う人でした。面と向かっては「お蔭さまです。」「ありがとうございます。」「助かります。」「さすがです。」とほめていましたが、その人が居なくなるとけなし始めます。

私が仲良くし始めているのを見ると「〇〇さんには気をつけろ。手の平を返してくるからなぁ。」「△△さんには気を付けろ。すぐに施設長に何でも間でも言われるからな。」と嫌な情報ばかり伝えられました。また、助かっていると言っているそばから「〇〇さんはここが出来ていない。これをしない。」とあら捜し。

そばで見ていて怖いと思う程でした。次第に褒められても“本当はそう思っていないんだろうな”と思い始めてしまい信用できなくなりました。これは私以外でも感じている職員が多く、リーダーは人を信用できない人なんだろうなと感じていました。ちょっとかわいそうだなぁとも思っていました。

さらには人との関係性の作り方が分からないのか、物をあげれば関係性が良くなると思っている節があり、何もない時から「これ食べてみろ~。」「これ持っていけ~。」等事あるごとに物を配っていました。LINEギフトもしょっちゅう送られてくるので途中からやめて欲しいと思うようになりました。

断ると「私からのはもらえなのか。」「いいから黙ってもらっておけ。」と話にならず、お返しをしなくてはいけなくなるためお互いの為にやめましょうと伝えてみましたが「お返しはいならないから。」の一点張り。私自身が受け取るだけにはしておきたくない性格だったので本当に苦痛でした。

信頼関係ってこんなことをしなくても腹を割って話し合う事で築いていく事が出来ると思っています。こういう職員が多かった施設では本当にいびつな関係性が多く見られていました。私は耐えられなくて半年程度で逃げるように去りましたが、ここまで酷いところは初めてでした。ホントいろんな施設があります…。

【3. 先が見えない】

16時間夜勤を月に7回~9回行う施設がありました。16時間夜勤って仮眠時間が2時間程度あるものだと思っていたのですが、その施設では仮眠おろか休憩時間さえもありませんでした。私は初めての16時間夜勤だったため仮眠や休憩が取れない事に物凄い衝撃を受けました。

8時間夜勤ですら辛いと思っていた旨を面接段階で伝えており、施設長からは休憩も仮眠もある事や月4回程度と聞いて入職したのに嘘をつかれたと愕然としました。職員の数が足りず夜勤専門の派遣さんも使っていたため減らしてもらおうにもどうにもこうにも出来ません。

せめて仮眠時間が欲しいと伝えるも「今までもこうやってきたから。」「そのうち慣れるよ。」「休憩が取れない分夜勤手当に上乗せしているから。」と言われてしまいました。「夜勤手当他の施設よりも高いでしょ?」とも聞かれましたが、8時間夜勤とさほど大差がなく本当にしんどかったです。

しかも夜勤前に会議があると1時間前に出勤が義務づけられていたり、翌日日勤者が居ない場合はそのままお昼近くまで残業したりすることがざらにありました。こんな過酷な施設で働いたことが無かった私には“異常”とかし思えませんでしたが、ここで働いている人にとっては“当たり前”でした。

酷い時は24時間施設に居るなんてことも!!一般的には16時間夜勤の後は明、休みとなるはずが、明の日の夕方から出勤する事や、夜勤、明、出勤、出勤等が続き7日連続で出勤なんてこともありました。これは本当に労働環境が良くありません!

日中もほぼ1人で勤務する事が多く、食事介助5人の全介助8名程度。2人介助が隣のユニットと合わせて5人となると時間の使い方がとても難しく、時間に追われながらのケアになります。お風呂もままならずもどかしい気持ちになる毎日でした。

そのうち人が入って来るのだろうと思っていても入って来るタイミングで数名やめる事の繰り返し。人が居ない時はやめられないため、入って来るタイミングを見計らっている職員がなんと多い事か。ここまで毎月数名の退職者が出る施設は初めてでした。

人が居ないとなるとその分利用者様のケアに当てる時間が削られます。爪は伸び放題、ひげもモジャモジャ、水虫は酷く居室内の清掃には手も届きません。申し訳ない気持ちでいっぱいでたまにある職員2人出勤日にまとめて出来る範囲行うようにしていました。

足の水虫に関しては自分がお風呂担当になった時にしっかりと洗い、垢を落として乾燥、水虫薬塗布まで行うようにしていきました。すぐに良くなることはありませんでしたが、少しずつ綺麗になって行っている事が分かったので良かったです。行いたいケアが出来ない葛藤を抱きながらの毎日はしんどかったです。

こんな環境が数年前から続いているとの事で、労働基準を満たしているのか疑問を持ち聞いてみましたが「労基に相談しながら行っているから問題ない。」と言われました。今まで13年介護の仕事をしていましたがここまで劣悪な環境は初めてでした。体力も精神力もどんどん奪われていきました。

働き方を見直さなくてはいけないのではないかと伝えても「変えるつもりが無い。」と言われてしまうとこのままこの施設にとどまって仕事をしていていいのだろうかと思うようになります。確かに他の職員はこの仕事の流れが当たり前と思い働いていましたが、私には合いませんでした。

悶々としながらも他の職員も頑張っているのだからと気張っていましたが、ある日突然メンタルが崩れる時がきました。職員を増やす感じもなく、業務改善をするわけでもなく、業務改善を行っていてもすぐに「元のやり方に戻せ。」と言われていたので、この施設に未来はないなと感じるようになりました。

その結果私は去る決意を固め逃げましたが、この転職をしてからは介護から離れようかと真剣に悩むほど次の施設を探す事が嫌になってしまいました。先が見えないとやる気はどんどんと無くなっていき、変えようと努力しても理由も聞かず元に戻されると頑張る気力も無くなっていきます…。

【4. 職員都合のケア】

人手が足りず、時間にも追われていた施設での事。薬をご飯にかける事や日中から大きなパッドを使用したり重ね付け、早い時間の着替え、職員都合の食事の早出しに疑問しかありませんでした。“ユニットケアとは?”“個別ケアとは?”“尊厳とは?”と思ってしまう程でした。

そういうケアをする理由を尋ねた際「こうした方が楽なんです!」との返答が返ってきたときは唖然としました。何か理由があって行っているならまだ納得が出来たかもしれませんが、職員が楽をするための不適切ケアは到底納得できませんでした。

教わっている間は「そうなんですねぇ~。」と言いながらそのように対応していましたが、独り立ちした時から出来る範囲の中でその方に合わせたケアを行うようにしました。重ね付けをやめたり、着替えも就寝時や起きたときに着替えたり…。早く始める人に比べ時間はかかりますが間に合わないという事はありませんでした。

また、重ね付けをやめたことによりテープ型おむつやパンツ型おむつのサイズが下がったり、使用するパッドの量が減ったり、サイズが小さくなったり、皮膚トラブルが減ったりとメリットばかり。初めは自分だけで行っていましたが、徐々に真似し始める職員が増え重ね付けはある程度やめる事が出来ました。

着替えについても深夜2時に着替える必要があるのかと会議で話し合いました。今までは日中の入浴後や夕方にパジャマに着替えたり、深夜に日常着へ着替えをしたりしていましたが、起床時と就寝時に着替えるようになりました。夜間ぐっすり寝ている時に着替えなんて嫌ですよね!

食事に関しては朝食を一番遅く食べる方が昼食早出しになっていて、2時間程度しか間隔が空いていないことに疑問を抱いていました。それにより昼食が食べられない事が多かったのですが疑問に持つ職員が誰もいませんでした。寝たきりの人が2時間間隔で食事を食べるかと考えたら食べられないですよね。

何故この方が早出しになっているのか尋ねると「食事介助の人数が多いから。」との事。利用者様の状態に合わせて決めたことではありませんでした。確かに食事介助の人数が多く、時間をずらさないと対応できない事実もあります。ならば早出しではなく遅出しにするように出来ないかいと相談しました。

話し合い始めると「確かに2時間空きではお腹が空かないよね。」との話になり見直されるようになりました。このように誰の為のケアをしているのかと考えていくようになるとケアの仕方が大幅に変わってきますよね。職員が楽をする為ではなく利用者様主体のケアが出来たらいいなぁと思っています。

ケアの方針を見直すだけで今までは“昼食は残すことが多い人”から“食事の間隔があいていなくて食べる事が出来なかった”に変わります。時間を見直すことで食事量も増え栄養バランス的にも良くなりました。食べない原因をしっかりと見る・検証する事は大切だと感じた出来事でした。

【5. 口が悪すぎる】

ケアをしていてカッとなってしまう事や気持ちの余裕の無さから口調がきつくなってしまう事は正直な所私もたまにあります。後から後悔・反省することが多いです。心の余裕って穏やかでいる為にはとても大切だなぁと感じていますが、やることが多く時間に追われるとなかなか難しいですよね。

時には聞いていて耳を塞ぎたくなるような声掛けをしたり、怒鳴付けたりする職員を見る事があります。いくら余裕が無いとはいえ、そこまでいってしまっては完全にアウトと思うような事を平気で行っている人を見ると呆れてしまいます。

対応が難しい利用者様も中にはいますが、普通に対応していたら怒ることが無い利用者様が大きな声で怒っていたところを見たときは“一体どういうケアをしているんだ?”と思う程でした。聞いてみると喧嘩口調で話しかけたり命令口調で指示をしたり「良いからやれって言ってんだよ。」と言っていた人も…。

職員、人それぞれ心のキャパシティーが違う事はわかっています。私も怒りやすい方だなぁと感じており、感情のコントロールを上手くしていかないといけないなと感じていますが、口が悪い人って直そうともしていないですよね。こんな事他の人に聞かれたらアウトだと思っています。

勿論上司には報告しましたが、仲がいい事もあり注意されず。自分から言うにもリーダー相手に注意は出来ない為怒り始めたときは介助を変わったり、トラブルが起きる前にその利用者様を私が勤務しているユニットに連れてきたりする等していました。関わらないことが一番だと思って対応していました。

普通に声をかけていれば怒る事なんてない利用者様。よっぽど酷い声を掛けられていたんだろうなぁと申し訳なくなってしまいます。他にも認知症で大きな声を出してしまう寝たきりの利用者様に対して「ばばぁ、うるせぇんだよ。」と声をかけたり、嫌いな利用者様からのコールがあると喧嘩腰に話をかけたりしていて呆れました。

リーダーとあろう人が率先してそういうケアをしていては示しがつきません。こういう人って誰かが居る時は穏やかそうに声をかけていて、人が居なくなったと思うと一気に本性剥きだしで汚い言葉を使い始めます。盗聴器とか監視カメラなんてあったら一発アウトだよなぁ、付けようかなぁと思っていました。

これが長く続けば続くほど、利用者様はその職員を見るだけで不穏になり始めます。「私の時は何だか落ち着かないんだよ~。」と話していましたが、今までの経験上自分の時だけ不穏になるという事は自分のケアに問題があると思った方がいいと感じています。

注意されてもすぐには治りませんし、本人がしっかりと自分で考えて直そうとしない限り治りません。介護ってストレスがかかる仕事ではありますが、自分の感情のコントロールする技術って最低限必要な事だと思いました。自分自身も感情的になってしまう時があるので人ごととは思わず対策していかないとですが…。

以上の事が介護の仕事をしていて葛藤した事です。あなたが仕事をする上で葛藤している事・葛藤した事ってありますか?介護の仕事ってチームワークが大切ですが、なぁなぁになってしまうと不適切ケアが発生し始めるので本当に難しい距離感だよなぁと感じています。

仕事に対する考え方も教わってきたバックグラウンドも異なる為温度差が出やすい職業だと思いますが、自分自身のケアの仕方を見つめなおしつつ、利用者様やご家族様にとっていいケアが出来るようにしていけるように成長していけたらと思っています。

偉そうなことを並べていますが、人のしぐさを見て自分が行ってきたケアや対応を反省することが多いです。今はこうやって話をすることが出来ていますが、私も以前は不適切ケアを行ってしまっていましたし、注意されながら今に至ります。初心忘るるべからずの気持ちをもって成長していきたいと思います!!

(2023年9月26日)


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